J1前期第4節 横浜M×鳥栖(三ツ沢)


 最近更新頻度が落ちて観戦記が続き、まさにこのブログを始めた時の目論見(観戦記を書いとけば少なくとも月2〜3回は更新出来る)通りになっているな(苦笑)

 それはさて置き、今日は三ツ沢開催かつ朝から雨だったので行く途中でポンチョを買った。それなりに観戦歴があり、これまで何度も屋根無しスタジアムで雨(時にはみぞれも)を食らっておきながら実はポンチョは持っていなかった。理想を言えばマリノスやJFAのオフィシャル商品が良かったが試合当日にそう言っていられないので近所のホームセンターで購入。それで時間を食ってしまい、開始には間に合わず、しかも横浜駅に着くと雨は完全に上がっていた。
 タクシー乗り場に並んでいると、前に並んでいたスーツ姿の中年男性がスマホを見ながらいきなり「入った!」と声を上げたので思わず見やると、実はその人も三ツ沢に行こうとしているマリサポでスカパーのオンデマンド観戦している所だった。こうして富樫の先制点を見逃す事となった。三ツ沢は主に平日に使用され、開始に間に合わない事も多いが、かなりの確率で着く前に点が入っている気がする。

 前半20分頃にようやく着いたのだが、内容的には前節とあまり変化は無かった。時折出る中村のパス、齋藤のドリブル以外に点の匂いがしないというか、チームとして複数人が連動して攻めるといったサッカーではない。この辺がマリノスの伝統なんだろうと思う。まずは守備、そしてその分手薄になる攻撃は少数の突き抜けた個人の力(絶対的10番、決定力のある9番、攻撃を補佐するドリブラーや2列目のアタッカー)でカバーするという。実際過去3試合で取った3ゴールの内、セットプレーが2点、残り1点は1本の縦パスをFWが上手く身体を入れて抜け出して決めたパターン。そう言う意味で今季は富樫が連続ゴールと結果を出しているが、本来は1トップではなく2トップで活きるタイプだと思う。裏抜けが得意なので、前線でボールを納めるタイプでは無いんだな。ちなみに93年生まれなので五輪代表の資格もあるが、五輪代表で今必要なのは前で体を張り、ボールを収められるタイプで、富樫の様なアタッカーとしては既に久保がいるので余程ゴールラッシュしない限り代表は厳しいかもしれない。ちなみに両者の体格は久保が178cm/72kg、富樫が178cm/73kgとほぼ同じ。

 鳥栖は今日以外には開幕戦を少し視ただけだが、さすがフィッカデンティというかフィジカルの強さといった今迄の長所は残しつつ、狭いエリアでのパス交換が増えて、去年より洗練されていた。ただ豊田はファビオ相手にも競り勝っていたし、全体的に強くて走れる選手が多いが、攻撃自体はサイドからのクロスに偏っていて少し単調だった。こういうサッカーに対してはマリノスの守備は強い。
 選手個人では金民友は走力、強さ+左脚の精度も高いといういかにも韓国によくいるタイプのアタッカーで、五輪世代の鎌田は密かに期待しているのだが、今日は無難なプレーが多く、違いを作るまでには至らなかった。そうそうCBは谷口だったが、落ち着くところに落ち着いたという印象だな。この選手は今の日本のサッカーでは上手くハマるポジションが限られる。運動量や強さ、高さは平均以上ながら、ボランチだとパスセンスで厳しく、かといってアンカーに置けるほど守備力は無く、またここだと攻撃力が生かせない。では前でプレーすれば良いかというと2列目やトップで置くほどの得点力は無いという。何度も書いているが、中盤3枚の、アンカー、司令塔に続く第3の男というのが一番輝くのだがそういうサッカーをしている所は少なく、常時試合に出れるポジションを模索した結果がCBだったのだろうと思う。まずは強さ、高さを生かして来たボールを撥ね返しつつ、細かい守りの技術は試合をこなして磨くという感じで。

 試合は後半に鳥栖がFKのこぼれを谷口が押し込んで同点に追い付いたが、その後マリノスが伊藤(富樫に代わって途中出場)が1対1のシュートをGK林に当ててしまうもののそのこぼれをエリア外から中町がミドルで決めて突き放し、そのまま試合終了。やはり鳥栖戦は毎回1点勝負になるな。ちなみに雨はとっくに上がっていたが、試合終盤には日射しが強くなるほどだった。ポンチョは今後の三ツ沢やNACK5日立台用ということで。