J1前期第17節 横浜M×FC東京(日産)


 いつの間にかリーグ戦の中間地点を迎えていた。前期リーグという意味では今節は両チームにとって消化試合だが、年間順位を考えるとここで勝点を落とせない。

 そんな中で始まった試合ははっきり言って中位同士の対戦としか言い様の無い内容、レベルであった。お互いコンセプトは明確で、個々の選手の質もリーグの平均レベルを越えている。だが、ピッチ上で繰り広げられているのは互いの単純なミスを活かせず膠着状態に陥っている姿。マリノスは中村欠場でより両翼を活かすサッカーを志向し、チャンスもそれなりに作ったがことごとくシュートをGKに当ててフイにした。FC東京も高い位置でボールを奪ってのショートカウンターから何度かチャンスに成りかけたが、最後のフィニッシュに至るまでの過程が個々人のアドリブに任せ切りなのであっさりマリノスDFにクリアされる事が多かった。城福サッカーは4月の川崎戦でも観たが、やはりコンセプトを徹底しきれていない印象を受ける。
 この様な展開が後半も続き、結末はお互いに何かの幸運に恵まれてゴールを決めての1−0、あるいは0−0の可能性が等しく残された状況。そんな中で後半のアディショナルタイム突入直前にFC東京がCKから平山が決めて先制、これを守り切って試合は終わった。

 いつも仲間と喋りつつ飲みつつの観戦ではあるが、今日は飲んでいるうちに気付いたら終盤を迎え、そして失点し、負けていた。それまでの90分は淡々と流れていたような、そんな感覚。これで両チームともCSに出られる年間3位は厳しくなり、カップ戦に活路を見出すしかなくなったかな。まずはナビスコ杯改めYBCレヴァン杯だが、意外と今日の2チームが準々決勝抽選で当たったりして。

 帰りは溝の口直行バスに乗車し、溝の口の王将で軽く飲んで帰宅。さすが川崎市内だけあって店内には川崎ユニを着た人が多かった。福岡が鹿島相手に後半半ばまで0−0で粘ればもしかしたらとは思ったが、前半27分の鹿島の先制点を決めたのがDFの山本と速報で知って、そのまま結果は動かない事を察知した。こういう重要な試合で普段決めないようなポジションの選手が決めたらチームの士気は更に高まり、少なくとも重圧から失点を許す事は無い。GWの鹿島行を共にした友人も言っていたが、あの2−1で勝った新潟戦はスコアこそ際どかったが内容は完勝と呼べるもので、優勝するチームとはこういう勝ち方をするものだと教えられた。