ブラジルW杯展望3(イングランド)

 今日はイングランド
【生年別メンバー表】

1978:ランパード
1979:
1980:ジェラード
1981:
1982:ランバートジャギエルカ
1983:B・フォスター
1984:G・ジョンソン、べインズ
――――――――――――↑今年30歳↑――――――――――――
1985:ルーニー、ケーヒル
1986:ミルナー
1987:ハート
1988:F・フォスター、ララーナ
1989:スターリッジ、スモーリンク
1990:ヘンダーソン、ウェルベック
1991:
1992:ウィルシェア、P・ジョーンズ
1993:A・O・チェンバレン、バークリー
1994:スターリン
1995:ショー

 ここはイタリアに似て中堅世代不在をよく指摘される。ジェラード、ランパードら黄金世代が歳を取った中で主力を張る中堅の層が薄く、若い世代は経験が足りず、と。ただ見た限りそこそこバランスは取れていると思うし、言われているほど経験不足でも無いように思う。

 そもそも黄金世代と言ってもW杯でもEUROでも結局ベスト8以上には行けなかった訳だが、これまでイングランドが勝てなかった最大の原因は試合のリズムを変える司令塔の不在、これに尽きると思っている。スペインのシャビ、ドイツのエジル、イタリアのピルロイングランドで言えばガスコインの様な、間合いを操って試合を支配出来るようなタイプ。強いCB(ファーディナンド、テリー)、攻撃力のあるSB(A・コール)、縦への推進力のある中盤(ジェラード、ランパード)、正確なクロスマシーン(ベッカム)、決定力のあるFW(オーウェンクラウチ)等々はいたが、この手のタイプだけはいなかった。(あとGKもか(苦笑))もしガスコインみたいな選手がいれば少なくとも全大会ベスト8以下と言う事にはならなったはず。
 その上で今のチームを見ると、ウィルシェア、バークリーなどはパスでリズムを作るタイプで、従来のイングランドぽくない選手。バークリーは代表デビューしたばかりだがウィルシェアは年齢の割に経験を積んでいるので、本大会でも言われてるほど苦戦はしないように思う。ブラジルの先に目を向ければ、2年後のEUROは結構いいチームになっているはず。
 ただ今回は得失点差とか勝点1差とかほんの僅かな差でGL敗退と予想。イタリアもルクセンブルクに引き分けたりしているが、ここの大会前の調子の悪さは伝統だし、去年のコンフェデを経験しているのは大きい。ウルグアイスアレスの怪我が懸念材料だが、それでもカバーニがいる訳で。また個人的にイングランドなど英国系のチームは常にフェアな一方でこういう競り合いに弱く、「グッドルーザー」のイメージがある。おそらく“あのポスト直撃シュートが入っていれば”とか“相手のゴールはオフサイド臭かった”とかそんな差での敗退になるが最後は正々堂々と去っていく、そんな展開を予想。