J1第19節 横浜M×広島(三ツ沢)


 リーグ戦を観るのは5/19の長崎戦以来2ヶ月半ぶり。今日は首位広島が相手だが、このチームを今季観るのは始めてで、一体どんなサッカーか興味があった。
 
 前半はマリノスがボールを支配し、時折広島がカウンターを繰り出す展開だったが、ゴールに近付くプレーは広島の方が多かったかな。やはりパトリックが前でボールを収めてくれるので、2列目が思い切って上がれるし、またそういう動きがチームとして出来上がっている。そんな中で前半終了間際に仲川がエリア内でハンドしてPKとなり、青山のキックは飯倉が止めたのだが、ゴールラインから前に出ているという判定でやり直し。2度目はパトリックが決めて広島が先制した。
 PKの判定時からホームゴール裏を中心にブーイングは大きかったが、それは広島のキッカーにプレッシャーを掛けるというより、判定に納得いかない不満をぶつけたものだったように思う。クロスに対して腕を上げ、腕に当たった後方向が変わったのは明白でどうみてもPKだったが、どうもこの辺りから一部の選手やサポは試合に集中出来ていなかった。ゴール裏に向かってジェスチャーで怒り(ブーイング)を抑えるよう示した松原や、2度目のPK判定で更に騒然となる中で飯倉コールで焦点を試合に戻そうとしたコールリーダーの様に、勝つ為に何が必要か分かっている人もいたが、前半終了後も主審に抗議していたウーゴやドゥシャン(ツェティノヴィッチ、この試合でデビュー)の様に、一部の選手や観客は現実を受け入れられない鬱憤を主審にぶつけるだけで試合に集中出来ていなかった。
 
 失点したとは言え残り半分あるのだから十分追い付く時間もチャンスもあるはずだったが、広島ボールで始まった後半はそのまま攻め込まれてCK→パトリックの2点目が決まった。開始から約1分。その数分後も広島のダイアゴナルの動きからゴール前での落とし→シュートという綺麗な形で0-3。ここでマリノスはようやく吹っ切れたのか攻勢に出るようになった。前半あまり見られなかった縦パスも出すようになり、広島が引いた事もあって完全にハーフコートゲームになったのだが、惜しいシーンと言えばクロスバーをかすめた天野のFKと林がパンチングで防いだ山中のミドルぐらいだったか。押されていても広島の選手はサイドにはしっかり2人で対応し、中央でシュートを打たれても皆身体を張ってブロックしていたが、18試合で12失点(4点は前節浦和戦)という守備力の一端を見た思いだった。
 マリノスも後半20分を過ぎるとさすがに攻め疲れたのか徐々に広島が押し戻していったのだが、CKの流れからまた決めて0-4。それ以後はマリノスは組織の体を成さず、個々が仕掛けては奪われカウンターでピンチを招くシーンが続いた。後半30分過ぎに一緒に観ていた友人の一人がスタジアムを後にし、私ともう一人の友人も帰りのバスで長時間待ちたくなかったので後半40分でスタジアムを出た。バスを待っていると歓声が聞こえたのでDAZNを観たら終了間際に伊藤が決めたらしい。

 広島は前節大敗した後の今日だったが、敗戦を引き摺らず結果を出した辺り、その強さは確かなものだ。しかもマリノスは前節台風で試合が延期されたので(しかもホームだったので移動も無く)、体力的に不利だったにもかかわらずこの結果。観て思うのは、試合展開に左右されず我慢強くバランスを保てる強さだな。その中心にいるのはやはり中盤の青山で、キープ力が有り、パスでテンポを操れるこの選手がチームを落ち着かせられるからこそ押されても慌てずにプレー出来るのだろう。この選手とパトリック以外で印象に残っているのは左サイドの柏で、森保時代の3バックから今の4バックになっても相変わらず鋭いサイド突破だった。アシストだけで無く切り込んでシュートも打てる。遠藤や仲川のお手本とも言うべきプレーで、後5歳若かったらマリノスは獲りに行ってたんじゃ無いかと。

