J2第28節 横浜FC×札幌(三ツ沢)

barcaw2016-08-11
 この夏休みはひたすら観戦が続く。今日は三ツ沢にJ2首位の札幌が来るので観たくなり、当日思い立って行く事に決めた。18時開始で帰りが19時開始より遅くならずに済むのも背中を後押しした。着くとスタンドの4割くらいは札幌サポで、自分のいたメインスタンドアウェイ側もほぼ札幌ユニを着た人で溢れていた。札幌は仙台、新潟、松本と続くことになる熱い新興地方クラブのはしりだが、今もこれだけの根強いファン層を持っているんだな。席はメインの最上層部にした。ここからはランドマークタワーなど横浜中心部のビル群を見渡す事が出来るので。

 横浜FCは前節ゴールを決めたカズはベンチ外だった。日曜に試合をしてから中3日なので、やはり最低でも中6日空けないと試合に出るコンディションに達しないんだろうな。それでも50歳目前まで2部リーグで現役を続けているという事実には驚嘆するしかない。前回日光に行った時はアメリカW杯予選の最中だったと書いたが、その時のエースが23年後も現役を続けているのだから。またその年に生まれた子供(櫛引、大島、原川、遠藤ら)が今年U23代表として五輪に出た事実を踏まえてもいかに驚異的かが分かる。

 カズ以外にも横浜FCはGK南がスタメン、内田智也がベンチ、札幌は増川がスタメン、小野、菊地直哉がベンチ入りとベテランの名前が目を引く両チームだったが試合前の時点で札幌は勝点59で首位、横浜FCは勝点34で11位とかなり開きが。ただ試合は開始からほぼ互角の展開だった。
 個々の能力では札幌が少し上かなと思ったが、横浜FCもカウンターから相手ゴール前に何度も迫る攻撃を見せ、一歩も引かない。正直首位と言う事で札幌がどういうサッカーなのか少し楽しみにしていた部分もあったのだが、よくまとまっているという以上の感想は出て来ない。一昨年の湘南が見せたアグレッシブさ、去年の福岡が見せた緻密さといった個々はともかく組織としてJ2レベルを越えたものは感じられなかった。今日の結果を踏まえても3位に勝点8差、しかも消化試合数は札幌が1試合少ないので、おそらくこのまま自動昇格するだろうが、来季残留となると・・・今年の福岡以上の苦戦は必至かな。

 試合は後半も半ば過ぎにCKから大久保が押し込んで横浜が先制し、札幌も反撃したのだがそのまま試合終了。横浜FCが好調(これで6戦負け無し)ということもあるだろうが、今季のJ2は少なくとも上位と中位にそこまでの差は無いんだろうな。それでも札幌はこのまま自動昇格するとは思うが、PO、いや2位以下は全く予想が付かない。岡山(4位)が上がってきたら未踏破スタジアム制覇的に嬉しいが(笑)

 以下注目していた選手について。
小野伸二(札幌・MF)
 この選手について今更説明は不要だが、この選手のベストポジションはどこかと問われるとよく分からないというのが正直なところ。ボランチでもトップ下でもない「中盤」としか形容しようの無い位置。トップ下程ゴールに近くは無いが、ボランチほど下がらず、パスを上手く回してたまに自分で切り込んでアシストorゴールを決めたりもする役割。今の若い選手で言うならU23の大島が近いかな。今は選手の配置も柔軟になって大島の様なタイプの選手も輝ける川崎みたいなチームも現れているが、小野が若い頃はもっと選択肢は狭く、こういう上手い選手はFWの後ろに置くかボランチに置くかという程度だった。トルシエ時代のA代表では左MFだったが、これも3バック、ダブルボランチ、そしてトップ下は中田ヒデがいるという中で残されたポジションはそこしか無かったという面がある。
 怪我もあったが、この選手が輝いたのは浦和時代(第1次)、フェイエノールト時代、ウエスタン・シドニー時代ぐらいではないかと思う。もし小野の若い頃に、あるいは今小野レベルの才能を持つ選手がいて、川崎の様なクラブに出会えていたらどうなっていたか。

深井一希(札幌・MF)
 11年U17W杯に植田、岩波、南野、中島らと共に出場した選手で、テクニックとパスセンスを備え、体幹も太いので守備にも当たり負けしない完成度の高いボランチ。だがまだ21歳ながら幾度も大怪我に見舞われている悲運の選手でもある。もし怪我が無ければ今頃リオに行っていたとしても不思議ではない。今日もボールタッチの柔らかさが目に付いたが、ボール扱いの姿勢は小野の影響を受けてるのかなと思ったりもした。今季はここまでほぼ試合に出ているので、このまま来季J1の舞台で見たい。

荒野拓馬(札幌・FW)
 U21〜22代表には何度か選ばれている選手。長身細身でスピードに乗ってサイドを突破するアタッカーで、ユース出身だけあってボール扱いは上手いのだが、アタッカーとして恐い選手かと言われるとまだその域では無い。13年から継続的に試合に出ているが、ゴールは最高で4点、今季も12試合1点と得点力に課題がある。

 札幌は北海道という土地柄、この地で生まれた逸材が集まり易いという利点があり、ユースから昇格した選手は多い。また鹿島の西の様にJ1クラブにステップアップした選手もいるが、J1レギュラーレベルから上、つまりA代表クラスに突き抜ける選手がまだ現れていない。上記の深井、荒野など殆どの選手は年代別代表の経験はあるのだが。札幌と共に99年のJ2オリジナルメンバーだった大分、新潟は西川、清武、酒井(高)などを輩出しているので、札幌もそうした選手が台頭して欲しいものだ。