ルヴァン杯GL 横浜M×札幌(三ツ沢)


 今日は開始に間に合いそうにないのと試合終盤に雨という予報だったので行くつもりは無かったが、スタメンに小野の名を見て行くことに決めた。昨季は中澤や楢﨑など何人もの選手がシーズン終了後に引退を表明したが、後からプレーをもっと観ておけば良かったと後悔するよりは観る機会があればそれを逃したくはない。特にアテネ世代以上の選手達はここ数年毎年誰かしら現役から去っているし、今日観るのが最後かもしれない訳で。
 前半10分頃に着いたのだが、着いた時はこの2試合同様にマリノスがボールを支配して押し込む展開が続いていた。決定機も何度かあったのだが決め切れず。一方の札幌もさすがミシャサッカー2年目だけにサイドをワイドに使ったサッカーはチームに浸透していてマリノスゴール前に近付くシーンも幾つかあった。小野は中盤下がり目でボールを捌く役割に徹していたが、やはりボールタッチの正確さ、柔らかさは別格。
 この選手のプレーを観る度に思うことだが、もう少し遅く生まれていたらどうだったかと。若い頃(浦和やU20代表)は2トップの後ろだったしA代表ではトルシエ時代はそこに中田がいたので左サイド、ジーコ時代は稲本と組んでボランチが多かったと思うが、「ハマった」ポジションはついに無かったように思う。本来の位置はイニエスタの様にトップ下でもボランチでも無い2.5列目というか「中盤」としか言い様のない場所と思っているのだが、小野が若い頃は(特に代表では)そういう選手が活きるポジションは無かった。ふと思ったが、もしオシムが代表監督の時にコンディションが良かったら代表で活きるポジションが与えられたかもしれないな。何といっても中村俊輔中村憲剛、遠藤の3人を中盤で共存させ、機能させた人だし。

 後半は札幌が攻勢に出て、マリノスも少しバタついていたのだが、そういう中で右からのクロスをジェイが合わせて札幌が先制した。その後はマリノスが再び押し返し、失点から10分経たない内に大津が決めて追い付いた。
 この同点のシーンもそうなのだが、これまで3試合観て既に三好は不可欠の存在であり、代えが効かない。ゴールは李がゴール前で横に落として、そこに走り込んだ大津が決めたものだが、その前に李にボールを入れたのは、ドリブルでボールを運んで正確なパスを出した三好だった。この選手はマン・Cで言うところのD・シルバやデブルイネのようにそのプレーで攻撃にスイッチを入れ、前の選手を活かすことの出来る特別な選手で、今のマリノスの中盤でこれが出来る選手は他にいない。今日は右SBだった山田や仙台レンタル中の吉尾など去年この場所で何人も起用されたが監督の求める水準に達した選手はいなかった。この選手で足りないのはやはりゴール数、これに尽きる。開幕戦ではゴラッソを決めたが、続く2試合ではチャンスが有りながら決めきれないシーンが多い。ドリブルで相手エリア内に入って後はシュートというシーンや、クロスにフリーで頭で合わせたシーンなど今日も2点は取れるチャンスがあったが最後のフィニッシュになると何故かそれまでの自信に満ちたプレーが消えて弱々しくなってしまう。決める時は難しいシュートで、シンプルなシュートが決められない、というのは上手い選手にありがちなパターンだが、これでゴールも増えたら一気に代表入りだと思ってるだけに勿体無い。

 その後もマリノスが押して札幌がたまにカウンターという試合が続いた。札幌は左サイド白井の仕掛けは目立っていたが2シャドーの五輪代表岩崎、今季青森山田から加入した檀崎はあまりインパクトを残せず。まぁミシャは過去何人もこのポジションで才能を開花させてきたから(それこそ去年の三好のもそうだった)、彼らもこれから鍛えられるのだろうな。後半半ば過ぎからは雨が落ち始め、残り15分を切る頃になるとはっきりと降り始めていつでも帰る準備をしてたのだが同点、しかもお互いチャンスを作っていたので帰るに帰れず、結局AT突入辺りまで観てスタジアムを出た。早く出たお陰でバスに並ぶことも無く乗れて、無事横浜駅着。

