J1昇格プレーオフ決勝 大分×千葉(国立)


 今日は朝から雨が降り続き、気温も低い一日という事で、11月末ではあるが真冬並みの防寒対策をして国立に向かった。行きは大江戸線国立競技場駅を利用したのだが、駅の改札には帰りの切符を買うトリニータサポで溢れていて、首都圏住まいなら大概の人はsuicaPASMOを持ってるだろうから、この人達ははるばる大分から来たのかな、等と思いつつスタジアムへ。

 試合は序盤の15分ほどは大分が押し込む展開。細かく繋ぐと言うよりはサイドに大きく展開してチャンスを作るサッカーで、当たりの強さと併せて九州のチームは高校からJまで何処も基本こういうサッカーだよなと改めて思わされた。ああいうサッカーの究極が一昔前の国見という。選手個人に目を向けても、森島は多少気合が空回り気味ではあったが、度迫力の空中戦やシュート力など、いかにも高校サッカーによくいる化物級のエースFWという風情。
 序盤以降はずっと千葉が主導権を握っていたのだが、相手ゴール前の最後の一工夫が無く、せっかくボールを運んでも崩せずにまた後ろに下げるという勿体無いシーンが幾つかあった。それでも決定機自体は後半に増え始め、何度か惜しい場面はあったんだが決めきれず。あくまで結果論だが、引き分けでもOKという状況が最後のフィニッシュの瞬間に少し影響してたのかもしれない。
 で、0−0のまま後半40分過ぎに途中投入された林がオフサイドラインぎりぎりでボールを貰ってGKと1対1、これをループ気味に冷静に沈めて大分が先制した。千葉にしてみたらクロスからの森島ヘッドは警戒してただろうけど、まさかこういう形で決定機を作られるとは思って無かったんじゃないかと思う。林と言えばずっと千葉(市原)のイメージがあって、さらに言うと、初めて観に行った高校選手権で得点王になった人なので(滝二の試合も三ツ沢で観た。)、今大分にいるのも今日知ったぐらいなんだが、その人が古巣相手に決勝点って出来過ぎだろ(苦笑)ちなみに元千葉で言うと村井も90分間走り回って奮闘していた。
 試合はこのまま1−0で大分が勝ち、昇格を決めたのだが、試合後に残っていたのは互いに死力を尽くした結果をどちら側の人も認め、称えるという光景だった。千葉の選手は何人も倒れ込んでいたし、悔み切れない一戦だったかと思うが、何ら恥じる事は無い。
 
 そうそう今日はアウェイ側(千葉側)で観ていたのだが、雨で千葉カラーの黄色いポンチョを着る人が多かった中で、近くに何故かベガルタポンチョ(千葉より濃い黄色)を着ている男がいた。通路を通る度に周りの視線を一斉に浴びていたのだが、試合が終わって千葉の選手が項垂れながら挨拶しに来ると『(佐藤)勇人顔を上げろ!』と激しい身振りで激励していて、相当なサポなんだろうとは思ったのだが、そのベガルタポンチョが説得力を半減させてるよなぁと、いつの間にか雨の上がった国立で思ったりもした。
 今日は神宮でヤクルトのファン感謝デー、秩父宮ラグビー早慶戦という事で外苑前界隈は結構混んでいて、帰りは青山一丁目まで歩いてラーメンを食って暖まり、帰途へ。