 マリノスはPK時の対応含めメンタリティで広島とは差があり、根負け。後半半ば過ぎの失速からの失点などはまさにその象徴というか。新加入のドゥシャンは高さもあって繋ぎも苦にしないので大きな戦力になりそうだが、中澤がちょっと危ない。8月は次中3日で川崎戦、そこから5日空いた後は8/11湘南戦→8/15名古屋戦→8/19鹿島戦→8/22仙台戦(天皇杯)→8/26神戸戦→8/29清水戦(7/28順延分)と続く。9月も9/1柏→9/5G大阪(ルヴァン)→9/9G大阪(ルヴァン)なので、9月上旬まで連戦が続く訳だ。おそらく連続フル出場記録の関係でリーグ戦は出続ける契約になっているだろうし、デゲネク、金井outドゥシャンinとそもそもCBの頭数が足りないので、リーグに専念したとしても湘南戦~鹿島戦、神戸戦~柏戦と3連戦が2つあり、前節、今節の出来を見る限りこれに耐えられるかどうか。8月でシーズンの行方が事実上決まるかもしれない。

カタールW杯メンバー予想

監督も正式に決まったことだし、例によって4年後のメンバーを予想してみる。個人的な願望も多少あるが、基本的には出来る限り客観的な視点で。
カタールW杯メンバー予想>

GK中村、権田、川島
DF吉田、昌子、長友、酒井宏、植田
  富安、杉岡
MF柴崎、大島、原口、香川、堂安
  中島、中山、守田、久保建
FW大迫、武藤、久保裕、鈴木優

■GK
まずここで悩む。順当にいけば中村航輔が正GKだとは思うが、残り2枠は全く予想が付かない。候補が多いからではなく、少な過ぎて。年齢的に権田(4年後は33歳)、林彰洋(同35歳)、東口(同36歳)は十分可能性があるが、どうもなぁ。この面々なら4年後39歳になっている川島のメンバー入りさえ有り得る。また中村も負傷の多さは気掛かり。ここまで川口に倣わずとも良いのだが・・・。理想を言えば川口と楢崎みたいに切磋琢磨する同世代のGKがもう一人いれば良かったのだが、1人しかいないだけに期待が過剰に圧し掛かってしまっているようにも。
まぁいかに現時点で20代前半の日本人GKの層が薄いかの裏返しではあるな。J1では中村以外一定の出場機会を得ているGKはおらず、J2も20代半ばまで対象を広げても以下の通り

※25節終了時点
櫛引 政敏(山形、1993/1/29):14試合
福井 光輝(町田、1995/11/4):14試合
辻 周吾(横浜FC、1997/7/21):10試合
若原 智哉(京都、1999/12/28):6試合
一森 純(岡山、1991/7/2):18試合
田尻 健(金沢、1993/6/11):9試合
藤嶋 栄介(山口、1992/1/31):23試合
圍 謙太朗(福岡、1991/4/23):14試合

櫛引は山形でレギュラーを取りつつあるようなので、4年後可能性はある。J1でプレーしていないと厳しいと思うが、少し前のイングランドはあまりにGKがいない為に2部のチャンピオンシップから選ばれていた事もあったので、J2所属のまま選ばれるという事態も無くはないな。それ以外だと生で観た事があるのは一森くらいなのだが、岡山で櫛引からポジションを守ってレギュラーを張り続けている選手で、飛び出しのタイミングの良さが印象に残っている。岡山が昇格してJ1でも実力を見せられればもしかしたら。

■DF
ロシア組の吉田、昌子、長友、酒井宏樹、植田は4年後も残りそう。特にSBは4年後も36歳になった長友が左サイドを駆け回っている姿が目に浮かぶ。
若い世代のDFというと、まず思い浮かぶのはベルギーにいる富安。クラブでしっかり経験を積んで4年後はステップアップして欲しい。SBは代表入りだけならともかく、W杯メンバーとなるといかに強烈なキックやテクニック、得点力を持っていてもそれと同等の守備レベルが無いと厳しい。長友や酒井宏樹が起用されるのはまず第一に対面の相手をしっかり抑えられるから。その点で山中(横浜M)、松原(清水)、初瀬(G大阪)など攻撃に特徴のあるタレントよりも、湘南で左サイドハーフのレギュラー、かつボランチや3バックの一角でも堅実なプレーを見せる杉岡がロシアでいう遠藤の様な役回りで選ばれるかなと。

