J1第1節 川崎×山形(等々力)


 今年もまた長いシーズンの始まり。
 開幕節は何処かしらのスタジアムに観に行きたくて、近場を選択した。現地に着いてみると来場者全員にバナナ一房が配られていて、一人暮らしの身には貴重な朝の栄養源なので有り難かった。
 試合が始まると、開始から15分程は山形が自分のスタイルを貫いて押し込む展開。特にセットプレーからの石川の左足は常に危険な香りが漂っていて、ここでもし山形が先制していれば結果は違ってたんだろうけど、何とか川崎守備陣が凌いだ。
 山形が押し込む間、川崎はボールを持っても取り敢えずサイドに展開するのが精一杯で、もしかしたら相馬を買い被ってたのかな、と思い始めた前半の半ば過ぎに、矢島が左サイドから一人で突破してそのままゴールというゴラッソで先制した。単なる1点以上にこのゴールは大きかった。
 重圧から解放されたのか、このゴールを機に川崎の動きは一気に活性化され、ついには追加点まで奪うに至る。得点シーン以外でも、中盤での細かいパスを回しと相手ゴールへの意識を両立させ、決定機の連続。よくカウンターサッカーに慣れ親しんだチームが繋ぐサッカーに切り替えようとすると、パスが目的化したようなじれったい内容になってしまうものだけど、(ex:ガーロのFC東京、フィンケのレッズetc)、今日の川崎のパス回しはは文字通りゴールへ到達する為の手段だった。
 後半残り5分からは山瀬が投入され、カウンターから惜しいシーンがあったりもしたんだが、最終的には前半の2点を守り切って終了。川崎には珍しく外国人抜きではあったが、ここまでの内容は意外だった。今日の山形は最初の15分以外特に目ぼしいシーンも無く終わったけど、この川崎のサッカーが鹿島とかG大阪、名古屋に通じたら、もしかするかもしれない。


 帰りにスタジアムを出ると、バナナが余ったらしく帰途に着く観客に配っていたので、もう一房ゲット。これで2週間分の朝食は確保された。