J1後期第1節 横浜M×山形(日産)


 「後期開幕」と言っても去年までの1シーズン制と感覚は変わらないだろうと思っていたが、前の試合から2週間空き、今月最初の試合となるとリセット、仕切り直しという感覚が湧いてくるから面白いものだな。
 リーグ戦ホームの山形戦はいつも苦戦するイメージがある。過去3戦して1勝2敗、そして勝った試合は観に行ってないので余計にそう感じる。ボールを支配するのだが決め切れないままに山形が少ないチャンス(主にセットプレー)で点を取る展開が多く、まぁこれは甲府やかつての大宮戦同様マリノスが苦手とするパターンの1つ。そして日産スタジアムでの山形戦は今日が初という。前回のJ1時(09〜11年)はナビスコ杯も含めて全て三ツ沢開催で、降格した時は日産で試合をする日はいつ来るのかと思ったりもしたが、マリノス戦の前に(たまたま国立の建て直しで日産開催となった)去年の天皇杯決勝で訪れたというのも面白い巡り合わせだな。

 今日は中村がスタメン復帰で喜田とボランチを組み、トップ下三門、両サイドは右アデミウソン、左齋藤でトップは伊藤というマリノスにはなかなか無い攻撃にシフトした布陣だった。上手くハマれば大量点で勝てそうな陣容で、実際開始から押し込んで12分で先制した時はそうなるかと思った。先制点は右からの低目のクロスを齋藤が合わせた形だが、この選手はドリブルだけでなくこういうゴールをもっと増やせば1ランク上に達せるはず。
 その後も押し込んで惜しいシュートが幾つかあったのだが、GK山岸の好セーブで追加点を取れず、前半半ば過ぎには山形が徐々に攻め込むようになってきた。そして前半の終了間際にマリノス陣内深い位置からのスローインから、最後は宮阪がグラウンダーのボールを合わせて同点。後半も惜しいシーンは幾つかあったものの基本的には前半半ば以降の流れのままで1−1で終了した。

 マリノスは観ていて組織としての調和に欠けると言うか、個々の能力がチームに反映されていない印象を受けた。選手個人は皆一定水準以上にあるのだが、必ずしも全員が監督が目指すサッカーに適したタイプでは無いと言うか。象徴的なシーンがあって、後半半ば過ぎに中村が下がって兵藤が入ったその直後に山形ゴール前でFKを得た場面があった。それだけでもタイミングの悪さに苦笑せざるを得なかったのだが、期待してなかった兵藤のFKはポストに当たるという、おそらく今迄に見たこの選手のFKで最も惜しい場面となり、こぼれを押し込もうとした三門のシュートも枠を外れて結局はゴールに結び付かなかったオチも含めて、個々の良いプレーがチームとしての結果に結び付かない今日を象徴していたなと。

 山形で印象に残ったのはやはり山岸だな。前半にアデミウソンのシュートを左手一本で止めたのを始め、飛び出しのタイミングも完璧だった。止めるべきシュートを確実に止めるだけでは並みのGKで、良いGKというのは誰もが入ったと思う様なシュートをセーブし、そのプレーでチームに勝点を年間で幾つか上乗せする事の出来る選手と思うが、今日の山岸はそんなプレーだった。自分の席(バクスタホーム側)から見て遠いサイドにいた時もチームを鼓舞する声がよく聞こえていたし、今日のMOMを選ぶならこの選手。

 今日はハーフタイムに誕生日の近い某友人と合同で祝って貰った。モロゾフ夕張メロンチーズケーキを貰ったのだが美味過ぎ。