J1第15節 C大阪×横浜M(ヤンマー)


■京都・大阪行(初日)
 2年前、万博に行った時と同様に、今回もまた京都観光とセットでの観戦行。例によって未踏の名所を中心に周るつもりで、今回はレンタサイクルを利用した。通常京都市内の移動はバスがメインとなるが、祇園祭の時期だけに道が混むと時間が読めなくなるので。京都駅傍にあるレンタサイクルショップで借りて、まずはその祇園祭を主催する八坂神社へ向かったのだが、ものの20数分程度で着いてしまった。ここでは隣の知恩院の見事な山門も見学。

 その後は途中京大のキャンパスを眺めつつ一路北に進み、下鴨神社賀茂御祖神社)へ。この辺りに来ると長閑な住宅街といった風情で、それが神社の広大な森とよく合っていた。ここではこの日唯一の御御籤を引き、出てきた番号が七番だったので大吉を期待したが、吉だった。
 それはそれとして下鴨神社を出た後は西に進み、ここもお初の大徳寺へ。ここが面白かったのは、寺本体の建屋よりも周囲を取り囲むように建つ様々な「○○院」と名の付く塔頭群。中でも高桐院という細川忠興が建てた塔頭は見事だった。そこだけ暑さを忘れさせる涼しげな参道と庭。近くには北山の金閣寺や石庭で有名な龍安寺があり、大徳寺の後は金閣龍安寺と観て戻ろうと思っていたのだが、この高桐院を観てこれ以上庭を観る必要性を感じなくなった。忠興を始め、歴代の主は暑い京の夏にここで涼を取ったのだろう。

 
 その後は金閣に行ったのだが、境内を進み、まさに金閣が目の前に現れた辺りから急激に天候が悪化して突然の雷雨。

確かに予報では午後から雨だったが、午前中の予想外の好天に完全に油断していた。30分ほど土産物屋の軒下で雨を凌いでいると、どうにか収まったので、後はひたすら南下して京都駅に戻った。結果的に京都市内を反時計回りに一周した形だが、総距離にして15km程だろうか。ケツが痛くなるのと突然の雨には参ったが、かなり使える手段だった。自転車を返却した後、まだ少し時間に余裕があったので京都タワーに上り、そして大阪へ。
 大阪へは新幹線で行くつもりだったが、静岡県内での豪雨の影響で45分遅れとアナウンスされて在来線(新快速)を使ったのだが、新幹線利用時とそう変わらない時間で着いてしまった。今日の宿は京橋なので、一旦チェックインして少し休息した後、偶然同じホテルを取っていた友人と長居に向かった。

■試合
 思えばこのスタジアムに行くのはアテネ五輪世代の日韓戦以来10年ぶりで、Jで行くのは初めて。キンチョウスタジアムに行きたかったのだが今季のセレッソがこのヤンマー開催を増やした為にそれは果たせず。ただ、陸上トラック付きながら、スタンドがトラックに沿っており、傾斜も日産に比べて高いので、なかなか観易い。また最終的に今日の観衆は3万を越えたので、セレッソはその意味で計画通りに集客出来ているという事にもなる。
 試合は前半はお互い殆どチャンスが無く、強いて言えばマリノスがやや押しているかなと言う内容。セレッソも監督が変わって組織的にパスを繋いで攻めようとしている意図は感じるのだが、最後の所でまだコンビが出来ておらず、攻撃が単調になっていた。このまま0−0かと思った前半終了間際に、右サイドから安藤がクロスを入れ、それが後ろから飛び込んだ平野が頭で合わせてセレッソが先制した。前半両チーム合わせて唯一の決定機がゴールに結び付いた格好(苦笑)ゴールを決めた平野はこの前までタイでプレーしていた選手というのは知っていたが、その前は富山でプレーしていたのを初めて知った。こういう経歴の選手がJ1で活躍するようになるのも面白い事だ。
 後半はマリノスが押す形が鮮明になり、珍しく何度も決定機を作る。そして途中出場のラフィーニャのグラウンダーのクロスがOGを呼び、更には齋藤学がドリブルゴールを決めて逆転。特に齋藤のゴールはシュートが相手DFに当たってコースが変わったのが幸いした形だが、こういう点でも同じ1点だし、もっと数を決めて欲しいと思う。
 このまま試合終了かと思っていたのだが、ロスタイムにGK金鎮鉉が前方に蹴ったボールが前線の杉本への絶好のロングフィードとなり、GK榎本との1対1を冷静に決めてセレッソが同点に追い付いた。マリノスにしては珍しい失点のパターンだったと思うが、ロングフィードに抜け出した杉本に振り切られた中澤の姿が、4年程前に日産の鹿島戦で当時鹿島にいたマルキーニョスに振り切られたシーンを思い起こさせた。クロスへの対応や読みは今でも鋭いが、こうしてシンプルなスピード勝負に持ち込まれるとやはり厳しい。まぁ普段そんなシーンを滅多に見せないのもさすがなのだが。
 マリノスは全体的に攻撃はそこそこだった(特に後半)が、守備は2失点目といい、クロスに被った1失点目の栗原といい、少し緩んでいるかなと言う印象。今後も1点勝負の試合が続く事になりそう。一方のセレッソは、これは友人たちとも言っていた事だが、下手したら2年前のガンバと同じ道を辿るかもしれない。このホーム2連戦は結局勝点1のみ。戦力的にいずれ状況は上向くと思っていると・・・という。後半から出てきたフォルランはさすがのプレーで攻撃の間合いを操っていたので、この選手の働き次第ではあると思うが。

 帰りは混雑を避けて長居公園から京橋までタクシーで向かい、一緒に行った友人らと2次会を。京橋には会社の関西の拠点があって以前よく出張で来ていたのだが、基本駅と会社の往復だったので飲みは初めて。東京で言えば錦糸町、蒲田辺りに相当する雰囲気があった。