■MF
香川は4年後33歳だが、ロシアで組織の中で機能する姿を見せてくれたので、例えレギュラーではないとしても「黒子に徹しながら相手ゴール前で守備の急所を突く」役割で重宝しそう。後はこれだけ大事にされてきた選手なので、(余程の不調や負傷が無い限り)この4年の間に代表からフェードアウトなど考えにくく、カタールが代表最後の舞台として用意されるだろうという政治的理由もあり(苦笑)
その他ロシア組では司令塔として柴崎は確実、というか名実共に中心選手になっているものと思うが、大島は実力的には日本トップクラスではあるが監督によって好みが分かれそうでW杯メンバーに選ばれるかは分からない。これまで殆ど代表で試合に出ていないので、この4年で継続的に実力を示すことが必要になってくるかな。原口は守備もこなすドリブラーとして貴重なのでエントリーされると予想。攻撃陣では乾はさすがに4年後34歳なので年齢的に、宇佐美もロシアで見せたようなムラのあるプレーだと欧州でよほど活躍しないと(それこそかつての香川のようにブンデス1部ベストイレブン級の)厳しい。後継は堂安、中島かな。また守備面では長谷部の後継に中山(柏)で、山口は4年後32歳で十分エントリーされる可能性はあるが、今大会あまり良いプレーを見せる事は出来なかったので、より若い世代を選んでみたい。このポジションでは最近川崎でポジションを掴んでいる守田は面白いタレント。ボール奪取力があるし、川崎のパス回しの中でも浮く事無くプレー出来ているので。
そして中盤最後の1人は4年後21歳になっている久保建英が選ばれているんじゃないかと。既に現時点でア●ィダスのプロモーションにも登場しているし、色々な意味で香川の後継者として。

■FW
大迫はあのポストプレーは4年後も必要だし、今回落選した久保裕也も29歳とピークを迎える。また武藤はブンデス1部で一定の結果を残しているし、トップでも2列目でも機能するので4年後も選ばれるかなと。ただし今回のように最後の最後に滑り込んで連携も何も無いまま控え要員で終わるよりも、継続的に代表に選ばれてチームの中で機能するようになって欲しいところだが。
最後の1枠は欧州で一定の実績があるのにこの4年間A代表には殆ど縁の無かった南野(ザルツブルク)、なかなか人材豊富な96年生まれ組の北川(清水)、西村(仙台)等がいる中で、98年中山雅史⇒2002年鈴木隆行⇒2006年巻誠一郎⇒2010~2018年岡崎慎司と受け継がれた魂のFW枠として同じく96年組の鈴木優磨を。毎年着実に公式戦でのゴール数を伸ばしているし、来年辺りかつて大迫がそうだったようなブレイクを果たすのではないかと思う。金崎の移籍がそのきっかけになるようにも。

と予想してみたが、東京五輪世代(97年生まれ以降)が同じ監督の下で指導される(そしてU21~23でかなりの国際経験を積める)一方で、ギリギリ五輪に入らない95~96年生まれ組はその点で不利になるかもしれない。前にも書いたが96年組は早くからJ1で試合に出ており高卒(トップ昇格)4年目の今季は特に前線で結果を残している選手が多く、国際経験を積めば化けそうな選手が多いだけに勿体ない。学年で言えば鈴木優磨と中山、三好(札幌)らは同じなのだが、97年早生まれの中山、三好が去年のU20W杯、東京五輪代表と年代別代表の経験を積む一方で、鈴木はリオ五輪で一番若い世代として2年前が年代別代表の最後のチャンスだった(正確には今年のU2アジアカップの出場資格はあったが、日本は東京五輪世代であるU21を出した)。これからの4年で世代交代を掲げるなら、こうした生年別の国際経験の格差も解消して貰いたい。