J1第2節 横浜M×仙台(日産)


 ホーム開幕戦。去年の12/1以来3ヶ月ぶりの日産スタジアムということでこのシーズンオフの改修工事、具体的には座席の更新がどこまで進んだかまずは確認したのだが、更新されたのは1階の両ゴール裏とバクスタ2階の両端で、メインの2階や普段自分が座っている2階ゴール裏は従来と変わらず。

てっきりこのシーズンオフに残りの座席を全て更新するものと思っていたので拍子抜け。これからJの試合が続いて9月のラグビーW杯までにまとまった改修期間は取れないだろうし、これで終了なのだろうか。あるいはラグビーW杯はこれで臨むが12月以降改めて更新するとか?

 今日のスタメンは前節と変わらず。開幕戦で新加入選手を並べたのを見た時、特に右SBが松原では無くJ1デビュー戦となる広瀬だったので、これは監督からのある種のメッセージなのかと思った。誰が出てもクオリティは変わらないという今季の選手層の厚さをアピールする意図かなと。だが2試合終えた今思うに単純にこのメンバーこそが現時点のベストなのかという気がしている。左SBは負傷中のティーラトンが復帰すればまた変わってくると思うが、右の広瀬は去年徳島で似たような動きを既に経験していたようだが、ユース時代FWだったり別のポジションの経験がある故か、ずっとSB一筋だった松原より、中に絞る動きに対する適正で上回っている感が。俗にアラバロールと言われるが、そのダビド・アラバ自体がバイエルンでは左SBだがオーストリア代表ではボランチで、元々どこでもこなせるユーティリティさが売りの選手(同じバイエルンでドイツ代表の右SBジョシュア・キミッヒも同様)。SBしか経験の無い選手よりも複数ポジションこなせる選手の方が飲み込みが早いというのはあるだろう。
 試合は序盤からマリノスが押し込むほぼ一方的な展開。たださすが仙台も去年の結果(リーグ戦2試合でマリノスに大敗)や開幕戦を見て対策はしていたのか、前節ほど決定機は作れず。それでも仲川やマルコスの仕掛けで相手ゴールに近付き、エリア内でPKを獲って決めた辺りは開幕戦とはまた違った強さを感じた。前半の終盤には仲川の右からの折り返しをエジガルが押し込んで2点目。
 後半もマリノスが押し続ける展開だったが、後半半ば過ぎから少しずつ仙台がマリノスゴールに近付くシーンが出来始めた。そんな中終盤にエリア内で大津が石原に足を掛けてPKとなり、これを石原が決めて2-1。その後は危なげなくボールを回してそのまま試合終了。
 今日も内容的には相手をほぼ圧倒した試合で、開幕前に書いたように今季はいいとこ行くだろうという思いが益々強くなってはいるが、それでもこの2試合は1点差で、また最終ラインと前線をスムーズに繋ぐ三好、右の仲川の負担を減らすマルコス、後は高い最終ラインの裏をスピードでカバー出来るチアゴの代わりはいないこともまた分かる試合だった。次節は川崎相手だが、三好は契約上出場出来ない。その中でどういう試合になるか楽しみではあるな。

 毎年開幕当初は寒暖差がまだ激しく、夜や雨の日には冬に逆戻りかと思わせる寒さになったりするのだが、逆に日中陽が出ると春を感じさせる。今日は日射しが強く試合中はコートが要らないほどだった。試合後は北新横浜のサイゼで軽く祝勝会をして帰宅。

J1第1節 G大阪×横浜M(パナスタ)


