閑話休題

完全W杯モードと思わせてここでブックレビュー。


わが友マキャヴェッリ―フィレンツェ存亡塩野七生
 元々91年に刊行されたものを今文庫版として再度世に出したのは、「海の都の物語」同様「ローマ人〜」で掴んだ読者層(ex俺)を離さない為というのもあるんだろうが、今の政治的な状況を考えれば結構ナイスなタイミングだったかもしれない。3巻で全てを語るには端折り過ぎの感もあったが、人間マキャベリの生々しい姿がよく描かれていて、現実をありのままに見据える事、観念上の世界ばかりでなく現実世界に生きる事の重要さに気付かされる。
 ただ各巻末には佐藤優が自らの経歴とマキャベリを重ね合わせながら―――一官僚としての超多忙な日々、そしてそれが政治の大きな動きの中で一夜にして失われた―――結構長めの解説を書いていたのだが、どちらかというとそっちの方が面白かった。何か一作読んでみたいと思って調べたら物凄い多作な人でどこから手を付けようか迷って困るが、まぁここは最初の『国家の罠』から始めるのがいいかね。


 明日は年休を使いたくなかったので、朝は気合で出社し午後になったら隣のグループが出展してる展示会に顔を出してやり過ごす目論見でいたら、愚かでKYな上司から朝の打合せと夕方から社外でデモをしろという指示。イタリアの試合も視たいので、これから約24時間の耐久戦(小休憩有)を戦い抜きたい。