ACL準決勝第2戦 横浜M×蔚山現代(横浜国際)

  • 雨の準決勝

 湘南戦の観戦記で今季観に行ったマリノス戦は雨が多いと書いたが、特に平日は今日を含む3戦全て雨天。

スタジアムへ

そしていつもの如く開始に間に合わず、着いたのは前半3~4分頃。
 今日は1階席のみ開放してこの天気だったので、自席のバクスタアウェイ寄りの屋根下はかなり埋まっていた。屋根下なので声もよく響いていたな。

  • 試合
自席より

 自分が席に着いた時からマリノスは相手に殆ど攻めさせず押し込む展開が続いていた。そして前半10分過ぎに相手の自陣ゴールエリア内でのミスから上手くボールを拾った植中がゴール前で冷静に決めて先制。そして20分過ぎにはアンロペがゴール前中央でグラウンダーのシュートを決め2-0とトータルで逆転。更に30分過ぎには再び植中がエリア外中央からミドルを決めて3-0。あまりに理想的かつ完璧な30分だった。
 ただその数分後に取られたCKから蔚山に1点返されると、徐々に相手はサイドから圧を強めてきて受けに回る事が多くなる。そして1点目から数分後に再び(相手から見て)右サイドを突破され、エリア内で相手が切り返した所にボールがスライディングしていた上島の腕に当たってPK&退場。このPKも冷静に決められて一気にトータルでタイになってしまった。(ACLではアウェイゴールルールは無く、この時点で2試合トータル3-3)
 これ以降、最初の30分が嘘の様に相手に圧倒される時間が続いた。前半の残り時間でもバー直撃シュートなど3失点目をギリギリで回避する場面が何度かあり、2失点で前半を終えられて御の字と言う内容。

 後半もいきなりゴールを割られたが、これは相手がシュートした時に味方がオフサイドの位置にいたということでVARの結果ノーゴール判定。ノーゴールに救われたとは言え後半始まって粘るどころかあっさりシュートを決められたんで、先が思いやられる展開ではあったが、今思えばこれがある意味でこの試合を象徴と言うか転機だったのかもしれない。以降もずっと攻められてポスト直撃も少なくとも2回はあったし、ワンサイドゲームだったが最後の一線で踏ん張って失点せず。この守備の粘りはACLで勝ち進む上で大事な要素で、これまでマリノスはこの大会で不用意に攻め合って敗退する事多かったが、今季はこの点がこれまでと違う点。
 ただ蔚山の分厚い攻撃は単に数的優位以上のものを感じたのも事実だった。後1点でトータルで再逆転となれば焦って縦に急ぎ過ぎるだろうし、韓国のチームはそうした展開になりがちでもあるが、じっくり後ろから展開してサイドに展開→人数を掛けたコンビネーションで突破やクロスという様々なパターンを見せてマリノスゴールに近付く。片方のサイドに寄った時は常に逆サイドの選手が手を挙げてボールを要求し、そこにサイドチェンジを一発通して一気にチャンスという場面も何度か。監督は洪明甫だが、この人は自国のサッカーが持つ強みと弱みを冷静に把握している印象。サイド突破やセットプレーなど少ない手数でゴールを取り切る強みも、縦に急ぎ過ぎてリズムが単調という弱みも、全て把握した上でのあのサッカーなんだろうなと。
 その他蔚山にはブラジル人の他にスウェーデン人2人にハンガリー人もいて、近年Jでも北欧の選手が増えているが当該国の選手や代理人からすればJやKリーグが東アジアの「マーケット」として認識されるようになった、その反映なんだろうな。

 VARノーゴールから後半終了までまだ40分以上あり、実際ずっと攻められて最後まで気の抜けない展開が続いた。90分が終わり延長になってもまだ30分あるのかという感じで耐える時間だったが、さすがに延長になると蔚山も消耗して徐々に出足が鈍くなってマリノスが前に出る場面も見えるようになった。特にアンロペは前に張ってそれほど運動量ある訳では無かったが、前でボールを持つとそれをキープして味方の上がりを待つなど、数的不利時の1トップ選手として出る限りの事はやっていたと思う。
 交代も80過ぎの水沼、宮市、延長入った後の天野と最後にベテランを投入したのは試合を落ち着かせる意味とPK戦も意識した面はあったのかな。まぁ多少前に行ける場面も作れるようになったとは言え基本的に押されるのは変わらず、最後の最後まで相手の攻勢は続いて、そして120分間それを凌ぎ切った。