 最後にメンバーには入れなかったが、入ってもおかしくない選手達の名を挙げておく。4年後の言い訳用として(笑)今回の代表候補で最年少世代だった井手口や三竿は4年前18歳だった。今年18歳なのは2000年生まれの世代。去年U17W杯に出た菅原由勢(名古屋)、中村敬斗(G大阪)は今季J1で一定の出番を得ているので可能性はある。またその1つ上の99年生まれ世代も安部裕葵(鹿島)、橋岡大樹(浦和)、郷家友太(神戸)、田川亨介(鳥栖)、山田康太(横浜M)らもJ1でレギュラーor準レギュラークラスで、この中から東京五輪カタールW杯メンバーが現れてもおかしくない。それ以外の若い世代だとマリノスの吉尾(98年生まれ)が少し気になっている。この選手は今年から齋藤学中村俊輔と同じ代理人と契約していてそれ故にサポから不安視されているが、逆に代理人の“目利き”を信じたい。この代理人は他に長友、岡崎、柴崎らと契約し、マリノス以外でも海外移籍時に禍根を残しているケースもある。ただ長友の様に古巣と円満な関係を維持している場合もあり、そこは個別の事情に因るようだ。海外でもミーノ・ライオラの様にサポーターから嫌われる代理人がいるが、こうした代理人は選手の素質を見抜き、キャリアアップの為に的確な助言をする力もまた確かなもの。彼らにとっては選手の価値を高める事が収入に繋がるのだから。ブックメーカーの試合結果予想が的確だったりするように、生活が掛かった人間の仕事はやはり侮れない。てことでこの選手も4年後期待している選手。

 てな感じで4年後に目を向けつつ、まずは9月の新監督緒戦のメンバーを楽しみにしておこう。

都心を巡る

 先日根津神社亀戸天神に行った時に気付いたのだが、東京の数ある神社の中でも明治天皇が東京を代表すると認めた10の社は「東京十社」としての格式を持っているらしい。その構成を見ると去年行った富岡八幡宮もあったが、行った事があるのは半分の5つだけ。ならばと言う事で今日は未踏の社を巡る事にした。

 まずは六本木で降りてミッドタウンを横目に赤坂の氷川神社へ。

 周囲は大使館などもある静かな一帯。参拝後、社務所でお神籤でも引こうと思ったら御朱印帳が目に入った。これまで全国色々な神社に行ったが御朱印集めを始めたらキリが無い気がして敢えて手を出していなかったのだが、この東京十社専用の御朱印帳があってついに購入。こうして一歩踏み出したからにはおそらくもう一冊買って旅行時に持ち歩く事になるだろう(苦笑)
 氷川神社を出た後はTBSの社屋を遠目に見つつ、日枝神社に向かった。徒歩15分ほど。

 外堀通りに面していて、静かな住宅街の中にある氷川神社とは対照的。本殿の後ろに目立つプルデンシャルタワーはあの火災が起きたホテルニュージャパンの跡地というのを知った。
 この後はW杯も終わったことだしお茶の水のサッカーミュージアムに行こうと近くの国会議事堂駅から丸ノ内線に載ったのだが、駅の入り口のすぐ傍が首相官邸とか議員会館のあるエリアだった。
 
 
ここは3年ぶり。無料の1階エリアにはW杯で対戦した相手が実際に着用したユニだったり、W杯や代表関連の展示が並ぶ中でフリューゲルスが99年元日の天皇杯で優勝した時のユニフォーム、スパイクの展示もあった。地下の有料ゾーンではマスコットの着ぐるみの展示も。JFAも200億規模の予算を執行する大組織になって必然的に官僚的にならざるを得ないのだとは思うが、こういうところに協会(の中の人)もまだまだ人間臭いというかサッカー好きとしての一面があることを感じさせる。おそらくは合併を防げなかった悔恨やフリューゲルスというチームを後世へ伝えたいという思いがあるのだろう。

 当初の予定ではここで帰るつもりだったが、御朱印集めに近くの神田明神(徒歩10分掛からない距離)まで。

 午前中に家を出てもう既に15時を回っていた。秋葉原まで歩いて刀削麺屋で遅い昼を食って帰宅。東京十社は今年中に回れれば。
 

天皇杯3回戦 横浜M×横浜FC(三ツ沢)


 6年ぶりのダービーだが、三ツ沢開催は07年以来2度目。今日の両チームキャプテンマリノスが中澤、横浜FCがカズだったが、2人とも11年前の三ツ沢の試合に出ていた。当時既に40歳だったカズが11年後の今日もスタメンという事実には改めて驚かされるが、中澤も今年ついに40歳に到達し、両キャプテン合わせて91歳という。横浜FC松井大輔(37歳)もスタメン出場したが、上2人があまりに突出してむしろ若く見えてしまう(笑)