■京都行
 ここ最近大阪に遠征する時は午前京都観光、午後試合というのがお約束。京都も主な場所は大体周っているので南の宇治や北の比叡山などにも行きたいのだが、日帰り旅の午前中という縛り故に結局は京都駅からアクセスの良い場所となる。今日も色々考えた末にまずは嵐山に近い天龍寺に向かった。ここは以前紅葉の時期に入り口辺りを少し観た程度で有名な庭園など中をじっくり見学したことは無かった。嵐山というと京都の北西の外れにあって遠いイメージだが、近くをJRが走っており、京都駅から電車で15分+徒歩10分弱と意外に近い。6時台の新幹線に乗ったお陰で天龍寺に着いたのはまだ9時で、人も少なく庭園をゆっくり観賞することが出来た。

見学後はその足で嵐山へ。ここはいつも山を背景にした渡月橋というのが定番なので、敢えて逆アングルで(笑)季節は新緑生い茂る時期でも紅葉でも無く、天気も微妙な曇り空で、更には橋桁で土木工事も行われていて風情とはほど遠い光景ではあったが。

この時点で10時だったので、また電車で京都駅方面に戻り、駅に近い西本願寺に行った。ここは2012年7月以来。

勿論西に行くなら東にも。

同じく12年以来だが、当時は写真2枚目の阿弥陀堂が修復工事中だった。そして今回は徒歩数分の飛び地にある涉成園へ。徳川家光の時代に東本願寺に寄進された場所らしい。拝観料500円で普通の寺社や庭園ではあり得ない立派なパンフレットを貰える。


やはり季節柄人は少なかったが、自分以外の見学者10名ほどは全て中国語話者だった。桜や紅葉、祭りの時期に比べてツアー料金も安かったりするのかな。
 ここから京都駅までは徒歩圏内なので歩いて戻り、地下街で昼を食べてパナスタへ。京都に来たのに宮崎料理(チキン南蛮や冷や汁など)の店で値段もそれなりな観光地価格だった。関西は街中に安くて美味い店は幾らでもあるのだが今回はスケジュールの都合上やむを得ず。

■観戦記
 京都からはJRで茨木駅に向かい、そこからバスでスタジアムへ。このルートは12年に初めて万博競技場に行って以来だな。バスは試合開催日に臨時運行されるシャトルバスと万博記念公園駅行きの通常ダイヤがあるのだが、シャトルバスがバスを降りてからスタジアムまで10分程歩くのに対し、この通常ルートはスタジアムの目の前にバス停があって狙い目。ただし混み具合もシャトルバス以上なのだが、タイミング良く座ることが出来た。12年に行った時も思ったことだが、茨木駅から市街地を抜け丘を上って広大な公園内にあるスタジアムに行くというのは、横浜駅からバスで三ツ沢に行くのに似た感覚がある。バスを降りると丁度ガンバサポがバス待ちをしているところだった。友人と合流し、入場してもまだ開始まで1時間以上あったのでスタジアム内を散策して時間を潰した。ここに来るのは3度目だが、何度来てもつい色々見て回りたくなる場所。まぁ今日はじっと席で座っているにはあまりに強烈な寒風だったせいもあるが。

