ACL GL第2節 川崎×シドニーFC(等々力)


 仕事で近隣まで外出したついでの等々力行。ここは昨年正月の高校サッカー以来だが、プロの試合となると17年12月の天皇杯準決勝、更に川崎の試合となると1年半前の17年10月のルヴァン杯準決勝のベガルタ戦まで遡る。この時期は昼間は暖かくとも夜は結構冷え込むので、試合前にスタジアム外でちゃんこを食って多少温まってから入場したのだが、妙にトラックが新しいなと思ったら青く塗り替えられていた。確か10年ほど前もそういう話があり、当時は陸連の反対で?頓挫したということだったが、10年という月日を掛けてようやくそうした妨害をさせないほどの影響力をフロンターレ川崎市で持ち得たということだろうか。青いトラックというと昔行った大分の大銀ドームを思い出す。今日はフロンタサポの友人と一緒にメインアウェイ寄りで観戦。そう言えばACLも17年11月の決勝以来だった。やはりこのAFCのアンセムを聴くと国際試合を実感する。

 川崎は日曜のマリノス戦から8人が今日もスタメンだったが、前回書いたように連戦の疲労からか開始から動きは重かった。特に今日は右SBに入った守田は後半に1本惜しいミドルはあったが、中盤とでは感覚が違うのもあるのかパスを受け切れずそのままタッチを出てしまう場面も幾つかあった。マリノス戦でも動きが重かったし、今は少し停滞の時期を迎えているようだ。まぁこういう強度の高い相手との連戦は上のレベルでは当たり前にあるし、またワンランクレベルを上げるための我慢の時、だとは思う。鹿島の三竿と共に「相手の攻撃を潰し、攻撃の起点にもなれる」中盤として期待している。川崎の攻撃は左サイドに入った長谷川が切り込んで始まることが多かったが、中を固める相手にシュートまで持ち込む場面自体が少なく、数少ないチャンスも決められず前半は0-0。一緒に観た友人曰く、春先の川崎のシュート決定率の低さはいつものことらしかったが。

 後半はより川崎が押し込むようになったが0-0のまま時間が過ぎ、こういう時に相手がワンチャンものにするのはよくあるよなぁと思っているとシドニーFCはグーチャンネジャドを入れてきた。登録名はレザだったので最初気付かなかったが、元イラン代表でエール・ディビジ等欧州でも実績のあるアタッカーでそもそも今日のシドニーのメンバーで知ってるのはこの選手だけという。だが何度かこのパスが通ればシドニーのチャンスという場面で川崎がよく防いで決定機を作らせず、そんな中で終盤の攻撃から最後は長谷川に代わって入った齋藤がゴール前中央から流し込んで川崎が先制した。
 この齋藤と長谷川は左サイドを主戦場とするドリブラーという点でポジションを争うが、この前のマリノス戦で途中から入ったのは長谷川で齋藤は出場機会無し、今日もスタメンは長谷川でなかなか良い動きだったので、齋藤は出場機会自体なかなか来ないんじゃないかと思った矢先のゴール。これでもしかしたら次戦以降齋藤が優先して起用されるかもしれないし、長谷川も決して動きは悪くないのでハイレベルなポジション争いになるのだろう。川崎の層の厚みを感じた。このまま1-0で川崎勝利。

 今日他に気になった選手は中盤の田中と登里かな。田中はマリノス戦、今日と連続で観て、最初はJユース育ち特有の「足下はそこそこ上手いけど当たりに弱い」選手なのかなと思っていたが、ボールを「刈り取る」、「奪う」というよりは相手に「食らい付く」という表現が相応しい粘り強い守備が印象に残っている。やはりまだ周りの中堅、ベテランに比べたらプレーに落ち着きはないが、川崎の試合に出るレベルの巧さはあるし、U22代表に呼ばれるかもしれない。調べたら14年に堂安や冨安とU16アジア選手権を戦っていた。
 登里は今日は左SBだったが、自陣深くで相手に囲まれても落ち着いてパスを回し、時には逆サイドに振って展開する、その落ち着きぶりが印象的。5年位前なら同じ場面で慌ててパスミスしたりボールを持ちすぎて奪われたりしていたと思うが(マリノスもそれで大分チャンスを作った)、安定感があった。毎年川崎で一定の出場機会を得ているだけはある。

 帰りは新丸子まで歩いて帰宅。等々力から駅まで歩くのも久々だったが、友人と色々話すには丁度良い距離感。