回想

 丁度3週間前になるが、私は今日の為の撮影を行う予定になっていた。成り行きで参加する事になったものの、別件の物書き系の作業を抱えていた私はあまり気乗りがせず、何故これが自分なのか疑問が拭えなかった。特定の個人(=自分)に負担が大き過ぎるのでは?とすら。
 そんな思いを抱えたまま撮影が始まり、ロケ地を移動する車中で色々と準備の話を聞く中で、今回の幹事連の作業量が有り得ないほど多大で、私の不満など取るに足らない事であったのをを知った。
 私は反省した。今日の為に凄まじい作業量をこなしている人々に比べれば自分の担当分など可愛いもので、この日以降車を出すだけであれ、何であれ、残り短い期間で協力出来得る事は全て行う事、終わった後で後悔だけはしない事を誓った。その果てに小学校のリコーダーを吹いて以来初めて楽器を手に取る事にもなったのだが(苦笑)まぁそれはそれとしてそれが今日に対する自分の思いと言えるだろうか。そういう“思い”を抱かせてくれた今回の幹事連に感謝したい。


 振り返れば今日の主役は初めて会った時はその外見から先入観を抱いたものだが、最初の授業の自己紹介だったかで、サッカーへの熱い思いを知って考えを改めさせられたのをよく覚えてる。人間、思いだけでは単なる暴走に終わるし、理詰めだけでは物事を突き動かす事は出来ない。そういう自らを突き動かす激しい“思い”とそれを制御する理性、この相反する事象の絶妙なバランスを教えてくれた気がする。まぁあくまで『気がする』だけなんで実際は分からないが(笑)ただ、同組面子と写真を撮った時は急に年月を感じて感慨深かったりもした。