J1第19節 横浜FC×柏(三ツ沢)


 ここ最近週末のマリノスのホーム戦は日曜が多い。涼しくなって19時開始ではなく昼開催も始まったが、日曜はあまり遠出せず近隣を散策する程度なのでDAZNで良いかなとなってしまう。年チケならば価格の元を取ろうというのが動機になって行っていたのだが。やはり週末に観戦するなら土曜ということで三ツ沢の横浜FC戦へ。
 横浜FCのホーム戦はそんなに行った記憶は無かったのだが、調べてみるとJ1、J2合わせて過去10試合行っていた。直近では16年8月のJ2札幌戦。
barcaw.hatenablog.com

 三ツ沢に行く時は出来る限りメインスタンド上部で見るようにしているが、今日はアウェイ側にて。丁度自分から見て左手が記者席ゾーンで一般客同様に間隔が空くように広くとっており、プレスパスを首から下げた人々が座っていた。入場制限が緩和されてからは初めての観戦で、今日は1席空けての席割だったが、メインから見る限り1席置きならバクスタやホームゴール裏は遠目には埋まっているように見えるな。

 試合前にスタメンを見てクリスティアーノは久しぶりに見るなと思ったのだが、2月の開幕戦以来の出場だった。来週水曜にはマリノスとのルヴァン準決勝が控えているがこのタイミングでの復帰、そして江坂をベンチにも入れず温存。やはり10/7はこの前のリーグ戦とは違う展開になりそう。
 試合は開始から横浜FCがボールを支配しつつ柏がカウンターでチャンスを作る展開だったが、開始5分で縦パスに抜け出したオルンガが決めて柏が先制。オルンガはこの試合でもう1点決めるのだが、この選手にボールが入る度に、スタンドから何とも言えぬ感嘆の空気が出ていた。特に2点目は長い足を伸ばしてクロスに触れて、周りに相手DFが数名いたにもかかわらずその触れたタッチで方向を変えてフリーになって左足でズドン!というもので、あんなの見せられたらもうお手上げというプレー。この選手は得点力は勿論だが、スピードもあり、ボールをしっかり足下に収めて相手に取られず周りにパスが出来る万能性こそが脅威。これまではこういった長身FWはポストは上手いが得点は少ないとか、ヘッドは強いが足下は巧くないというパターンが多かったように思うが、ドルトムントのハーランド然り、近年こういう万能タイプが登場しつつある印象。
 横浜FCはボールを支配して柏ゴールエリアすぐ外までは行くのだがそこから先はなかなか進めず。数少ないチャンスも決めきれず、チャンスを逃した直後に失点するなど勝負弱さが出てしまったかな。失点時間が5分、76分、91分というのも相手の強かさにやられた試合展開を裏付ける。選手個人ではMF安永があの安永聡太郞の息子と最近知って見てみたが、寄せの速さやスペースのカバーなどどちらかというと守備に特長のあるタイプなのかな。パスはサイドに大きく展開というよりも比較的近くの味方に渡す事が多く、相手にカットされカウンターを食らったりとまだ改善の余地有りという感じだった。しかし安永(父)ぐらいの世代の子供がプロ選手になるという事実がまだ消化しきれない(苦笑)ドーハ世代は高木、前川等の子供がJでプレーするようになってもう数年経つが、あと数年経てばシドニー世代、アテネ世代の子供がプロ契約なり高校やユースの有望株として名前が上がるようになるのだろう。

 上で書いたようにATに大谷が決めて柏が3-0で勝利。ここ最近の三ツ沢観戦の帰りは楽してバスを使うことが多いのだが、今日は新しく出来た市民病院前のロータリーから横浜駅西口直行バスが出ていて長い列が出ていた。初めて見るので最近始まった、あるいは横浜FC独自なのだろうか?お陰で通常のバス停が比較的空いていて、来たバスにすぐ乗れた。駅では無く1つ前の岡野町で降りてドンキやムービルの辺りを歩いて夕飯を食って帰宅。

お茶の水界隈を散策

 観戦記以外を書くのも久々。投票で選ばれた代表の歴代ベスイレブンの展示がサッカーミュージアムであると知り、久し振りに行ってみようかなと。お茶の水や神保町界隈の落ち着いた雰囲気は元々結構好きだし。
秋葉原で降りて昼を食べてバスでお茶の水に向かったのだが、まず行ったのはバス停近くにある東京都の水道歴史館。

ここは先日たまたまネットで知った場所。少し前にNスペの江戸特集で上水建設をテーマにした回を見たが、それ以来こういうインフラ面も興味があった。入場無料で1階は明治以降、2階は江戸時代についての展示。


