J2第27節 京都×山形(西京極)


■日帰り京都行
 当初は8/4-5で西京極→カンスタ(岡山×讃岐)と未踏スタジアム連続制覇を考えていた。だが夏休みが去年とズレたので宿泊はキツいなと思いつつ、現在の京都の順位や2年後新スタジアムに移転予定なのを考慮すると西京極は今年行っておくべきという結論に達し、日帰りの京都旅となった。
 京都駅からバスと電車でまずは出町柳駅に着いた。出町柳からは今回の第一目標である上賀茂神社行きのバスも出ているのだが、折角なので鴨川を眺めつつ近くの下鴨神社へ。やはり御朱印を集め始めて京都に来たからには色々巡りたくなる。

丁度この辺りが鴨川の合流地点。

境内にはこんなものまで。ここは実はサッカーと縁が深いらしく、そう言えば以前中田ヒデが蹴鞠をしたのもここだった。下鴨神社を出た後はバスで上賀茂へ。今回は行きたい場所が遠いのと暑さでレンタサイクルは止めてバス移動をメインにしたが、京都は10分も待てばバスが来るし、1日乗車券なら3回乗れば元が取れるので便利。運転も東京に比べて“積極的”なので(笑)、途中道が多少混んでいても最終的には予定時刻とそう変わらず着く。

正式な名は賀茂別雷神社。市街の北端なので、下鴨神社に比べて山が迫り、長閑な空気が流れていた。この時点でまだ13時半だったので、西京極に向かいつつ途中幾つかの名所を回ることに。まずは大徳寺に向かった。ここは4年前に行った時、塔頭の一つである高桐院が印象的でもう一度行きたくなった。で、行ってみたら耐震工事中で見学不可(苦笑)まぁ他にも様々な塔頭があるので、大仙院(場内写真撮影不可)を見学して寺を後にした。
 大徳寺からはバスで阪急の西院駅、そこから1駅で西京極なのだが、時間に余裕があったのでマップを見ると途中に北野天満宮があり、未だ行った事が無かったので寄る事にした。

 ここに限らず天満宮は学問の神だけあって全体的に参拝者に若い人が多く、庶民的なイメージがある。参拝後はバスで西院駅へ。今日は最高38度予想だったが、正午過ぎ辺りから焼け付くような日射しになって、久しぶりにかき氷を食べたくなった。京都なら抹茶とか白玉入りのかき氷とか美味そうだとは思ったが、ここまで結構歩き回って消耗しており店を探す気力も無く、駅前のコンビニのイートインコーナーでガリガリ君を食うに止めた。大分スケールダウンしたがこの休憩で大分回復。そこから電車に乗って17時前に西京極に到着。

■試合
 このスタジアムは他に野球場や体育館もある広い公園内にある。ここまで見てきた観光都市京都とは違って住宅街に囲まれたエリアにあり、どこか三ツ沢公園に似たものを感じた。考えてみれば三ツ沢もみなとみらいや横浜駅の様な観光地からそう遠くない場所にあるが、周りは住宅街で基本的には地元の中高生が部活で使ったり、近所の人が散歩やランニングで利用する場所。スタジアムそのものはアウェイG裏スタンドが曲線を描き、ホームG裏の一部はモニュメントや植栽で占められているなど他の陸上競技場には無い独特の構造だった。
 京都は現在J2最下位で山形は9位という状況だったが、今日は闘莉王が久々の復帰。ビジョンのスタメン表にはDFと表示されていたが、ポジションは明らかにFWで空中戦の強さは相変わらずだった。内容的には山形がボールを試合して押し気味だったのだが、闘莉王が空中戦に勝てるので、そこからの落としやセットプレーで京都も十分対抗出来ていた。京都の先制点も左クロスを闘莉王が頭で中央に落とす→エリア外中央からシュートが山形の選手に当たってゴール前にこぼれる→これをレンゾ・ロペスが押し込むという形。
 両チームともしっかり試合を観るのは今季初めてだったが、山形はポストを織り交ぜつつワンタッチでテンポ良くボールを繋ぐサッカーが意外で、なかなか見応えがあった。山形というと石崎、小林両監督時代のような走って戦うイメージが強かったので。ただ京都ゴール前には何度もボールを運んでいたが、京都守備陣が身体を張ってシュートブロックするなどGKを脅かすプレーはそれ程無かった。今日の京都のGKはU19代表の若原だったが、一つ一つのプレーの選択に迷いがあったり(例えばボールをキャッチした後でスローイングするのかパントキックするのか、等)、相手クロスに対して飛び出してもボールに触れなかったりと及第点とは言い難いプレーだったが、味方に助けられていた。まぁあの川口だってプロデビュー直後は結構ミスが多かったけど試合を重ねて安定感を身に付けていった訳だし、ここはスタメン起用した監督を称えるべきだと思う。GK以外のスタメンを中堅、ベテランにしたのは若いGKというリスクを考えての事だったかもしれない。一方で山形のGKは櫛引だった。先日日本人GKについて少し書いた直後に両チームとも若手、中堅のGKだったのは何かの縁か(笑)キック力の強さはあるし、一度好セーブも見せたが、まだ身体能力に頼っていて安定感があるとまでは言い難い。海外の優秀なGKコーチが付いたら伸びる要素はあると思うのだが。
 後半も同じ様な展開が続いていたのだが、後半20分~30分頃は昼間歩いた疲れが出てきて半ば意識を飛ばしていた。後半30過ぎにU21代表の岩崎が途中出場。前を向いてボールを持った時の歓声の大きさからかなり期待されているのが分かった。左サイドからドリブルで切り込むプレーといい、愛媛からマリノスに帰ってきたばかりの頃の齋藤学の様な立場かな。岩崎は齋藤よりややポジションは前で本来は点取り屋だとは思うが。
 今日はエリア内での接触プレーに主審は笛を吹かずそのまま流す傾向にあったのだが、終了間際に抜け出した闘莉王がエリア内で後ろから倒されても笛は吹かれず、そのまま山形のカウンターになって味方が全員自陣へ引いても闘莉王は一人山形ゴール前で体育座りしていた(笑)そのすぐ後に闘莉王はアフターチャージで一発退場となるのだが、多分PKを取って貰えなかったプレーでフラストレーションが溜まっていたのだろう。来季以降現役を続けるかどうかも分からないし、おそらくこの選手のプレーをスタジアムで観るのは今日が最後かもしれないのでしっかり目に焼き付けておいた。その意味で今日はこの選手の良い面(空中戦の強さ、リーダーシップ)、悪い面(熱くなりすぎてカードを貰う)全てが出た試合だったかな。そのまま1-0で京都が勝利。最下位は変わらないが、J3の2位沼津がJ2ライセンスを持っていない(はず)ので、21位になれば残留の可能性はあるし、勝点4差なのでまだ可能性は十分ある。

 帰りは西京極駅から阪急、市営地下鉄を乗り継いで30分程で京都駅へ。昼からガリガリ君以外何も食べていなかったので弁当を買おうかと思ったら殆ど売り切れており、そのまま新幹線で爆睡し帰宅。