 試合はマリノスがボールを支配するものの、後ろでキープする時間が長く縦にボールが入らないシーンが多かった。時折右サイドの仲川、左サイドの山中が突破するシーンはあったが決定機までには至らず。全体的に動きが重かったがやはり前の試合から1ヶ月以上空いた為だろうか。その点W杯期間中もリーグ戦を戦っている横浜FCの方が動きはキレていたと思うが、リーグ戦の合間だけに今日はターンオーバーしてきたようで、それを考えると横浜FCの健闘が目立つ前半だった。
 後半もマリノスが押し気味で横浜FCが中盤でボールを奪ってカウンターという展開だったが後半の丁度半ばに右サイドから最後は戸島が押し込んで横浜FCが先制した。その直後にマリノスはウーゴ、伊藤の2枚替えで点を取りに行ったのだが、カップ戦でのウーゴ、伊藤ベンチというのは切り札という点でこれまでもかなり効いてる。今日も何かしらやってくれるだろうと思っていたが、失点から約10分に扇原の左クロスをウーゴが合わせて追い付いた。その後は横浜FCの運動量が落ちてきたのもあってマリノスが更に押し込むようになったが2点目は生まれず延長戦へ。
 延長は前半7分にマリノスがPKを得てこれをウーゴが一度止められつつもこぼれを押し込んでマリノスが逆転に成功した。この頃になるとお互い消耗して、マリノスが押し込んで決定機を作りつつも横浜FCもカウンターでゴールに近付くシーンが増えていった。特に左SB山中は見るからに動きが落ちて横浜FCの突破を掴まえきれずシャツを引っ張るシーンまで。マリノスは3点目を取れるシーンは幾度もあったがクロスバー直撃もあったりで追加点ならず、延長後半の終了間際には横浜FCが連続で2~3度ゴールに近付いたものの決めきれずこのまま2-1でマリノスが勝利した。
 
 マリノスは久々の公式戦だったとは言え、中断前にブレイクしていた仲川が今日はあまり効果的な動きが出来ていなかったり、延長から投入されたブマルも未だ戦術理解が高まってない(ボールを失った後の守備への戻りの遅さ等)のが見受けられてリーグ再開後どうなのかという内容ではあった。守備はラインの高さが調整されてこれまでのような飯倉チャレンジを食らうリスクはかなり減ったとは思うが、攻撃は以前書いたようにもう人を替えるしか伸びしろは期待出来ないのではと思う。
 横浜FCで知ってる選手はカズ、松井を入れても3~4人だったが、その中で印象に残った選手について。
・辻 周吾(GK)
 今季途中に鳥栖からレンタル移籍してJ2でも10試合に出ている。ブーイングに動じずゴールキックで遅延行為と判定されないギリギリの時間の使い方をしたり、PK時にウーゴから見て中央やや右寄りに立ち、目論見通りウーゴに左に蹴らせてセーブした駆け引きは若いGKらしからぬ強かさが感じられた。年齢を調べたら東京五輪世代で、若いGKで試合に出ているのは貴重なので伸びて欲しい。
・戸島 章(FW)
 1トップに入った長身のアタッカー。遠目に見ると杉本健勇に似ているので覚えているのだが(笑)、120分間ゴールキックのターゲットとして身体を張りつつ、先制点も取ったのだからアタッカーとして十分な出来。
・立花 歩夢(MF)
 後半半ば過ぎに途中出場した選手で、主に中盤から左足でゲームメイクするタイプのようだったが、プレーに妙に落ち着きがあるというかテンポを操りつつプレーしているのが目について印象に残っている。経歴を見たら今季流経大から入った新人だった。

 延長になって帰りが30分遅くなるのかよと思ったが、今日は19時開始、ルヴァン杯はいつも19時半開始なのでそう変わらなかったな。試合終了と同時にスタジアムを出たら丁度バスが来て、それほど混まず横浜駅へ。

新国立

新宿での野暮用ついでに新国立の建設現場まで。丁度1年前の今頃に行って、あれから1年経ってどうなっているかなと。千駄ヶ谷駅から行ったのだが、この駅も五輪に備えて改修工事中だった。旧国立時代は大抵千駄ヶ谷駅から左手に歩いて千駄ヶ谷門もしくは青山門から入場、帰りは千駄ヶ谷門から出て混雑を避けて代々木駅まで歩く、というのがパターンだったが、代表戦、カップ戦決勝、高校選手権決勝などであれだけ利用したこの駅もしばらく行かない内に随分縁遠く感じられるようになった。

