J1第31節 横浜M×名古屋(日産)


 前回の観戦(10/19広島戦)から3週間空いての観戦となったが、気が付けば今日含め残り4試合、ホームは2試合を残すのみで、リーグ戦終了(12/7)まで1カ月を切っていた。

 今日は中村欠場という事でマリノスが勝つなら是が非でも先制点を奪っての1−0逃げ切り、最悪引分けでも許容範囲かと思っていたが、開始8分に阿部のクロスが中澤の手に触れてPKを取られ、ケネディに決められて逆に名古屋が先制。
 今日の名古屋は優勝した頃に戻ったかのような戦い振りだった。選手は当時からそれほど変わっていない中で、去年辺りからマンネリなのか年齢による衰えなのか、内容も結果も要所で粘れず勝ち点を落とす試合が多かったのだが、今日は闘莉王や楢崎、ケネディ、増川といったベテランの動きが切れていた。特に印象深いのはそのケネディと中盤のダニルソンで、高さ、強さという特長だけでなく、ケネディは足元にボールを収めたら周りを囲まれても器用にボールキープしてタメを作っていたし、ダニルソンもパワーで相手を弾き飛ばすだけでなく、左右の展開や狭いサイドでも丁寧にパスを通していた辺りにその好調ぶりが伺えた。高い、強い、巧いが揃った選手が何人もいればまぁ強いのは当然かもしれないが、好調時の名古屋はこういう個人能力と組織が上手く融合しているように思う。普通これだけ高さのある選手ならクロスはその選手目がけて高めに入れそうなものだが、実際は低い弾道のボールが多く、それをケネディが落として味方がシュートを狙う場面が何度かあったが、そういう所に。中澤のハンドを誘ったのも、低めのクロスだったが故だろうし。
 一方のマリノスにとっては中村不在で普段いかにこの人の技術に頼っているかが露呈された試合だったな。攻撃を作れるのは齋藤と兵藤の2人だけなのだが、その2人に繋ぐのにまず一苦労。ボールがボランチ(富澤・小椋)から前になかなか運べず、またトラップに2〜3タッチかかってその間に相手に寄せられるシーンが結構あった。逆に齋藤、兵藤が相手ゴール前に到達すれば何かしら可能性は感じられ、前半2度あったクロスバー直撃のシュートは齋藤と兵藤によるもので、同点ゴールも齋藤のアシストから兵藤が決めたもの。まぁクロスバー直撃のシーンは名古屋DFが足を投げ出したり楢崎が触れたりしてコースを変えた結果なので、その点でも名古屋守備陣が一枚上手だったかな。後半最後はひたすら放り込みとクロスの山だったのだが、名古屋相手この手は厳しい。決定機に結び付く事無く試合終了。
 兵藤のゴールで後半追い付きながら直後に突き離されるなど、試合運びも数年前によく見た展開だった。不幸中の幸いと言えるのは、前のリーグ戦から今日の試合までナビスコ決勝を挟んで2週間空き、次のリーグ戦まで代表戦によってまた約2週間空く事。この間を25番の快復期間に充てられるのは大きい。なので、今季はまだ半歩他をリードしている状況と言えるだろうか。ただ、今日の試合は数年後(≒ベテラン達が去った後)のこのチームを暗示させる内容ではあった。

 今日は予報では午後から雨という事で屋根下を確保したら↑の様に後半に陽が射すという有様。これだけ外れるのも珍しい。