J1第30節 甲府×横浜M(小瀬)


 一緒に行くはずだった友達が都合で行けなくなると一昨日位に連絡が入ったのだが、それでも行く気ではいた。既にチケを買っていたのもあるが、秋の甲斐路一人旅――観光&観戦――なんてのも悪くないと思ったし。今日朝起きてまさかの台風襲来を知った時はさすがに考えたが、最終的にはこんな時だからこそ行こうという理由になっていない理由で中央本線を西に向かう事を決意した。少し考えればこんな天候じゃ列車が止まるリスクが分かりそうなものだが、それに気付いた時は既に八王子まで行っていたので今更後戻りする気も無く、特急あずさ25号に乗車。


 甲府駅に着いたときは開始1時間前で、駅からスタジアムまでバスで20〜30分掛かるから観光どころかほうとうを食べる暇も無し。駅前にある武田信玄像を撮った位か。小瀬に着くと周りは真っ暗で、遠地に来た事を今更ながら痛感させられた。暗闇に浮ぶスタジアム照明の明るさとこの天候でも集まった1万弱の観衆がその寂寥を紛らわせてくれた。


 試合について。今季のマリノスは去年までと変わって運動量を上げる事で結果を残してきた訳だが、甲府は同等かそれ以上に全員が走り回っていた。一番前に点取り屋がいないからゴール前まで来ると急に大人しくなってしまうのは今季観てきた試合と変わらなかったが、井上が退場しても一人少ないのが気付かない程に全く運動量が落ちず、むしろマリノスを押し込む時間も。プレスを掛けられても慌てずにパス回しでかわしていくそのサッカーの質は飛び抜けた選手がいない事を考えればかなり驚異的ではある。未だ自動降格圏内ではあるが、本当の意味で11人が連動したサッカーをしているのは日本でも数少ないので、来年もJ1で見てみたい。
 マリノスは最初那須が中盤左サイドにいるのを見て一瞬目を疑った。一生懸命やってるのは伝わってきたけど、他に人がいない訳でも無いのに何故そこかね?最近相手に読まれてきたらまた色々試してハマる布陣を探してるんだろうか。H野氏のそういう所がこれまで率いたどのクラブでも時間が経つ度に成績を落としていく原因のような気もするが。それから今日は水沼がデビュー。マリノスでユース在籍時にトップチームデビューというのは稀なので、(何年か前にA3とACLの日程が重なってACLにユース組が大量起用されたけどあれはかなり特殊だし。)クラブとしても期待度はかなり高いんだろうな。U−17でもレギュラーだったけど、個人的に未だにプレーの特徴を分からないので、今後出場時間が増える(=観る時間が増える)事を期待したい。


 芯まで冷え切ったから帰りに駅で何でもいいから温かい物を食べようと思ったら店も閉まってて弁当屋も売り切れだったので、じゃがりことホット午後の紅茶で空腹と寒さを凌いだ。特急+在来線でやっと最寄駅に着くと、既に雨は上がり、雲の切れ間から空も顔を出していたのが非常に恨めしかった。