J1第26節 横浜M×浦和(日産)


 清水の退場後、確かにマリノスは押していた。試合を通じて何度か惜しいチャンスもあった。だが、試合が終わって感じるのは、結局の所浦和に試合をコントロールされていたという事実。これが同じ条件下での勝負なら惜敗とも言えるが、相手は今週水曜にACLで前回王者と戦い、来週水曜にアウェーで第2戦があるのだ。前半、相手が攻勢ならばそれを抑えつつ時間が過ぎるのを待ち、得点が欲しい時は攻めに出て次々にチャンスを作り出し、実際に先制してしまう。そして先制すればまた引いて試合が終わるまで相手の攻撃を抑える―――浦和が先制した時、このチームは得点すら思いのままに出来るのかと呆れてしまった。万博でガンバに勝ったのも納得だわ。
 ここ数年(04年辺りから)両クラブはライバル意識が増大し、特に去年の日産での弾幕事件以降はマリノス側からの対抗心が目立つ。だが、今日の試合を観て感じたのは、両クラブの立ち位置はあの04年のCS以来大きく変わってしまったという現実だった。お互いに向き合っているように見えて、浦和の視線はマリノスではなく、その先にあるACL、クラブW杯の舞台に向いてるんだなという事実を見せ付けられた思いがした。