 後出しではあるがPK戦になった瞬間、これはマリノス貰ったなと思った。こういう展開は得てして守り切った方が勝つものだし、過去のACL日本勢、特に浦和の準決勝を振り返るとvsKリーグ勢、120分間の死闘、PK戦というのはデジャブ。
 PK戦マリノスは最初のアンロペから水沼、松原、天野、エドゥアルドと全員30代のベテランで皆GKの逆を突くシュートを決めた。蔚山GKは代表の趙賢祐だったが全て逆を突かれ、あまりPK戦は得意では無さそうだった。まぁPK戦の順番は経験を意識したんだろうな。恐らく6人目以降も宮市、畠中と年長組が蹴る予定だったと思われる。こうした時のベテランの経験値もこの大会を勝ち抜く上で重要だなと改めて思ったが、逆に実は年齢層高めなチームで、1つのサイクルが終了しつつあるのも感じる。ある意味で「アガリ」の状態というか、(リーグ優勝した)ピーク時ほどの強さは無いが経験が加わった、年齢高めの、より強かなチームがACLを勝ち抜くんだろうなと。
 蔚山も4人目まではポープの逆を突くキックが多く五分五分だったが、5人目の金民友(元鳥栖)のキックをポープが止め、最後エドゥアルドが決めて勝ち抜け。

  • 試合後所感

 痺れる試合だった。これまで観戦したACLの上位ラウンドの試合は全て浦和の試合だっただけに、マリノスがこの場所にいるのがまだ掴み切れて無い面もある。3-3どころか、更に1~2失点してもおかしくない展開だったが、これを凌いだことでこの大会で見せている守備の粘り強さに対して自信を深めた感もあるな。決勝はアル・ヒラル来たらミリンコビッチ=サビッチやクリバリが日産、もとい横浜国際で観れるなとか思ってたのだが笑、まさかのアル・アイン。このチームも監督があのクレスポという事で楽しみ。日本勢は決勝行ったらほぼ勝ってるが、今回も緒戦のホームでしっかり勝って、2戦目はアウェイでもしっかり試合をコントロール出来るのではないかと思う。丁度、鹿島が優勝した時の様に。

 中国勢の勢いが無くなった今は決勝行くにはKリーグ勢を倒さないといけない。今日の蔚山もサポは結構来ていたが、前半は1人だけ屋根下を出て応援している男が。

アウェイゴール

後半になると数人に増えた。蔚山のチャントは日本でも聞き覚えのあるものが多く、去年現地でKリーグ観た時も感じたが、ここはYouTubeとかでJや各国のチャントを視てるんだろうなと。蔚山のスタジアムは2002年の会場かつ専スタなのでいつか行ってみたい。

 PKまで行ったのでいつもの「NISSAN STADIUM」のロゴが隠されたスタジアムを出たのは22:00。

横浜国際総合競技場

雨で疲労も溜まったので、さすがに当日この観戦記を書くエネルギーは無く、翌日に持ち越し。まぁ何はともあれ勝ち抜けて良かった。

J1第9節 川崎×東京V(等々力)

  • このカードの観戦は19年振り

 ヴェルディの昇格により、このカードを観るのも久々だなと思っていたが、過去一度だけ観たその試合は丁度19年前、2005年の4月だった。
barcaw.hatenablog.com
 歳がバレるが社会人になって最初の観戦でもあった。↑の記事を読み返すと、我那覇ジュニーニョなど懐かしい名前が出てくるが、この年は川崎がJ2から昇格してきたシーズンなのを思い出した。それから19年経って両クラブの立ち位置は大きく変化したが、今度はヴェルディが昇格チームなのも何かの巡り合わせだろうか。

 今日は武蔵小杉から路線バスを使って行ったのだが、バスに乗る時に運転手のカバンが目に入り、そこに浦和のリストバンドが付いていた。カバンは料金箱脇の目に入りやすい場所だったんで、等々力近くを通る路線で両チームサポが多数乗車するのを見越して敢えてそこに置いたのだろうか笑。自分もJサポの1人だよと。あるいは同時刻に埼スタで行われるレッズ戦は仕事で行けない代わりにリストバンドだけ持参したのかもしれない。
 そんな体験もありつつ現地へ。