展示で、明治維新で江戸以来のインフラがメンテされなくなって荒廃したという記載があったが、今に残るローマ水道の遺跡なんかを見ても、やはりインフラの維持は国力あってこそだし失われるのはあっという間だよなぁと。一口に内政と言ってもこうしたソフト、ハードのインフラの維持メンテが占める割合が大きいのではないだろうか。その割に地味なのでなかなか重視(評価)されない分野でもあるが。

 見学後は歩いて10分も掛からない距離にあるサッカーミュージアムへ。歩いてて気付いたがこの辺りは定食屋、中華、うどん、蕎麦屋など色々店が多い。今回は秋葉原で食べてしまったが次(いつかは分からないがw)は行ってみたい。

 前回行ったのは18年7月だから約2年振りだが、
※当時の記事
barcaw.hatenablog.com
通算でも5回くらいは行ってるので通常展示はそこそこに今回の特別展示へ。

前列両端はカズ(PUMA)と小野(asics)だが、90年代には当たり前だった、同じデザインをadidas、PUMA、asics3社で各年代のチームや期間を持ち回りというのは今考えると面白いシステムだったなと。デザインの意匠権?はどうなっていたのだろうか。
 因みに自分が投票したベスト11は

GK:川口
DF:内田、中澤、井原、長友
MF:遠藤、長谷部、中村俊輔中田英寿
FW:カズ、釜本

投票では井原、釜本→本田、小野という結果。
 そしてサッカーミュージアムで忘れてはならない展示がこれ。

開館当初は1階のエントランスの隅に半ば放置気味に置かれていただけだったと記憶しているが、いつの頃からか常設展示コーナーに置かれるようになった。スタッフの思いが伝わってくる。

 ミュージアムを出た後は最後に湯島天神へ。ここは受験以来だな。あまり当時の記憶は残ってないが、階段を上って境内に入ったのは覚えている。今日は正面から入ったのもあって初めて来たような感覚だった。

参拝後に御朱印を拝領。思えば御朱印を集めだしたのは前述の18年7月のサッカーミュージアムに行った日からだった。今日は朝から霧雨だったが、丁度この参拝中から雨が強くなり、この後は階段を下って湯島駅まで歩き、帰宅。

J1第17節 FC東京×仙台(味スタ)


 4連休なので普段なら遠地観戦行、19(土)はマリノスはアウェイで鳥栖戦だったので1泊か2泊で九州行などするところだが、さすがにそれは出来ず、近隣の試合をば。埼スタの浦和×川崎も興味を惹かれたがチケがすぐ完売してしまい、味スタに行くことにした。ここに行くのも今年初めて。

 味スタで観るときはアウェイゴール裏席2階かバクスタアウェイ寄りと決まっているが、どちらも今は販売されていなかったり完売していたりで珍しくメイン2階ホーム側を購入。ここだと飛田給から来て入場口から席が近いのが良いな。1時間ほど前に着いてコンコースで夕飯を買ったり時間を潰しつつ開始を迎えた。

 試合前の状況としてFC東京は前節は負けたものの3位、仙台は3連敗中で下位に低迷という中での対戦だったが、序盤からやや東京が押してはいたものの、どちらもボールを落ち着かせてテンポを操る司令塔が不在で、ボールが行ったり来たりするせわしない展開が続いた。そんな中で前半15分頃に中央のパス交換から三田が抜け出して1対1を冷静に決めてホーム東京が先制。仙台もCF長沢のポストプレーや左SB石原のオーバーラップなどで攻め込むが、継続性に欠けたりシュートがGK正面だったりで点を取れず。失点直後にCKの流れでエリア外からダイレクトボレーしたシュートはポストを叩き、結果的にこれが一番のビッグチャンスだったかな。上記長沢以外にも関口やジャーメインなどタレントはいるものの、それがチームとしての攻撃の形になっていない印象。スタメンに真瀬とアピアタウィアという大学在学中の特別指定選手が2人もいたのは、この2人の能力だけでなく過密日程下での選手層の薄さ、負傷者など厳しい事情も感じさせた。

 後半はややオープンな展開になりお互い相手ゴールに迫るシーンも何度か有ったがスコア変わらずそのまま1-0でFC東京の勝利。東京はこれで3位キープだがACL圏争いは最後までもつれそうな予感。川崎、C大阪が抜けていて、最後の1枠をFC東京以外にも鹿島、名古屋、柏、そしてマリノスもまだチャンスはある。ただ東京はとにかく前線の外国人選手次第ではあるな。攻撃は最低限の約束事のみで後は個々のタレントに依存しているので、D・オリヴェイラアダイウトンレアンドロがどれだけ点に絡めるか。こういうサッカーだと永井の様に俊足の選手はまだ良いが、原や田川といった選手は若さを差し引いても存在感を出すのは難しい。特に原は高さがあるのでCFとしてサイドからのクロスに合わせるタイプなのかなと思いきや、途中出場で右サイドから自らクロスを上げるシーンが何度かあった。実は矢野貴章の様な(長身ながら俊足で中央よりもサイドに適性のある)タイプなのかなと思ったが、展開によって中央寄りに動いたりもしたので、その辺の役割が曖昧なんだろうなと。こういうサッカーは状況判断など経験が重要になるので若い選手にとってはなかなか厳しい。