隣の東京体育館から撮影

外観はほぼ組み上がって今は屋根や周りを囲むデッキを組んでいるようだった。この1年で大分進んだが、竣工(19年秋)までまだ1年以上。

 15時頃だったがこの日も相当暑かった。五輪は7/24開幕とのことだが、いくら屋根付きとはいえ、昼間の開催はプレーヤー、観客双方ともかなりリスクが高い。マラソンはその点考慮して朝7時スタートらしいが、トラックや投擲種目の決勝はともかく予選は昼間にせざるを得ないだろうしな。前回の東京五輪は10月開催だったが、今はTV放映の関係で他の大きなスポーツイベントと被らない事が求められて、開催時期の選択肢はほぼない。暑くなる前に開催しようとすると5~6月はNBAプレーオフや欧州サッカーが佳境で20年はEUROもある。そして日本は梅雨の最中。9月以降は放映権料の大顧客であるアメリカにおいてMLBがシーズン終盤、NFLもシーズン中なので結局この時期しかない。ただそれでも五輪本番はこのスタジアムに行ってみたいし(100m、400mリレー決勝とか開会式みたいな速攻完売確実な日は避けて)、それ以外の会場で何かしら競技を観てみたい。サッカーは日産や埼スタ、味スタと収容規模の大きい会場で開催されるので日本戦以外なら行けそうな気もする。

 見終わった後は去年と同じくホープ軒に行った。自分は丁度空いていたタイミングだったが、数分後には列が出来るほどで、見ると乃●坂46グッズを身に着けた人が多かった。神宮球場でライブらしいがそういや去年も同じことを書いていたな(笑)毎年この時期は神宮を使うのが恒例なのか?食べている途中店員同士が口論を始めて(というか片方がもう片方に一方的にキレている構図だったが)、それを見かねた客の一人がたしなめるという不穏な空気が流れる中で完食し、店を出た。

ベルギー戦

試合直後でなかなか言葉が出てこないが、将来の為に今この瞬間の所感を記しておく。
・追い付かれた辺りから何故か逆に胸を締め付けられるような緊張感が薄らいできた。W杯であんな展開になったら普通視ている方も重圧で押し潰されそうな感覚になるのだが。少し経ってから西野ガンバもよくこんな試合をしていたのを思い出した。W杯でこそ過去に無い展開だったが、自分が過去に色々な試合で観てきたサッカーを思い出して、サッカーにはこういう展開も起こり得るという覚悟というか安心感?みたいなものがあったかもしれない。

・最後本田のFKは少し南アのデンマーク戦を思い出した。コースは良かったが落ちる高さがクルトワにとってセーブしやすい高さだったな。もう少しゴール前で高く、低く飛んでいれば入っていたかも。

・最後のカウンターは簡単にGKにキャッチされてしまったのと、強いて言えば山口が中央をドリブルするデ・ブルイネに対して寄せるかコースを切るか曖昧だったのが痛恨。山口は年齢的にこれから数年間長谷部のようにベテランとして代表を引っ張っていかないといけない世代だが、今大会は最後まで波に乗れないまま終わってしまった。

・この山口に限らず全体的に手持ちのカードが少な過ぎたのが今回の結果に繋がったとも言える。実際の戦力は今日のスタメン+本田、後は強いて言えば岡崎の計13人。ポーランド戦はこの戦力を少しでも温存する為の試合であって宇佐美や武藤、酒井高徳がレギュラー組と遜色ないから出したのでは無かった。ここが準備期間の短さの影響を受けた点で、ひとまず戦える11人+αは準備出来たが、それ以上は時間的に厳しかった。やはり今回の様な監督交代はこれを最後に止めるべきで、新監督は4年ないしは2年の準備期間を用意するべき。まぁアジアはW杯の翌年にすぐアジアカップ(しかも年明けすぐに)があるので、W杯の中間年にEUROが開催される欧州みたく単純に2年区切り出来ないのが難点だが。そう考えるとカタールW杯は気候の関係で(2022年)11月開幕と通常より約半年遅いので、少し影響しそう。

・最終的に勝ったのはコロンビア戦だけだが、それでもベスト16に行けるレギュレーションである以上それを最大限活かしたというしかない。同じベスト16のポルトガル、スペイン、アルゼンチン、デンマークも結局1勝しかしていないし、理論上一度も勝たなくても(PK戦は記録上引き分け扱い)優勝出来るレギュレーション。