等々力緑地の新緑

 桜の時期が終わった今頃から今度は新緑の季節。緑が映えていた。毎年この緑を見るとGWも近いのを感じる。

  • 試合
選手入場時

 両チーム共に勝ち切れない、勝てない試合が続く中での対戦だったが、序盤は一進一退、特にヴェルディは球際激しくボールを奪ってショートカウンターという場面が目に付いた。川崎ゴールに近付くシーンは何度かあったが決定機と呼べるものはあまりなし。川崎はマルシーニョや脇坂が相手ゴール近くで前を向いてボールを持てば何か起こりそうな雰囲気はあったが、その場面を作る為にボールを運ぶのに難儀していた印象もあった。前半半ばだったか、左サイドからの連係でエリア内で脇坂が放ったシュートは右ポスト直撃。振り返るとこれが最大の決定機だった。
 試合が進む内に両チームの主将にして中盤のプレーメーカーである脇坂と森田のプレーに注目して観るようになった。脇坂は安定したボールタッチから中盤の潤滑油的なパスワークだったが、この選手は背格好や佇まい、プレーリズムから遠藤保仁に似たものを感じている。今はトップ下、2列目がポジションだが、もう少し年を重ねたら遠藤の様にもう少し下がり目の位置からゲームメイクする役割になるのではと思う。一方で森田はより活動的なプレーメーカーという印象。ピッチ幅広く顔を出して守備面でも貢献しながら展開するパスを出すスタイルで、去年昇格POで観た時よりも上手くなっているというか、J1のレベルに適応してスケールアップしているようにも見えた。前半は0-0。

 後半は川崎が攻める時間が長かったかなと思うが、決定機はマルシーニョが抜け出してドリブル独走→シュートは枠を外れた場面くらいで、攻め込みつつGKマテウスを脅かすシーンはそれほど無かった。これは今季だけに限らないが、2020~21年で連覇した時のサイドアタッカーとCFの能力をフル活用した433が今のメンバーにはハマってないんじゃないかと。適性あるのはマルシーニョくらいで他は無理矢理3トップのウイングやCFに当てはめている印象を受ける。FW山田は右サイドでよく体を張ってたとは思うが、ウイング、サイドアタッカータイプには見えず、能力をフルに出し切れていない印象を受けた。昨年3トップの中央に置かれて苦戦していた宮代が、今季神戸で2トップの片方、セカンドトップの役割で既にここまで4点取ってるのを見て尚更そう思う。
 その意味でヴェルディは染野、木村の2トップという構成がハマってたかなと。実際に観ると2人共体が大きく、中央、サイドと幅広く動いて相手守備に圧力を加えていた。

ヴェルディの2トップ

染野は前節のFC東京戦でのゴラッソなど、ワンランク高みに達しつつあるように思うのだが、今五輪予選戦っているU23に選ばれなかったのは、山田に加えて更に染野まで抜かれると死活問題だけに、クラブからの要望だったのかなと。

 0-0のまま試合は進んで、ATは3分。ここ最近の観戦はAT9分、8分という試合ばかりだったんで正直短く感じられて実際そうだった。この間ヴェルディが攻め込む時間が増えて、今季のこのチームの試合展開からしても何か起こりそうだと思っていたのだが、このまま0-0で試合終了。

  • 試合後
選手入場時のアウェイ側

この引分けで両チームは15、16位変わらず。9試合消化し、そろそろシーズン序盤とも言えなくなってくる時期だが、今のうちに次の1勝を挙げておかないとズルズルと下位に滞留して残留争いに巻き込まれかねない。個人的な印象として、序盤は好内容ながら終了間際の失点などで惜しくも勝点3または1を逃し続けるチームは夏場以降はそうした内容や粘りも薄まって徐々に負けが込み始める事が多いように思う。いわばチームとしての集中の糸が切れてしまうというか。その意味で7~8月の夏場までの過ごし方がシーズンを左右するようにも。

J1第8節 横浜M×湘南(日産)

  • 今季初の晴天

 今年観に行ったマリノス戦は2/25東京V、3/1福岡、4/3川崎と全て雨だったが4戦目にしてようやく晴れ。晴れと言うか気温20℃越えの暑さだったが、今日はいつもと違って川沿いを行くルートで行ったらスタジアム近くの鳥山川沿いの桜はまだギリギリ見頃だった。

鳥山川沿いの桜

去年、今年と見頃の時期に天気が宜しく無く、こうして晴空の下で花見するのは久々な気がする。

 晴れたのは初と書いたが、ホームゲームはいずれも水曜で開始後に現地着だったので、試合前にこのスタジアムに着くのも今季初という笑。開始の20分ほど前に着席。今日は14時開始で昼食はスタジアムでとも思ったが、現地に着いて更にキッチンカーに20~30分並ぶのもなぁと新横浜駅近くで済ませた。昔の様に開門に並ぶくらい早く行けば席を確保した後で買いに行こうかと思うが、指定席が定着した今はその為だけに早く行こうとは思わない。
そんなこんなで選手紹介が始まり、試合が始まった。