 ようやく試合が始まったのだが、開始直後に喜田から飯倉へのバックパスをファン・ウィジョに拾われ、シュートはポストを叩いたもののそこに小野瀬が詰めていきなりガンバが先制した。昨季序盤みたいなドタバタ劇が今年もか、と思ったのだが、そこからマリノスがボールを支配してガンバを押し込み、先制されてから1分後に仲川が詰めて同点に追い付いた。
 今日のマリノスについて言えば先制されてから後半半ばまでの約70分はこれまでとワンランク次元の違う内容だった。ガンバがマリノスの選手を掴まえ切れていなかったのか、SB、中盤、サイドアタッカーが連携した攻撃が面白いくらいハマった。左のマルコスは期待通りゴールの匂いが漂う仕事ぶりだったし、エジガルも開始から何度も決定機を迎えた。
 ただ押しまくっていただけに前半の内に2点目が欲しいなとも思っていたのだが、前半30過ぎに右サイドからワンツーの連続で相手陣内奥深くまで侵入し、右サイドライン際でボールを持った天野が股抜きで突破してクロス、これはガンバDFがクリアするもののそれを拾った三好が迷わずミドルを撃ち、これが決まってマリノスが勝ち越し。
 今日は開幕節だが一連の流れ全てが今季の観戦表彰のベストゴール候補と言えるようなゴラッソ。今日の三好は去年のマリノスの中盤に欠けていたものを全てもたらすかのようなプレーだった。後ろからのボールをスムースに前を向いてトラップし、そのままドリブルやパスでチャンスメイクするーーーこれが出来る中盤がいるだけでどれ程攻撃が活性化するか思い知った。昨日書いたシーズン展望で得点力の無さが課題と書いていた矢先にあのゴールとは(苦笑)このプレーを継続できるならU22を飛び越えてA代表も視野に入るだろうと思う。
 A代表という点なら仲川もだな。今日はゴール以上にボールキープ時に相手に詰めさせない、取られない間合いを掴んでいるのが印象的だった。またボールを奪われないだけでなくしっかり前にドリブル出来ていたし、三好同様にこれが継続出来るならコパ・アメリカまでに一度は試されるようにも。
 試合は前半の内に中央からの崩しからエジガルが決めて3-1。先ほど述べたように後半半ば過ぎからはやや停滞して、終盤には飯倉とチアゴが意思疎通出来ず、飯倉がクロスをキャッチするため飛び出したところにチアゴが頭でクリアしてしまい、それを拾った藤春がダイレクトで無人のゴールに入れて3-2。ATも主にセットプレーからガンバがチャンスを掴んだが最後は凌いでそのまま試合は終わった。
 今日のスタメンを見た時、新加入の広瀬、三好、マルコス、エジガル、レンタルバックの高野と半数近く新戦力を並べていたので、これは今年の選手層の厚さを示すための監督のメッセージなのかなと思ったが、試合が終わった後はまだ何とも言えない。今日ベンチだった松原や扇原、遠藤がスタメンで出ても同じ水準を保てるのか。3月、4月はリーグやルヴァン杯でそれを見極める楽しさもあるということだな。

 帰りは飛行機で、パナスタからは伊丹空港までモノレールで一本なのだが、最寄の万博記念公園駅は試合後にかなり混むとのことだったので、敢えて空港から一駅遠い宇野辺駅まで歩くことにした。距離は約2キロで時間にして約20分だったが、過去2度のパナスタ行ではその倍近くかけてJRの千里丘駅まで歩いていたのでそれほど苦にならなかった。17時に試合が終わった後、18時には空港に着いたのでこれで正解だった。空港では土産に551の肉まんを買おうと思ったらかなりの行列で断念。

2019シーズンを展望する

 スーパー杯も終わって気付いたら2日後には開幕戦(と書いた後C大阪×神戸は金曜なのでもう明日)になっていたので今年もマリノスの展望をば。ここ2年は開幕前週に近場で練習試合やPSMがあって、それを観てある程度どんなサッカーか把握した上で展望していたのだが、今年の前週は非公開試合で、映像もキャンプ中の試合を多少視た程度。なので予想は立てづらいのだが、移籍動向などから概観してみる。

