ブラジルW杯展望1(イタリア)

 気が付けば開幕まで10日余りとなった。折角の4年に一度の大イベントだし、国毎に事前展望など書いてみようかと思う。EUROなら完全スコア予想なんてのも出来るのだが、個人的に日本が参加する大会でそれは出来ないので。初回はイタリア。

 まずは基本フォーマットとして(笑)、生年別分布図を。

1978:ブッフォン
1979:ピルロ
1980:
1981:バルザーリ
1982:カッサーノ、T・モッタ
1983:デ・ロッシ
1984アクイラーニ、キエリーニ
――――――――↑今年30歳↑――――――――
1985:パローロ
1986:マルキジオ、パレッタ、アバーテ
1987:シリグ、カントレーバ、ボヌッチチェルチ
1988:
1989:ダルミアン
1990:インモービレバロテッリ
1991:インシーニェ
1992:デ・シリオヴェッラッティ、ぺリン

 これを見ると、今回もブッフォンピルロを引っ張る理由が分かる。中心となるべき中堅世代(84〜87年生)が全体的に小粒なんだな。技術も走力も平均以上に備えているが、試合を決定付ける程ではない、というレベル。例えばSBのアバーテとかつてのザンブロッタ、あるいはマルキジオカモラネージボヌッチカンナバーロという風にドイツ大会のメンバーと比較すると・・・という。丁度イタリア(セリエA)が全体的に育成をサボった時期にプロになった世代なので、20歳を少し過ぎてようやく台頭した面子が多い。
 一方で25歳以下には若くして海外で経験を積んだり上の世代より可能性を秘めたタレントは多いのだが、バロテッリ然りで経験不足、未成熟故に主力を任せるにはリスクが大きく、ドイツ大会の数少ない生き残りであるブッフォンピルロデ・ロッシにはまだ頑張って貰わないといけない。(一応バルザーリもドイツ大会メンバーではあったが。)その意味で中堅世代の数少ないタレントであるモントリーボ(怪我)とG・ロッシ(コンディション不良)の落選は痛かったと思う。

 という感じで年齢構成はやや歪なのだが、イタリアの場合戦術でそれをある程度カバー出来る強みがある。EURO2012なんてまさにそうだった。イタリア人監督は他の欧州諸国、そして日本でも成功してるけど、凄いと思うのは
マンチーニモンテッラ、コンテ、ドナドーニなど現役時代代表クラスだった人が監督としても一定の成功を収め、しかも元有名選手監督にありがちなモチベーション喚起型ではなく戦術にも長けている点にある。今回もGLは突破するだろう。決勝Tでは日本と当たる可能性があるので、これ以上は何も言わないが・・(笑)

 
 ちなみに本シリーズは今後アルゼンチン、ブラジル、ドイツ、フランス、イングランド、スペイン、オランダ、ベルギーを予定。