選手入場時
  • 試合

 マリノスは今季初めてアンロペ、エウベルの2人共スタメンを外れ、CB渡邊(泰)、アンカーに榊原、前線3人は水沼、塩貝、小池(裕)などかなり思い切ったターンオーバー。さすがにACLを来週に控えてはそうなるか。序盤は湘南に押されてゴール前まで運ばれるシーンも目に付いたが、徐々に押し返すようになった。そんな中で前半半ば頃に右サイドライン際で粘った水沼のクロスをゴール前の塩貝が押し込んで先制。この選手は特別指定として水曜にJデビューしたがあまりプレーは視れておらず、今日スタメンと聞いてちょっと楽しみだった。結構大柄で、ゴール以外にも前線でよく粘ってボールも収めていたプレーが印象深い。経歴を見るとU15横浜FC、U18は国学院久我山と来て慶大在学中(2年)か。久我山は選手権に出ると必ず文武両道について語られるが、この選手もAOで慶應に入ったとのことで、サッカー観点だとこのまま伸びていけば卒業を待たずプロ入りする予感もある。
 塩貝の他に今日は湘南の鈴木章斗にも注目していた。阪南大付属校から加入して3年目。昨年は公式戦10ゴールに達し(パリ五輪世代では細谷に次ぐゴール数だと思う)、今季はリーグで既に3ゴール。この選手は選手権で観ていたのもあって気になる存在だった。ただ今日はあまりチャンスに絡めなかったな。
barcaw.hatenablog.com
鈴木と塩貝は1学年違いで大学進学、高卒プロと言う点でも異なるが、U15はJユース、U18は高体連なのは共通している。
 先制後もマリノスが主導権を握って、湘南の攻撃は単発で終わる事多し。湘南についてはいつも通り全員が労を惜しまず走るサッカーだったが、手札が1つしかないというか、マリノスのSB裏にボールを入れたいという意図が見えていたので逆にボールをカットしやすい面もあった。ただマリノスから見て左サイドは少し不安定で、渡邊、加藤がパスミスしたり相手を抑えきれずにピンチを招くシーンもあった。そんな流れで前半終わり頃にマリノス視点で左→中央とボールを運ばれそのまま同点弾を決められた。

 後半は開始早々に右サイドから逆サイドに大きく振ったパスから左サイドの小池がミドル、これを湘南GK馬渡が正面に弾いて、それをナム・テヒが詰めてマリノスが勝ち越し。
 勝ち越した後は後半10分過ぎにアンロペ、宮市、半ばには山根、ヤンマテを入れたが、正直ターンオーバーの割にはアンロペの投入早すぎないかとは思った。まぁそんな中で時計は進んで後半30分過ぎに縦パスに抜け出したアンロペを大岩が倒し、これがVARで退場と判定され数的優位に。これで得たFKは馬渡に防がれ、それを拾ったヤンマテの右サイド斜め45度のシュートもバー直撃で3点目は奪えず。思えばこれが最後の決定機だったように思う。
 その後は湘南が1人少ないのを感じさせないプレーでサイド起点にマリノスゴール前に近付く場面が増え始め、今度も1点目同様にマリノスの左サイドから中央に運ばれたボールを福田に同じ様なシュートを決められて追い付いかれた。
 ATの8分含め、その後は一進一退という展開で数的優位を生かせずそのまま2-2で終了。

  • 試合後所感
アウェイ側

 ターンオーバーした中で最低限の勝点1を獲った試合だったが、今後出番を増やしそうな人、そうではない人が見えた感もあった。まぁ今は完全にACLに照準合わせているだろうし、ここ最近の守備の粘りとワンチャン決めて勝ち切るスタイルはまさにACLで求められる仕様。17日の試合では今日出なかった選手も復帰するだろうし、またそうしたサッカーが見れるものと期待している。
 今日の観衆は23,437人だった。福岡戦は19,487、川崎戦は26,031だったが、この違いは主にアウェイサポの数。つまり(恐らくは)ホーム側の人数は大して変化が無いのよね。自分の様に3試合全て行った人間ばかりではないと思うし、あまり人の多くないバクスタ2階アウェイ寄りで観ている印象に寄せられている面もあるが、どこか人数なり熱気が広がってこない印象もある。
 観客と言えば今日は普段より外国人観戦客が多かったな。自分の後ろや近隣席、スタジアムの行き帰りにも家族、友人連れが何組もいた。以前から見掛けない事は無かったが(というより年々多くなっている印象)、今日はこれまでにない規模だった。訪日、在日の外国人に何らかのプロモーションがあったりしたのだろうか。

 試合後はすぐスタジアムを出てDAZN東京ダービーなど他会場の試合をスマホで視つつ帰宅。

J1第6節 横浜M×川崎(日産)

