J1第12節 横浜M×浦和(日産)


 自分はサッカーは生でよく観てる方だと思うけど、そんな私でも、何を差し置いても観たいと思う試合がある。今日はまさにそんな試合だった。横浜M×浦和――1年に1度の楽しみと言っても言い過ぎではない。大体あの日産スタジアムのゴール裏を1階、2階とも埋められるアウェーチームなんて浦和以外ありえないけど、あのスタジアムの雰囲気だけでチケ代の半分の価値はあると思う。

 普段は日産スタで見る機会が殆どで、それ故マリノス視点でもの見てるけれど、去年のCSはマジで浦和に勝って欲しかった。横国(旧称)、埼スタでもあのスタンドの雰囲気は衝撃的だった。このチームを、このサポーターをアジアの舞台で観てみたいと思わずにはいられなかった。ACLマリノスジュビロもホームゲームの集客に苦労していたが、浦和なら駒場開催にしても1万を越えていたのではないかと思う。

 さて今日の試合でポイントになったのは雨だったと思う。後半途中から激しくなったのだが、それが両チームのサポーターに影響を与えた。G裏1階が中心のマリノスサポーターはその爆心地(G裏中央からバック寄り)は雨にも関係なく声が出ていたが、そこから遠ざかるにつれて合羽や傘を差す人が続出、自然と声も小さくなっていった。それに対して浦和は、G裏2階が中心という事もあるだろうが、雨が降ろうが声の大きさが変わる事はなかった。後半半ばから浦和サポの声ばかり響いていた。

 奇しくも決勝点が生まれたのもこの時間だった。鈴木啓太のミドルのこぼれを永井が頭で押し込んで浦和先制。この後マリノスは久保、坂田を投入して、安、山瀬と超攻撃的布陣で同点を狙ったものの、終了間際の安のシュート(都築が辛うじてセーブ)以外に決定機は無かった。

 何かがおかしい。これまでのマリノスは最後の最後でパワープレーに持ち込んで決定機を作り、そしてゴールを奪ってきたのをこの目で見てきたが、最近は逆に最後に決勝点や同点ゴールを奪われる事が多い。今日も前半に2度ポストに当てたシーンなどはこの前の清水戦のリプレーを見ているかのようだった。この原因はやはり疲労だろう。今が底の時期とすれば、今後は日程もある程度楽になるので、勝点も伸びてくるはず。しかし、一方で余剰戦力の処遇という問題も出てくる。

 FWだけで、久保、安、坂田、大島、アデマール、清水。この中から最低2人はベンチにも入れない事になる。藤田の移籍問題で揺れる磐田の状況は決して他人事じゃない。その意味でも中断期間明けにホームで鹿島を迎える一戦は要注目。絶対に勝点3を取らねばならない試合、そろそろ鹿島の独走を止めてくださいよ。>岡田さん