ブラインドサッカー世界選手権決勝 アルゼンチン×ブラジル(国立代々木競技場フットサルコート)


 この日は大会最終日で朝から順位決定戦が行われており、11時からは日本の5位決定戦もあったのだが残念ながら行けなかった。その代わりと言っては何だがブラインドサッカーの最高峰とは如何なるものか興味があり、17時半からの決勝を観に行った。カードはアルゼンチン対ブラジルで、さすがこの両国はどんなカテゴリーでも強いものだと妙に感心してしまった。

 試合直前に着いて席に座った直後に試合が始まったのだが、最初の数分で初めてブラインドサッカーというものをこの眼で観た時以上の衝撃を受けた。個々の技術、スピードもさることながら、しっかりパスを戦術に組み込んでいる点に。ブラインドという特性上、基本は個人の突破がメインで、パスの場合もグラウンダーが基本なのだが、この両国は逆サイドへ揺さぶるパス、浮き玉のパスを普通に繰り出す。
 後は両国の選手からフル代表の選手が連想されるのも面白かった。例えばやや後方に位置するブラジルの長身の3番の選手がルシオに見えたり、豪快な突破を見せるアルゼンチンの長身長髪の選手からホナス・グティエレスを連想したりと。またやはりというかお互いの10番は個人技が図抜けており、最終的にブラジルの10番の選手がMVPを受賞。

 試合自体は互いにシュートシーンを作り出しつつも0−0で延長に入ったのだが、延長後半にブラジルがドリブルシュートを決めてそのまま終了。ブラジルが優勝を飾った。

 大会後は各種表彰式が行われたのだが、スタンドには参加各国の言葉で感謝を伝える横断幕が掲げられていた。友人が大会事務局で尽力しているのを始め、周りの人間が結構この大会に公式・非公式に関わっているのもあるが、とてもアットホームな雰囲気の素晴らしい大会だったと思う。