  • 新年度

 24年度が始まり最初の試合。こういう平日の試合に余裕持って行けたためしがないのだが、今日も例によって夕方に色々舞い込んで出発が遅れ、着いたのは前半10分頃。ただ東急が新横浜に乗り入れるようになって、菊名乗り換えの時間ロスが減ったのは、特にこういった平日の試合では大きい。
 スタジアムまで歩いていると川沿いの桜は五分咲きといったところ。

鳥山川沿いの桜(ブレているが・・・)

前の家には近くに桜並木があって開花状況を毎日チェック出来ていたが、今は周りに無く、ここまで咲いているとは知らなかった。今週末~来週末辺りが見頃か。

 前半11~12分頃にようやく着席。2階まで階段を上がっていると途中歓声が上がったが、これは川崎ゴール前でのアンロペの決定的なシュートだったらしい(枠を外した)。

  • 試合
場内の様子

 到着後は一進一退、ややマリノスペースかなという展開だったが、前半の半ば以降はかなり押し込むようになり、川崎の攻撃も単発に抑え込む。特にCKから何度もチャンスを迎えて、結果的にはここで1点取っておきたかったという内容だった。CKを頭で合わせて枠を捉えたり、ポストをかすめるシーン、押し込んでバーに当たる場面など前半だけで2~3度決定機があった。

 後半は少し試合が落ち着いて、お互い相手ゴール前までボールを運ぶが決定機までは、という時間が続き、半ば頃に川崎がマルシーニョを入れてファーストタッチでいきなり決定機を迎えるなどまた流れが変わりそうだなと思い始めた矢先に、そのマルシーニョのファールがVARでレッド判定となり退場。映像で見るとボールにも触れていたように見えたのでちょっと厳しい判定かなとは思ったが、これで残り約20分を数的優位で戦う事に。
 その後はマリノスが押し込んで、ゴール前であと一押しすれば、という場面も2度程あったが、ジェジエウ、高井のCB陣を中心とする川崎守備陣に阻まれ最後の一線を越える事が出来ない。既に後半半ばにエウベルは下がっていたので前線で頼りになるのはアンロペのみとなり、そのアンロペも厳しいマークでなかなかシュートまで持ち込めない展開が続いた。この2人は開幕からリーグ、ACLとずっとスタメンだが、そうせざるを得ないほど他のアタッカーと質量ともに格が違い過ぎる。
 ATは11分もあったのだが、この時間になると川崎がカウンターでマリノスゴール前までボールを運ぶようになって、終了間際にはゴール前でフリーでボレーを打たれる場面もあった。川崎の選手はサイドの狭い局面でも少なくとも1人は剥がせるだけの技術があるので、数的不利でもボールを前に運べてしまう。そのすぐ後にはカウンターでアンロペが川崎ゴール前までドリブルするも相手に上手く抑えられて、試合終了。

  • 試合後所感
アウェイ側

 今日は両チームCB、畠中&上島、ジェジエウ&高井の奮闘と質の高さが目立つ試合だった。どちらも守備だけでなく時にはそのまま前にポジション移動して攻撃に絡む積極性もあった。このカードで0-0は珍しいが、16年3月のナビスコ杯GL以来らしい。リーグ戦だと12年6月(等々力)の試合以来実に12年振り。
 今季観た中では何とか逆転勝ちした開幕のヴェルディ戦、カウンターを何度も浴びて0-1負けのホーム福岡戦に比べ、一番内容が良かったと思うが、同時に相変わらずのエウベル、アンロペ依存と若手の底上げ不足というのが見えた試合でもあったな。何と言うか余裕が無いというか、まだシーズン序盤なのに全てをACLに懸ける状況になってしまっているようにも。夏の補強など新戦力という刺激が無いと果たして2024年を乗り切れるのか不安ではある。(と言う中で浦和TD西野氏の招聘報道があったので興味深く見ている。)

 スタジアムを出た後は横浜線を使う友人と途中で分かれ、新横浜から帰宅。今日は臨時列車が出ていた。マリノス戦では初めてか?相手が沿線の川崎だったからだろうか。

J2第7節 横浜FC×仙台(三ッ沢)

  • 三ツ沢へ

 今年初の三ッ沢観戦。実に去年4月のマリノスvsコンサドーレ戦以来1年振りだった。マリノス戦だとここを使うのは春先の水曜の試合がメインで土日より行ける可能性は狭まるし、屋根無しなので天候にも左右され(特に今の時期は天候不安定)、結果ご無沙汰になってしまう。他は年末年始の高校選手権や横浜FCYSCCの試合となるが、今日はマリノスが遠地アウェイで好天の土曜と色々条件が重なった。