・これで98年フランス大会からGLとベスト16を交互に続ける形。この間ずっとベスト16入りして(そしてベスト8の壁に跳ね返されている)メキシコには及ばないが、それに準ずる水準と言えるか。もちろん次回は今大会以上の成績が目標になるかと思うが、一歩一歩着実に歩みを進めるなら、次回もまずはGLを突破して、“交互のジンクス”を打破するところから始まるとは思う。ついでに言えば日本にとってのベスト8入りの壁はベルギーにとってベスト4入りの壁。ブラジルW杯→EURO2016と連続で準々決勝で敗退している。今回も次はブラジルで、これを越えたら一気に決勝進出も見えてくるが、最後はブラジルの手堅さと強かさが勝るように思う。

 やるだけやった上でのこの結果。追い付かれたのも、リードした時の試合運び云々というより、相手が長所(高さ)を前面に押し出してきた側面が大きい。それを防げなかったのも含めての現在の力だし、現行の戦えるメンバーで全てを出し尽くしてのこの結果なので、展開ほどの脱力感は無い。色々思うところを書いたが、何を書くにせよ代表選手や現場のスタッフへの敬意は忘れずにいたい。今大会は図らずもそれが有る人無い人の差が顕著に出た大会だった。おそらく何人かの選手にとってはこれが代表ラストゲームになると思うが、今後の展望はまた大会後にでも。

両国~亀戸~上野

 このJ1の中断期間中はJ2、J3を観に行こうとは思っていたのだが、なかなか予定が合わない。近場で土曜の昼ならベストなのだが、日曜だったり夕方開始だったりで。という事で再び東京散策に出る事にした。昨日まさかの梅雨明けで今日は朝から猛烈な暑さだったが昼前に出発。

 まずは両国に向かった。ここは相撲や江戸東京博物館で何度も来ているが、今日は駅から徒歩5分程の場所にあるすみだ北斎美術館へ。つい最近までこんな施設があるのを知らなかった。実は北斎の生家はこの近辺で、生涯を通じてこの両国周辺で活動していたらしい。なかなか独創的なデザイン。

 それほど規模の大きい施設では無く、常設展では北斎の生涯とその作品について順を追って紹介しており、晩年の住居を再現したコーナーもある。ただし作品は全てレプリカで、どちらかというとタッチパネルを使った解説に重点が置かれている。出入り口傍にはこうした美術館、博物館の例に漏れずグッズショップがあるのだが、北斎サイダーとか北斎ラーメンとか、あまり他の施設で見かけない実用的な商品が多かった。ついつい購入。
 しかしこの人は88歳の長寿を全うしたというのに驚いたが、亡くなったのは1849年とペリー来航のわずか4年前。もう少し遅く生まれていれば、明治の世を体験出来ていた訳か。生涯画を極め続けた人なので、幕末~明治の西欧からの大量の情報流入を経ていたらどんな作品になっただろうか。

 両国で昼を食べた後は亀戸へ。亀戸と言えば、亀戸ホルモン亀戸餃子、そして亀戸天神。このうちホルモンは行った事あるのだが残り2つは行った事が無いので今日は天神様へ。駅から徒歩15分と少し距離があるのでバスで向かった。それほど広くは無いが、入り口から本殿までの池が涼し気。池の中にはやはり?亀が泳いでいた。

 スカイツリーを背景に本殿。


 参拝を終えて帰路に就いたのだが、やはり来た道をそのまま戻るのは好きでは無いので、バスで上野方面まで出る事にした。どういうルートか分からなかったが、途中押上、スカイツリー、浅草の裏手を経由し、鶯谷~根津~上野公園というルートだったので、鶯谷を過ぎた辺りで思い付いて降車し、そのまま近くの寛永寺へ。

 ここも徳川将軍の菩提寺として有名な寺だが、上野駅から見て、上野公園の奥にあるので今までなかなか足が向かなかった。見学後はそのまま公園内を突っ切って上野駅に向かい、今度こそ帰路へ。この前の根津神社もそうだったが、こういう江戸の名残のような場所は惹かれてしまう。故にいつも散策エリアは似通ってしまうのだが。