天皇杯3回戦 横浜M×沼津(三ツ沢)


 今日の午後は品川近くまで外出し、そこから直帰の予定だったので、夕方に仕事を終えると東海道線でそのまま横浜へ向かった。当日思い立っての三ツ沢行、かつ到着が試合開始まで30分を切っていたのもあって当日券はメインのSA席を購入。このメインスタンド上段からはランドマークを始めとするみなとみらいのビル群がよく見渡せて、かつ高台故に風も通るので好きな場所。一人観戦だったのでのんびり観ようとアウェイ側に行ったのだが、意外と沼津サポが多かった。数十人の集団もいたのでスポンサー絡みの応援もあったかもしれないが、それ以外にも会社帰りの2人、3人連れも多く、今季J3昇格したチームとしては結構な規模だったと思う。沼津など静岡東部は内田篤人小野伸二高原直泰の出身地でもあるだけにサッカー熱が高いという土地柄もあるのだろうか?それにしても静岡県だけでJチームが4つか(清水、磐田、藤枝、沼津)。神奈川も全国最多のJチーム数だが(横浜M、川崎、湘南、横浜FC、YSCC、相模原の6チーム)、人口比を考えると(神奈川県916.2万人、静岡県367.5万人)、静岡の方がより“密度”が濃い。そうそう自分が座った辺りにはベンチ入りを外れた沼津の選手やスタッフなど関係者が何人かいたのだが、その中に某局のアナウンサーもいた。最近はあまりその実況を聞かず、この人の実況スタイル自体賛否両論ある人だが、自分が中学、高校時代からその声を聴いている人でサッカー好きなのは伝わってくるので好きなアナウンサーの一人。 

 試合は序盤からマリノスが強さ、速さで違いを見せて沼津を押し込み、10分過ぎには早くも先制。喜田のシュートが沼津の選手に当たって?コースが変わり、GKが捕り切れずゴールイン。この選手はこれまでプロで決めた唯一の公式戦ゴール(去年のアウェイ磐田戦)もこんな感じだった。中盤のファイター、かつ頭の良い選手なので将来のキャプテン候補なんじゃないかと思っているのだが、最近リーグ戦で出番が無いのはやはり攻撃面で扇原、中町に見劣りする点が大きいのだろうな。
 先制された後、沼津はようやく場慣れしてきたのか徐々に攻撃で良い形を作り出すようになった。今季J3加盟という以外に選手も成績も殆ど知らなかったのだが、ここまでJ3最多の37ゴール(2位秋田が29ゴール)という攻撃力のあるチームだった。またスタメンに伊東輝悦がいたのにも驚いた。来月で43歳か・・・。カズが圧倒的すぎて目立たないが、アトランタ五輪世代がまだ現役というのも(他に川口がいる)とんでもないこと。この選手も小柄なボランチだが、トルシエ時代は右ハーフもこなしたり、器用な選手だった。喜田がこの先マリノスでレギュラー、そしてその先を狙うにはやはり攻守両面で存在感を出す必要があるということか。
 そういう試合展開の中で追加点を上げたのはマリノスで、前半の内に齋藤学が2ゴール。これでようやく今季公式戦で決めたことになるが。どちらも綺麗な形ではなかったが、スピード、フィジカルといった個人の力で決めたゴール。思えばここ最近のマリノスは前半0-0ばかりで前半にゴール、それも3点取ったのは何時ぶりだろうか(笑)

 後半は一進一退の流れで、お互い1点取れば試合を決められるor望みを繋ぐ、という展開だったがゴールは決まらず時間が過ぎていった。そんな中で後半35分頃に沼津が1点返す。この時間はマリノスゴール前に近付くシーンが結構あっただけにすぐ2点目を取ったら分からないなと思っていると、その数分後に沼津DFのGKへのパスを奪ったウーゴが無人のゴールに流し込んで4-1とし、試合をほぼ決定付けた。ウーゴはこれで公式戦10点目(リーグ6、ルヴァン3、天皇杯1)。マリノスの外国人で公式戦二桁ゴールを決めたのは2年前のアデミウソン以来。アデミはシーズン通して10点(リーグ8、天皇杯2)だったがウーゴはまだシーズンを半分近く残している。この先もこのペースで決めていけば、チームの結果も付いてくるはず。
 試合は残り少なかったが沼津は諦めずに攻め続けていた。そしてアディショナルタイムにCKから2点目。沼津はこの試合結構CKの機会があったのだが、特に(沼津から見て)左サイドコーナーからマリノスゴールに巻くキックは速く鋭く曲がるボールだったのでゴールの匂いがした。終了間際にようやくそれが実った形。それにしてもいいキックだった。

 試合はこのまま4-2でマリノス勝利。今年の天皇杯は10月までにベスト4が出揃い、12/23に準決勝、元日決勝という流れ。つまり去年までの様に12月下旬に準々決勝、準決勝を消化する過密スケジュールでは無くなった訳だ。12/29の準決勝は仕事納め後の試合で年の瀬を感じる瞬間でもあったので多少寂しさはあるが、選手のコンディションを考えたら今回の変更がベターなのだろう。
 試合前は終了直前にスタジアムを出てバスに乗るつもりが、終盤に結構盛り上がって出るタイミングを逃してしまい、いつものように横浜駅まで歩いた。