 今日は東横で横浜に向かったのだが、改札を出て目の前にCIAL地下街への入り口があり、中に入ると弁当・総菜売り場に直結。ここで昼飯を調達したが、横浜駅構内でわざわざ寄り道せずとも良いので今後も東横経由で行こうかな笑。その後は例によって岡野町バス停まで歩く。途中、ずっと工事していた旧ダイエーがイオンに建て替わって開業していた。

西口のイオン

更にその先、旧東急ハンズ跡地は相変わらず駐車場のまま。

東急ハンズ跡地

ここも駐車場になって10年以上経つ。少し歩くとは言え横浜駅から徒歩圏内の好立地だと思うが、未だ塩漬けなのは何か訳アリなのだろうか。岡野町バス停に着くとすぐバスに乗れて、13:40頃に着席。

  • 試合
選手入場時

 今日の両チーム共にリーグでは上位に付けているが、個人的にはU17代表からJに転身した森山監督の仙台に興味があった。開始からクリアを繋がず前に蹴り出す場面が目立っていたが、中途半端なキックでは無く大きく蹴っていたのが印象深い。他に前からのプレスもそうだが細部でサボらない、手抜きをしない姿勢で、早くも監督の色が出ていたように感じられた。サッカーそのものは結構シンプルで、縦に蹴り出すか両サイド(特に左の相良を使う場面多し)に展開→クロスというパターンが多く、中盤にはこの相良や長沢和輝、郷家といった技術のある選手が多いだけに、それを活かしきれてないようにも感じられたが、「巧い子達に走る事、戦う事の重要性を身に付けさせる」というのは森山氏が広島やU代表でやってきたことでもあり、昨年低迷して復活を目指すこのチームにはこういったスタイルが適しているんだろうな。
 試合展開自体はほぼ互角だったが惜しいシーンは仙台の方が多かったかな。ミドルがポスト直撃、GKをかわして流し込んだシュートを横浜FCDFがライン際でクリアとか。横浜FCではトップ下カプリーニ、CF伊藤翔がボールを持つと何かが生まれるという展開。この伊藤や中盤の和田、控えの武田など元マリノスが多いが、一番直近までいた和田(2019~21年在籍)にしても、退団から2年と少ししか経っていないのに、もはや遠い昔のように感じる。それだけ入れ替わり激しいという事でもあるが。
 そんな中で前半の終わり頃にCKのこぼれを中野がエリア外から低い弾道のミドルを決めて横浜FCが先制。この選手は元仙台で川崎にもいたが映像装置でゴールを見ながら、ふと顔が田中碧に似ているなと思ったりもした。前半は横浜FCリードで折り返し。

 後半もほぼ互角の内容だったが、左からの相良のクロスを中山が頭で合わせて同点。前半から狙っていた通りの攻撃だった。その5分後には前でボールを奪って最後はエリア内にいた相良が右足アウト?のキックで決めて逆転。これでこの選手は今日1G1Aの活躍だが、しっかり試合を通して見るのは初めてながらゴールに絡むプレー、つまり相手に脅威を与えられるプレーが出来るドリブラーとして良い選手だなと。経歴を見ると鳥栖U18出身で今年22歳のパリ世代か。今季はここまで7試合で既に3ゴール2アシストと数字を残しているので一気にブレイク→来年は仙台であれどこであれJ1で再びプレーしているだろう。

 逆転後は仙台が勢い付いて何度かチャンスを迎える。特に途中出場のオナイウ情滋がゴール前で続けて2度決定的なシュートを放ったが相手守備陣に阻まれて決め切れず。阿道の弟だがCFタイプの兄と違って俊敏なドリブラー、2列目のアタッカーというスタイル。周りにいたベガルタサポの反応見るているとこういったミスも含めて愛されている印象を受けた。

 終盤になると横浜FCが押し込むようになって、サイド起点に何度か惜しい場面を作り出したが、仙台守備陣が体を張ってシュートブロックしたり、GK林彰洋の安定したセービング、キャッチングもありゴールを許さず、そのまま2-1で仙台が逆転勝利。

  • 試合後
試合後のアウェイ側

これで仙台は3位浮上、横浜FCも敗れたとはいえ5位。今季のJ2は岡山の様にJ1クラスのタレントを補強したクラブ、清水の様に元々戦力を持っているクラブ、仙台の様に監督を変えて巻き返さんとするクラブなど本気で自動昇格を狙っているクラブが多く、去年以上の混戦になりそう。まだ30試合以上残っているので今7位以下のクラブでもチャンスはあるだろうな。

