南アW杯最終反省会

―――さて・・・まずは優勝国について見解を聞こう。確かスペインは優勝出来ないと発言していたはずだが?
 その通り。W杯の下馬評は大概予選の成績を根拠にしたものが多いが、チームコンディションを考えれば、予選で好調をその半年〜1年後まで維持出来るとは限らない。というかその可能性は低い。だからこそスペイン、ブラジルの優勝は無いとの確信があったのだが・・・


―――ブラジルについては確かにその通りだったけども、スペインはそうでは無かった。しかも先の展望ではオランダも読み違えている。
 ・・・・まずスペインもEUROの時みたく圧倒的に勝ち進んだ訳ではないという事を強調したい。それこそ緒戦はカウンター1発で沈んだし、過去のスペインならベスト16か8でまた同じようにやられてたと思う。ただ、今回は想像以上に守備が堅固で、どんな展開でも必ず勝てると確信してるようなメンタリティーだった。これが予想が外れた、即ち優勝できた理由だろう。オランダについては、過去のオランダとは全く異なるスタイルだったからと言うしか無い。


―――優勝国で印象に残ったのは?
 カシージャスイニエスタ、シャビ、ビジャは勿論だけど、カブデビジャが同じタイプが他にいないという意味で不可欠な存在だったと思う。攻め過ぎたら後ろを狙われるし、守り過ぎても前の選手が孤立してしまう中で、そのバランスが絶妙過ぎる。バルサ・レアル連合軍の中で、それ以外所属でスタメン張ってるだけはあるわ。けどもう30を過ぎているんで、意外とこの人が代表を退いたらバランスを崩して黄金時代も終わり、なんて事になるかもしれない。


―――それ以外で印象に残ったのは?
 この前も聞かれたんだが、単発の試合で面白かったのはあっても、国単位でとなると出てこないんだよな。チリは良いサッカーだったけど外しまくってた方が印象深いし、スロバキアもイタリア戦は面白かったけど、それ以外の試合は相手ゴールシーンしか覚えて無い。その中で敢えて言うなら日本になるかな。試合を重ねる毎にチームとして完成されていくのが分かるってチームはそうそう無く、だからこそもう4試合でなく5試合、欲を言えばそれ以上試合した時の姿を見てみたかった。


―――ちなみに優勝予想のアルゼンチンは準々決勝で敗退だ。
 精神面を過大評価したかもしれない。こういう大会は技術・戦術云々よりも勢いの方が重要だと思ってたんだが、ドイツのサッカーは予想以上に完成されてて、やっぱり勢いだけでなく技術・戦術との両輪で勝つのだなと。アルゼンチンが勝ってれば今頃ハラDと・・いや、何でも無い。


―――大会を振り返って
 開幕から決勝まで1ヶ月間、集中して視るにはこれ位が丁度良い。最初は毎日視続けられるけど、日程が進むにつれて段々と観戦疲労が重なっていく一方なんで(笑)
 まぁこうやって振り返られるのも日本が結果を残した面が大きく、オランダにも結果的にはそれなりの戦いをしたし、日本が出たW杯でこういうポジティブな気分で終われるのは初めて。


―――過去はそうでは無かったと?
 98年はジャマイカ戦後にスタジオでキレまくってたラモスと隣の○HK女子アナの放置プレーで印象↓だし、02年もトルコ戦終了後〜○国vsイタリア戦前まではまぁ幾らかは前向きだったがその後の信じ難いモレノの八ry、で前回はあの結果だ。いずれにせよ、今週は余韻に浸って、来週からはまた普段のJ観戦モードに切替えたい。