2016年3月

このAマッチ期間はA代表、U23、U19と試合が続いてたんでまとめて所感をば。
■A代表
・去年11月以来の試合だったが、チーム作りは進んでいる印象。試合は無かったが、この間国内組の合宿などもあったので、そういう積み重ねの結果でもあるかな。パス回しの精度やスピードが去年のホームシンガポール戦辺りとは明らかに違う。この2試合はTVで視てても面白かった。
・とは言いつつ活躍しているのは本田、香川、岡崎、長谷部らこれまでの常連組なのも事実で、ようやく清武、W酒井(特に高徳)が代表でも力を出し始めたかなという程度。宇佐美や負傷中の武藤、今回招集外の柴崎はレギュラーを掴む位のプレーを見せて欲しい。
・しかし岡崎が代表100試合か。柳沢でも高原でもなく岡崎がここまでの実績を積み重ねたというのは点取り屋に必要なものな何かという点で示唆的だな。100試合48ゴールという数字だけ見ると完全なるレジェンドなのだが、今日みたいにシュートを外すのも岡崎らしい(笑)ただ、最終予選の苦しい時に貴重な(そして泥臭い)ゴールを決めてくれるのもこの選手だと思う。
・岡崎の陰に隠れているが、本田も今日で80試合35ゴールとなり、ゴール数は歴代5位。(釜本→カズ→岡崎→原博美→本田)。金崎もそうだが、日本は高校(ユース)時代は2列目のパサーだった選手がFW的な動きと得点力を身に付けるパターンが最近多い。柿谷、興絽(共にU18年代ではテクニシャンの10番タイプ)もある意味そうだな。上手い選手はいくらでもいるんで、そういう選手の何割かが点取り屋に目覚めたら、状況は大分変わると思うのだが。

U2
・メキシコ戦、スポルティング・リスボンB戦で押されても落ち着いていたのは予選の結果がもたらした最大の成果なのではと思う。このチームは「ボールを支配しよう」「相手より良いサッカーをすれば結果も付いて来る」という日本のチームにありがちな思考(そして罠)に陥ってないのが良いな。南アのA代表に近いというか。こういう現実主義は夢に酔って足元をすくわれる指導者(あるいは夢に酔わせて足元をすくわれたら知らん振りするようなライター)よりよほど共感出来る。
・実現可否を抜きにした希望のOAを挙げるとSBに長友(又は酒井高徳)、司令塔に青山、そしてポスト役に大迫。SBは室屋の負傷とファン・ウォルメスケルケンがメキシコ戦でいまいちだったので、両サイド対応出来る選手が欲しいのと、このチームに不足している司令塔タイプとポスト役を。鈴木武蔵もオナイウもこのポジションでは正直本大会では厳しい。むしろ鹿島の鈴木優磨が最終的にメンバー入りするような気がする。

■U19
バーレーン開催の4カ国国際大会(他にマリ、メキシコ)に出て1勝2敗。現監督は前回(95〜96年生まれ)コーチだった内山氏なのだが、前任の鈴木氏(共に元磐田)といい、選手を固定する傾向があるのと綺麗なサッカーにこだわり過ぎてる面が感じられて一抹の不安が。この世代は97年生まれ以降なのでまさに東京五輪世代なので是非U20W杯に出て欲しいのだが。
・FWの小川(桐光→磐田)、MF堂安(G大阪)など人材はリオ世代よりいるとは思う。アテネ世代と北京世代の関係に近いかな。代表未招集だがマリノスでも遠藤がトップの試合に出ているし、リオ世代より同時期にJで試合に出てる選手は多いのではないかと思う。
・ガンバは堂安の他に初瀬(昇格)、一美、野田(共に大津)がいるが、これらの選手にとってガンバU23のJ3参戦はいい経験になると思う。ここで少しでも試合経験を積んで欲しい。