J1前期第14節 横浜M×柏(日産)


 正直この試合の勝者であるマリノスについては「今日は中村俊輔の左足が好調だった」以外に思い浮かぶ事は無い。3ゴールは全てこの10番のセットプレーからで、流れの中で作り出したチャンスはあったかな?というような内容。これでリーグ戦は6勝3分5敗と1つ勝ち越したものの勝ちと負けの数はほぼ同数。振り返るとチャンスを作りながら敗れた試合(12節鹿島戦、10節名古屋戦など)、ほぼ互角の内容もしくは押されつつも勝った試合(4節鳥栖戦、5節G大阪戦、そして今日など)があるが、何が勝負を分けたのかと言ったら10番の左足が輝いたかそうではなかったかという話に帰結してしまう。

 柏はユース出身者を軸にボールを上手く繋いで攻撃していたが、ネルシーニョ時代の強かさは感じられなかった。2−0とした後、そう言えば2年前の日産での柏戦で同じスコアから追い付かれたなと思い出したのだが、CK2発で2点差を追い付いた2年前と違って今日は最後まで良くも悪くも綺麗なサッカーで攻め続け、あまり怖さは無かった。ただ0−0の前半にポストを直撃した鎌田のミドルがあったが、先制点を取るか取られるかがマリノスにとって大きい事を考慮すればあれが勝敗の分かれ目だったかもしれない。
 柏はスタメンは比較的若い選手、そしてベンチに増嶋、田中順也、大津という中堅、ベテランメンバーが控えていたが、終盤に田中、大津を入れてD・オリヴェイラとの(おそらく)3トップになった時はネームバリューこそあるが各個自分で仕掛けるのを得意とするタイプばかりでスタメン組に比べて機能性は下がった。特に田中順也は左サイドに張って主にクロスを上げていたが、あの左足を活かすにこのポジションは勿体無い。もっとゴールに近い場所でプレーして隙有らばシュートしていくプレーが合っていると思う。3年くらい前に日立台マリノスが0−4で敗れた時はエリア内外からの左足ミドルで2点取られたが、そんなプレー。その点ではこの選手もプレースタイルが独特でトップもサイドも2列目もこなせる器用さがある反面、器用貧乏の面もあるな。そう言えばアギーレ時代の代表では中盤でプレーしてたが、あまり機能はしてなかった。海外経験があるだけに身体の入れ方とか視野の広さはさすがだったが。

 今日はとにかく暑かった。しかも試合開始は13時と一日で最も暑い時間帯という。家に帰ったら肌が焼けて腕時計の跡がくっきり残っていた。5月でこれだけ気温が高いのでこのまま温暖化が進めばあと10年もしたら5月から夏の様に夕刻以降の開催になるかもしれない。