 昨オフの移籍動向で思ったのは、今季はクラブがかなり勝利(タイトル)に拘っているんだなということ。まず目を引くのは若手の大量レンタル放出だが、若手と言ってもリーグ戦で一定の出場機会を得た遠藤や山田は残り、レンタルとなったのはリーグで試合に絡めなかった選手が中心。モンバエルツ以降ルヴァン杯GLは若い選手のテストの場となって喜田や遠藤など数人は台頭したが、あれだけ大量起用した割に、という感もある。意図的に出場機会を与えて成長を促してきたがそれだけでは何かが足りない、またまるで練習試合の様な若手大量起用による観客動員減(と減収)を考えたらクラブにとって効果的ではないと判断したのではと思う。以前も言ったがマリノス、特にユース出身者の課題は技術面ではなくメンタリティにあり、一度他のチームで揉まれてからプロで戦える選手になる例が多い。レンタル先もJ1からJFLまで幅広いがこれはその選手の現時点での能力、期待値を反映したものかなと思う。それを踏まえれば仙台に行った吉尾はクラブとしても期待しているのだろうし、逆にJ3やJFLにレンタルとなった選手達はそこから這い上がらないといけない。
 クラブの本気については、中澤の引退でも感じた。去年の12/1に最後の公式戦を終えてから2ヶ月近く経った後で引退を発表した訳だが、その間クラブと話し合い、あくまで推測だがそこでクラブ側は出場機会を保証出来ない旨を明確に伝えたのではないかと思う。実際監督のサッカーにフィットするのはチアゴ、ドゥシャンな訳で、これまでのマリノスが出来なかった(そして特に鹿島が上手くやってきた)「若手、中堅が実力でレギュラーを奪い、重鎮が退く」構図がここにある。今までなら場当たり的な補強で結果的に10年、16年オフのような「ベテランがまだまだレギュラー、準レギュラーとして健在なのに世代交代の為に無理に放出」といった事態を招いてきたが、クラブとして中長期も含めた方針を明確にすると今回の中澤や中町の様にお互い後腐れなく別れることが出来るいい例ではないかと。
 
 入ってくる選手についてだが、限られた資金の中で上手くタレントを集めたなと言う印象。年が明けてから山中を放出したが、あれもそれだけ収入が必要だったが故、だろうし。徳島から獲った広瀬は14年のU19代表(他に南野、三浦、中村航輔、井手口ら)だったが、松原や山中と同じくここ数年狙ってる「負傷などでやや成長が停滞しているが年代別代表の経験はありポテンシャルのある25歳未満の選手」にまさに合致。そういう意味でずっと協会で年代別代表に関わってきた小倉氏の人脈が大きいんだろうなとは思う。その他李と三好は個人的になかなかのヒット。李は特に苦しい時に顔を上げて前を向ける選手なので、大人しいタイプが多いマリノスにとってこういうタイプは貴重。また三好は中盤の攻撃面で期待したい。去年の特に終盤は扇原、天野、大津+後半途中に喜田でほぼ固定され、この中で相手ゴール近くでプレーして点に絡めるのは天野だけ(大津も当初はそういう役割だったが中盤のダイナモタイプに変わった)。まぁ三好の場合あまり得点が多くないのがネックではあるが。去年札幌でミシャサッカーのシャドーというゴールチャンスの多い場所で起用されながらシーズン3点はやはり少なすぎる。
 そういう中でシーズンの結果に直接影響するのはやはりエジガルやマルコスの出来かな。マルコスは右の仲川だけでなく左からも同じ様にゴールやチャンスメイク出来る存在として、エジガルは何よりゴール数が求められるが、中盤の得点力に不安がある分、仲川と合わせて3人で30ゴール以上を期待したい。また左SBティーラトンも去年J1を経験しているのは大きいし、プレースキッカーとして(特に天野がいまいちなCKで)戦力になるのではと思う。場合によっては右から松原(日本)、チアゴ(ブラジル)、ドゥシャン(セルビア)、ティーラトン(タイ)と全員国籍の異なる最終ラインになる訳だが(笑)

 そんな感じで前線の爆発如何ではあるが、今季は意外と良い成績残すのではないかと思う。開幕も行くことに決めたが、開幕節で遠地に行くのは実に2003年1stステージ開幕(vs磐田@エコパ)以来。雨も降らないようだし2年振りの吹田スタジアムは楽しみ。

山梨行

 Jも来週スーパー杯でそろそろ開幕も迫って来たが、その前に3連休があるのでまたどこかに行こうかなと。前回東(千葉・成田)に行ったんで今回は西という単純な理由で山梨に行くことにした。思い返せば甲府には過去観戦で2度行ってるが、最初は家とスタジアムを往復しただけ2度目は友人車で行って試合前に小作のほうとうを食べた程度で、実は甲府周辺を観光したことは無かった。
 かくして行きの特急も事前に手配していたのだが、当日は降雨の予報でそれだけが残念だなと思っていた中で日が迫るにつれて予報は変わり、前日にはついに甲府だけでなく首都圏も雪予報になってしまった。甲府に行くのもそうだが行けたとしても首都圏が大雪なら帰れないことも十分考えられたが、まぁ3連休だしその時はどこかに泊まればいいかぐらいの感覚でスーパーあずさに乗って甲府に向かった。ちなみに過去2回の甲府行はいずれも天候に恵まれない。最初は台風接近、2度目も往路で笹子トンネルを抜けるまでは大雨で、すっきり晴れるということは無いらしい。

