普遍性

項羽と劉邦司馬遼太郎
 久々に本棚の奥から取り出した。確か中学の卒業文集で感想文を書いた気がするので、それ以来。紙の変色に思わぬ時間の流れを感じてしまった。その当時は歴史=日本or横山光輝漫画の影響で古代中国(三国志、春秋戦国)位だったものだが、あれから15年が過ぎた今はまた別の感想が。
 垓下の戦い劉邦項羽を滅ぼしたのが紀元前202年、まさに同じ年、遥か地中海世界ではザマの戦い大スキピオハンニバルを破り、第二次ポエニ戦争は事実上終結した。もちろん両戦に関連性など無いだろうけど、どちらも1人の将としての能力は圧倒的だが自分を除き人材に恵まれなかった側(項羽ハンニバル)が、最終的には様々な能力を持つ人材に恵まれた側に破れたというのは興味深い。蹴球に例えるなら、独りの怪物に全てを委ねるチーム(ロナウド全盛期のインテルのような?)が、派手さは無いが全員がよく走るチームを最初は一方的に押し込むものの、次第にペースダウンして最後の最後に決勝点を決められる、てな感じか。2200年前の出来事に対してこういった例えがすんなり浮んでくる辺り、歴史を貫く普遍性というのは存在するのかもしれない。


 リンクはwiki○ediaから張ったけど、(友人も憤ってたが)一体何時まで創設者の顔を見続けないといけないんだよww