タイトル獲得について

 長い冬もようやく終わりが見えてきて(と言いながら今日は雪が舞ったりもしたが。)、あと2週間弱でやっと開幕だ。今年も懲りずに全順位予想をするのだが、その前にまた記録を辿ってマリノス絡みの考察をば。
 このクラブは去年も無冠に終わり、04年にリーグ優勝してから都合8年間もタイトルを獲れずにいる訳だが、ふとこの8年間に他のどれだけのクラブがタイトルを勝ち取ったのかという疑問が湧いた。特にここ数年はリーグ初優勝が続き、結構多くのクラブが何かしらカップを掲げてる印象だったので。
 ↓の表は濃青部分が過去8シーズンのクラブ別タイトル獲得年、薄青部分はタイトルは獲れなかったが上位に進出したクラブとその年を表す。『上位進出』の基準としてはリーグ戦:ACL出場権、カップ戦:決勝進出。

 表を見てまずは次の3つが思い浮かんだ。
1)鹿島の強さ
2)降格→再昇格クラブのタイトル獲得の多さ
3)川崎、清水の印象を裏切らないシルバーコレクター振り
 まず1だがやはり鹿島はどのタイトルも満遍なく獲ってるわ。去年もリーグは低迷したのにしっかりナビスコ獲って、これで07年から5年連続のタイトル。それ以前は確か5〜6年無冠で、鹿島の時代は終わったのかと思っていたが、さすがと言うしかないわ。次に2だが、この8年の間に一度J2に落ちたクラブが再昇格後にタイトルを取るパターンが3例もある。広島、柏、FC東京がそれ。共通するのは降格しても監督を変えなかった事、主力の流出をある程度抑えた事、そして若い選手が台頭した事か。広島なら柏木、槇野、森脇(全員今は浦和だなw)柏なら酒井、工藤、茨田、瓦斯なら高橋、権田の様な、降格シーズンは準レギュラーだったり安定感に欠けていたのが、J2で主力として成長したパターン。まぁ主力の流出を抑えられる資金力だったり、監督(ペトロビッチネルシーニョ、大熊)の能力だったり、色々な要素が組み合わさったが故、なんだろうけど。ある意味降格は世代交代とかクラブの体質改善とか、普段やろうと思ってもなかなか実現が難しい課題を解決する最終手段なのかもしれない。勿論広島、柏みたいなチームもあれば、降格したまま上がってこれないチーム、エレベータークラブも多いし、望んで降格しようという人はいないはずだが。今季で言うとG大阪と神戸はどうなるかね。やはり若い選手が主力として独り立ちしないとキツいか。ガンバなら寺田、神戸なら小川、奥井とか。
 最後に3だが、特に川崎が凄い。ACL出場権を獲った06、08、09年だがこれは全てリーグ2位。結果論だけど南ア後に主力が海外移籍する前であるこの時期にタイトルを獲れなかったのは痛かった。川島や鄭大世、田坂が移籍して再編しないといけなくなり、高畠→相馬→風間の中でサッカーの志向も変わって選手の入れ替わりも激しくなり、今季ようやく再出発という感じ。

 と色々見てやっと本題になるが、この8年間でタイトルにもカップ戦決勝、ACLにも届いてないJ1クラブというのは6つある。(表の白部分)マリノス、大宮、新潟、鳥栖、湘南、甲府。まぁあの戦力でこのカテゴリーにいてはいけないな、というのが正直なところ。経営は厳しいが、より予算規模の小さいクラブがタイトルを獲ったりACL出場権を獲ったりしているのを鑑みれば、それは言い訳にならない。去年の天皇杯辺りから、ベスト4ジンクス(8年で準決勝敗退が6度)が周知され出したが、要はシルバーコレクターにも届いてないという事。リーグ戦でもそうだが、“これに勝てば”という試合で悉く負ける傾向があるよな。03、04年などは反対に逆境で真価を発揮するようなチームだったはずなのだが、これはやはり監督の力に依る所が大きいのか。

 8年という月日は丁度このblogを初めてからの期間と重なり、つまりはこのblogでマリノスのタイトル獲得試合を書いた事が無いのだが(苦笑)、ナビスコでも何でも良いからカップを掲げるシーンは見てみたい。