 甲府に着くと曇ってはいたが雨も雪も無く、首都圏ほど寒くは無かった。まずレンタサイクルで武田神社へ。本当は昇仙峡や石和温泉など近郊の名所にも行きたかったが、元々日帰り旅のつもりだったので今回は甲府駅周辺を巡ることにした。武田神社武田信玄の本拠、躑躅ヶ崎館の跡地にあり甲府駅から数キロ北にあるのだが、自転車なら余裕と思っていたら緩い上り坂が延々と続いて地味にキツく、電動自転車で助かった。

 この地に館を築いたのは信玄の父信虎で、それは西暦1519年ということで丁度今年で500年にあたり、甲府市では「こうふ開府500年」と題して色々イベントが企画されているらしい。甲府駅ビル内にも展示コーナーがあった。
 戦国時代というのは歴史好きになる取っ掛かりとして色々なネタが満載だが、子供の頃不思議だったのは何故他の大名の本拠地が立派な城を構えているのに武田氏は「館」だったのかということ。この躑躅ヶ崎館は周囲を堀で囲まれた構造ではあるのだが、同時期の他大名の城郭、例えば上杉謙信春日山城とか織田信長岐阜城などと比べればかなり規模は小さい。だが実際行ってみると、先に述べたように高台にあるので南に向かって甲府盆地を見下ろす形になり、それ以外の三方を山に囲まれていて見た目以上に防御性に優れていたのだろうと思う。周囲の山にも砦や支城が造られて防御線が構築されていたようだし。まぁそもそも内陸の盆地という地理的条件故に他国から狙われる可能性よりもこちらから海など豊かな資源を求めて出兵する頻度が高かったのだろうなとも思うが。

 この時点で11時を過ぎていたのでまた丘を下って甲府駅前に戻り、ほうとうの小作へ。前回別の支店に行った時は豬肉入りを食べたので今回は鴨肉入りをば。追加で馬刺しも注文した。

 昼食後は甲斐善光寺へ。

 ここは有名な長野の善光寺が武田と上杉の争いによって不安定な立場に置かれた為に本尊を信玄が甲斐に持ち帰って建立したものだという。行ってみると本堂や山門は大きいが周囲を住宅地に囲まれていることもあってか長閑な空気が流れていた。今回は武田神社とここで御朱印を頂いた。
 その後は甲府駅まで戻って駅前にある甲府城址に行って本丸跡より甲府盆地を眺め(雲で富士山が観れず残念)、最後は駅前の武田信玄像を巡って自転車を返し、帰路へ。

 丁度自転車返却場所の直前にあったのだがこんな広告も。

 思えば過去小瀬で観戦した2試合は共に引き分けだった。次にJ1で行けるのは何時になるだろうか。

 そんなこんなで帰り道だが、普通に中央本線を戻るのは面白くないので、甲府から出ている静岡方面の特急に乗って東海道で帰ることにした。特急ふじかわというのが甲府と静岡(駅)を結んでおり、途中の富士駅で降りて東海道線で三島に向かい、そこから新幹線で帰るというルート。実際乗ってみたら特急とは言え山道を走るのでスピードが出ず、甲府~富士で2時間弱掛かる。ただ三島駅に着いた頃には陽が傾いていたがなかなかいい景色だった。