 帰りは歩いて横浜駅へ。市民病院からシャトルバスが出るようになって路線バスもそれほど並ばず乗れるようにはなったが、良い天気の夕方はこうして歩いて下山するのがお約束になっている。そして階段を下る時の景色は、丘の多い横浜らしさがあって好きだったりもする。

三ッ沢下山時の風景

そのまま移転した吉村家に行こうかとも思ったがやはり行列が半端なかったのでそのまま駅まで歩いて帰宅。

北中米W杯アジア2次予選 日本×北朝鮮(国立)

  • チケット

 アジアカップが終わり、W杯予選も再開。今回は発売初日に購入し、友人と計4人で行く予定が2日前に急遽1名来れなくなり、色々当たってみたもののなかなか見付からず、最終的に公式リセールに出品。すると出品から30分もしないうちに捌けた。初日に買ったので知らなかったが、ダイナミックプライシングでかなり値上がりしていたらしく、リセールは購入金額で値付けする為、DPで購入した人はリセール金額も相応となる。初価の約2.5倍、15000円以上になっている出品もあった。そんな中で自分は6500円で出品出来たのですぐに売れたという構図。まぁ手数料で数百円取られたが、それは今回来れなかった友人にビール一杯奢って貰うという事で笑。

  • 国立へ

 今日は家から国立に向かったが、たまたま一緒に観る友人と乗る電車が前後したので北参道駅で待ち合わせて現地へ向かう。着いたのは19:10頃だったが、ゲートが激混みでここで7~8分費やしてしまい、席に着いた時は選手入場→国歌斉唱が終わった後。

入場ゲートの混雑
  • 試合
ホーム側
アウェイ側

 アウェイ側はこの前の女子の五輪予選とほぼ同じ区割りで約3000人といったところか。

 試合は開始から日本が技術的な優位性を活かしてボールを前に運び、相手ゴールに近付くシーン多し。その中で左クロスから少し混戦気味になった後、田中碧がこぼれを上手くミートさせて先制。最近はクラブでも点を取ってるが、この選手の強みは中盤の構成力にこの得点力だよなぁと。これで代表26試合で8ゴール目。前の意識が強過ぎて後ろの守備が疎かになったり、そのバランス取りが難しいポジションで、アジアカップで落選したのもこの辺りにあるのかなと思っているが、それを乗り越えて一段スケールアップした印象。
 その後も左サイド前田大然、右サイド堂安が仕掛けてゴールに近付く場面は多く、2~3度決定機はあったが決められず。こういう時に相手のカウンター一発で同点、というのはよくあるパターンだが、前半は相手の縦一本のパスにも上手く対処して殆どチャンス、というか自陣ゴールに近付かせなかった。1-0で前半終了。

 後半になると北朝鮮は選手交代でよりはっきりとしたクロス攻撃にシフトし始め、浅い位置でもとにかくクロスを放り込むようになり、日本はそれを跳ね返すだけの時間が続いた。攻撃面では大然が左サイドで粘って突破→クロスという場面が1~2度あったが中で合わず追加点ならず。今日の大然は個人的にこれまでの代表戦で一番機能してた様に思う。IJ、三笘不在で縦突破出来る人が不在でパスで崩したがる人が多い中で、“異分子”として機能していた。左サイドを上下動する動きはセルティックと同じなのが良かったのかもしれない。これは持論なのだが、チームの中に1人異なるスタイルの選手がいるとより深みが増すと思っていて、例えば繋ぐタイプの中に1人走力で勝負する選手を置くとか、逆に走るタイプ揃えた中にパスでタメを作れるタイプを入れるとチームとしての幅が広がる。今日の大然はそれで上手くハマった感。
 逆に存在感希薄だったのはトップ下にいた南野。ボールを受ける位置が低く、そこから周りにボールを預けるのが精一杯で殆どゴール前で仕事が出来なかった。今回召集外ではあるが、川辺、西村みたいなゴール前に飛び込んでクロスに合わせるような2列目のアタッカータイプの方が今日の相手には有効だったかもしれない。
 ついでに言えば、右サイドの堂安もボールに触る回数は多かったが、決定的な仕事には至らず、特に前半終わり頃の絶好機を外したのは勿体無かった。クラブでも代表でも常に大舞台に見合うレベルまで自分を成長させ続ける姿勢は素晴らしいのだが、25歳で既に代表48試合。cap数でも現チームの上位に入る選手なんで(長友、遠藤、南野、浅野に次ぐ5番目)、より決定的な仕事を増やしてほしいところ。