 結局首都圏も積もるほど雪は降らなかったようだったが、新幹線を降りた時は甲府より寒かった。

アジアカップその他諸々雑感

決勝を始め大会全体の所感をば。
・決勝は相手の出方を掴み切れないまま2失点してしまったのが痛恨だった。1失点ならなんとかなったかもしれないが2点はキツい。アジアカップで2点リードされるのはあまり無いが、記憶を辿ると96年大会(これも同じUAE開催)の準々決勝クウェート戦以来だった。加茂監督のゾーンプレスがロングボール主体のクウェートに上手くかわされて、アル・フーワイディに2点食らった試合。当時アジアカップはBS1で全試合放送されていて結構な数の試合を見てた思い出。

・今回は特にボランチの負傷者続出が痛かったな。大会前からまず三竿が怪我で選べず、UAEに入ってから守田が離脱、大会が始まった後でもGLで青山が負傷離脱し、遠藤もイラン戦で負傷してしまった。決勝は柴崎&塩谷だったが、塩谷は守備力はあれど遠藤のように積極的にボールを狩りにいくという訳でもないので少しキツかった。もっと試合をこなしていれば連携も深まったかもしれないが、約3年振りの代表復帰でしかも事前合宿の途中で急遽呼ばれた選手にそれを求めるのは酷。

・今大会で輝いた新星という点では冨安は素晴らしかった。今大会の日本で全7試合に出たのはこの選手と原口だけ。CBというポジションでこの年齢でこれだけの経験はなかなか出来ない。確実に今夏は移籍市場に載ることになると思うが、上手くステップアップして欲しいと思う。同い年の堂安は期待値よりかは下だったかな。どんどん仕掛ける姿勢は素晴らしいが、周りを使う/使われる動きに乏しい。決勝でも逆サイドからのロングパスに反応できなかったり、大外を走る酒井を使えなかったりというシーンが目立った。既に色々な媒体で国際的に「日本の新星」という扱いを受けて代表でもクラブでもこれからマークが厳しくなって複数人で対応される場面も増えてくるであろう中で、周りを使う動きを身に付ければ面白いのだが。

カタールの育成が決勝の後から急に持ち上げられてるが、これは様々な条件が揃った産物という印象を受ける。まず育成というのは世界中どの国でもそれぞれ独自のプランでもって行われているもので、それは日本も例外では無いし、これが正解というものはない。フランスのそれは有名だし、ドイツも2000年以降の改革で14年W杯優勝という成果を出した。また欧州だけで無くコートジボワールはかつてASECミモザというアカデミーを通してトゥーレ兄弟やカルーを輩出したり、20年前の話になるが中国はユース選手を大量にブラジルに送り込んだりもしている(その中から唯一代表に上り詰めたのが日韓W杯に出た李鉄)。最近タイやベトナムのレベルが上がっているのも育成の成果か出ているからなのだろう。その中でカタールは比較的短期間で成果を出したと言えるが、その理由を考えると次の4つがあるのではと思う。

1.自国開催W杯に向けた投資の機運
2.圧倒的資金力による環境整備
3.指導をスペイン人に一任
4.帰化選手、移民選手の取り込み

これら4つが組み合わさったが故の成功なのかなと。特に3は育成を丸投げという点でかなりリスキーだが、今回はそれが功を奏した形。ただ逆に言えばこれが2022年の後も継続されるかは少し疑問だし、肝心の自国開催W杯でも、まだ3年以上ある中で言わば「ベールを脱いだ」形になった今のチームが、今後マークされるであろう中で勝ち続けるのは容易では無いようにも。またこれも3に関連するが、一つのプレースタイルに全フリするのは対策を立てられた時に脆いという事でもあって、それも含めてちょっと成功が早すぎたという気もする。

・これで去年9月からの活動は一旦区切りが付いてこれからはW杯予選に向けたチーム作りが始まると思うが、3月の代表戦は特にアジアカップに出た海外組は招集を見送るくらいで良いんじゃないかと思う。6月のコパアメリカは他大陸の大会なのでシーズン終了後の開催とは言え選手の拘束権限が無い(はず)なので選手の休養を求めるクラブとの交渉は難しくなるはず。6月に招集するために敢えて3月は招集しないというのも一つの交渉材料になるかなと。3月は基本アジアカップで呼ばなかった選手のテストという位置付けにしてしまえば。勿論試合に出てるのが前提だが、国内外思い付くまま名を挙げてみると

GK中村
DF植田、昌子
MF守田、三竿、中島、鎌田、中山、板倉
FW鈴木、久保

後はJの開幕後なんでそこでインパクトを残した選手(特にU22、U20世代)がいれば。集客が不安なら香川を呼ぶって手もある(笑)実際ベジクタシュで一定の活躍をすれば代表復帰も現実味を帯びる。3/22コロンビア戦の会場は日産なんで久々行きたい。

千葉行

 正月は過ぎたもののJの開幕までにはまだ遠いこの時期はどう過ごそうか毎年悩ましいが、今日はいつもより少し足を伸ばして成田まで。例によってマップを見ながら何処に行こうか考えていた時にふと成田山新勝寺は行ったことないなと。成田までは結構な距離だが、時間の短縮&一度乗ってみたかったというのもあり、今回は上野からスカイライナー経由で行くことにした。
 こうして8:25京成上野発のスカイライナーで向かったのだが、やはりこれから帰国する外国人観光客や海外に飛ぶ日本人観光客で席はほぼ埋まっていた。割合としては7~8割は外国人観光客だったかな。前に座っていた欧米人の親子3人組は車窓から見える東京の風景に興味津々だった。上野から50分も掛からず空港第2ビル駅に着いたのだが、到着直前には薄らと雪が積もっているのが見えて、時間こそ早いが都心からかなりの距離を移動してきたことを実感した。

 駅で降りた後はせっかくなので成田の第2ターミナルを散策。成田空港自体は15年近く前にイタリアに行って以来だが、成田での記憶が曖昧であまり覚えていない。確か行きはパリ経由のミラノというルートで、パリまではエールフランスとJALのコードシェア便だったはずだがどちらのターミナルだったか・・・。まぁそれはともかくフード&ショッピングエリアをブラブラしつつ次の海外行のイメージを膨らませた。実際行くとしたら羽田便で近場の香港や台湾かなとも思っているのだが。
 ターミナルから駅に戻り京成の在来線で成田で降りた後、徒歩10分程で新勝寺に到着。朝方からこの辺りはずっと天気が悪かったようで、本堂に参拝した時くらいからようやく晴れ間が見えてきた。ただし相当寒く、10時過ぎの時点で気温が5℃以下。

 この寺はよく節分で有名人が豆まきするくらいのイメージしかなかったのだが、境内はかなり広く、途中御朱印を貰いに並ぶ時間も込みだが全部回るのに2時間近く掛かった。ちなみにここでの御朱印は本堂や各御堂などから6種貰える。
 参拝後は丁度昼時だったので、参道で名物の鰻でも食べようかと思っていたのだが、店によっては午前中に整理券を配布したり、12時時点で100組以上の待ちが続いている所もあってとても昼を食うどころじゃないなと思っていたところにそれほど混んでない店が見つかってそこで鰻をば。来た時はまだそれほど人は多くなかったが、この時間になるとかなりの人出だった。土産に煎餅を購入。

 この後はJRの成田駅から千葉駅方面に向かい、そこからモノレールで千葉ポートタワーへ。

 千葉みなと駅から徒歩10分ほど。今日はここ数日と違って雲が多く絶景とまでは行かなかったが、東京湾の工業地帯や都心部、富士山などそれなりに眺望出来た。

 こういう展望台に行くと目印としてサッカースタジアムや競技場を探してしまうのだが、今日はフクアリを発見。

 マリノス戦の無い週末にフラッと観に行く距離ではないのでここでの千葉の試合は10年以上ご無沙汰だが果たして来季J1で観に行くことは出来るだろうか。

 その後は千葉駅に戻り、総武線横須賀線快速のグリーン車で帰路へ。正月に大宮行った時もそうだが、こういう時はグリーン車に限る(笑)相当歩いたので都内に入る前に意識を飛ばし、目が覚めたら品川を過ぎていた。