 相手のクロス攻勢が収まってきた後は日本は谷口、橋岡を入れて左から伊藤、町田、板倉、谷口、橋岡の5バックで相手の攻撃を抑え、試合を消しに掛かった。その後も攻撃面は単発で1~2度惜しい場面あったかなという程度だったが、守備は上手く抑えて無失点。試合を通しても一度ハイボールをバウンドさせてしまってゴール前まで運ばれた場面、カウンターで(相手の)左サイドからドリブルで侵入された場面はちょっと危なかったが、最後は対人の強さで上手くカバーしたり抑え切った。予選のホーム北朝鮮戦というとジーコ時代のドイツW杯予選(2005年2月)では今日と同じく前半早々に先制したものの、後半追い付かれて終了間際に大黒のゴールでどうにか勝ち越しという試合があったが、今日はしっかり無失点で凌いだ辺りはこの19年の両国の国際経験の差と言えるかもしれない。

 てな感じで1-0で勝利。

試合後の場内
  • 試合後所感

 同組のシリアvsミャンマーは引分けだったので2次予選半分消化して2位シリアと勝点5差。次の北朝鮮との2試合目(平壌開催から変わるらしいが)、6月のアウェイミャンマー戦に勝てば次ラウンド確定かな。長い予選ではいつもベストメンバーを呼べるとは限らず、その“ベスト”の定義自体刻々と変わる訳だが、冨安不在でも町田がいて、アジアカップの落選からまた田中碧が輝くようになったり、クラブで結果を出した小川が久々に復帰等等、今呼べる、戦えるメンバーでしっかり勝点3を取り切ったのが重要。1年後、半年後にはまた新しい選手が現われて(特にパリ世代に期待)、構成も変化しているだろうが、そうやってチームの深みは増していくと思っている。

 帰りも来た道をそのまま辿って北参道から帰宅。この駅も神奈川方面への帰りに便利なのが知られて来たのか少しずつ試合後の利用者が増えてきた気がする。しかし今日は3月とは言え寒かったな。ダウン着て行って正解。

福岡・佐賀行(2日目)

  • 2日目

 2日目はまず太宰府天満宮から更に山奥に上った場所にある竈門神社に行く。太宰府駅前からバスで向かったのだが、朝9時で既に天満宮の参道は海外からのツアー一行でかなりの人出だった。聞こえてくるのは中国語、韓国語が殆ど。朝に天満宮行って午後は博多や天神、あるいは九州内各地に移動という旅程だろうか。ツアーだけでなく個人で電車で来るパターンも見られた。
 目的の竈門神社は太宰府駅からバスで15分ほどの場所にある。

竈門神社

 某漫画の影響で有名になったらしく、境内に奉納された絵馬も同作のキャラを描いたものが多かった。

 バスで大宰府に戻った後は二日市経由で久留米に向かう。久留米までは急行で約20分。ここからバスで大砲ラーメンの本店へ。昼時だけあって並んだが、回転は良く20分ほどで入れた。

大砲ラーメン本店
昔チャーシューメン

 久留米に行ったのはこれを食べる為と言っても過言ではない笑

 駅まで戻った後はバスで佐賀に向かう。昨日のエントリーで土日にサッカー観れないか色々調べたと書いたが、この日は熊本でロアッソ戦があり、これを観て帰りは熊本空港から、というプランも実は考えていたのだが、飛行機代が高く、丁度先月やってたANAのセールにも乗り遅れて確保出来なかったので断念。代わりに比較的安かった佐賀空港から帰る事とし、久留米~佐賀でバスが出ているのも知ってこの行程に決めた。西鉄久留米駅から1時間15分ほど乗り通して佐賀駅に到着。
 佐賀空港は福岡に行く時何度か利用した事があるが、いつも通過するばかりであまり観光した事は無かった。バスで佐賀城周辺へ。

佐嘉神社
佐賀城本丸歴史館

 本丸歴史館では特別展として江藤新平について展示されていたが、完全に肥前寄り視点で江藤を評価する内容だったのは当然として、幕末~西南戦争でかなりの有能な人材が失われたという思いを抱かずにはいられない。

 佐賀城の外堀内には県庁や博物館等各種公的施設が集積しており、県庁の最上階は展望台として無料開放されている。

県庁より南側を望む

 ここからバスで駅に戻り、構内の喫茶店で少し休憩した後、シャトルバスで空港へ。土産を買いつつ展望デッキに向かうと、サガン鳥栖のディスプレイもあった。

佐賀空港サガン鳥栖展示

今季はここまであまり結果が出ていないが、選手、監督のサイクルというか、これだけ選手の入れ替わり激しい時代に“好チーム”を維持する難しさを実感してしまう。

 機材の到着が遅れて予定より15分ほど遅れての出発で、雨雲の影響で多少揺れたが、着陸直前には相変わらず見事な東京湾の夜景だった。

羽田着陸直前の東京湾