 まぁ東京のサッカーは基本変わらないというか、いつの時代も攻撃陣が相手ゴールに向かってスピードに乗って突撃するというイメージで、そのブレなさにどこか安心感すらあったのは事実。アマラオ、トゥット、戸田光洋、石川ナオといった選手がいた頃からそうだった。そういう選手達を操るパサーがいればより効果的なのだが、その意味で今日は東、高萩が負傷などでいなかったのが大きかったな。

 味スタ帰りは混雑を避けて西調布駅を利用するが、今日は人数制限下なので帰りも飛田給から。特急ですら座れて快適な帰宅だった。

J1第24節 横浜M×清水(日産)


 前回の観戦から3週空いた。この間マリノスは連戦で、ホーム戦も9/5川崎戦、9/13C大阪戦があったのだが別件予定だったり日曜夜ならDAZNで良いかとなって足が遠のいていた。年チケなら少なくともリーグ戦はほぼ全て行っていたが、今の様に試合の数日前に買う形式だとその都度状況を鑑みてしまう(チケ価格という要素も勿論ある)。前回に続いて水曜観戦となったのもある意味必然ではあり、日曜夜よりかは水曜の方がちょっとした気分転換にスタジアムに行こうかなという気になるんだな。

 リーグ戦はようやく折り返しという中で今日は24節。前回観たのは29節だったのだが(笑)、ACL絡みで今日も代替開催の日。ACLやコロナ感染による中止で各チーム消化試合数がバラけているが、どこかプレミアっぽさがある。マリノスは上位相手にリーグ戦3連敗という中で今日を迎えた訳だが、相手の清水の監督は去年までポステコグルーの片腕だったクラモフスキー。似たサッカーを志向する者同士、日本平の試合は4-3の打ち合いだっただけに今日もそうなるか・・・・
 と思っていたら開始早々に畠中が負傷退場し、10分経たない内にマリノスが先制、その直後に抜け出した仲川を倒した立田が一発退場と、最初の15分で試合は大きく動いた。そしてその後は一方的にマリノスが押し込む展開となり、30分経たずに3-0。前半でほぼ試合は決まった。
 後半もマリノスが押し込んではいたが最後のツメが甘くノーゴール。後半から出た天野、大津といった選手はこの展開だから出場出来たと言っても過言では無く、例えば直近3試合の様な均衡、あるいは押される展開での起用はちょっと厳しいなと。逆に中盤の渡辺、畠中の負傷で急遽3バックの中央に入った喜田は押し込む展開でありがちなカウンターからのピンチの芽を未然に防ぐクレバーなプレーが目立った。喜田もドリブルでボールを前に運ぶ、縦パス入れるなど攻撃面で絡もうとすると空回りすることが多いが、目の前の相手を潰し、素早く近くの味方にボールを回す、といったプレーなら欠かせない戦力。

 清水は1人少ない状況ではあったがあれほど押し込まれるのは意外だった。見ていてGKやCBから繋げないのはこのサッカーではキツいよなぁと。連戦で選手を入れ替えざるを得ず、出る選手によってサッカーの質が大きく変わってしまう状況なのかもしれないが。日本平で対戦した時はまさに2年前のマリノスのような目指すサッカーの原理原則に忠実な印象を受け、またそれ故の恐さもあったが、厚くは無い選手層でやり繰りしながら結果が出ない悪循環の中で今は自信を失っているのかなと。ただ今季降格が無いのは大きなアドバンテージではある。同時にマリノスがそうだったように、このサッカーに適した選手を少しづつ集めることも重要であると思うが。

 後半は冗長な内容だったが在宅が続く中で気晴らしになった。次のホームは9/23仙台戦だが連休明けで仕事を考えるとちょっと厳しいかな。その後は三ツ沢開催が続き、条件緩和後も(おそらくは席間隔を空ける為に)収容上限は3800人程度という話なのでチケ取りは難しいかもしれない。マリノス戦に拘らず、先月のYSCC戦の様に近隣で開催される試合に行こうか。

J1第29節 横浜M×札幌(日産)


 こう在宅ワークが続くと外の空気を吸いたくなる。なので土日や平日夜も近隣を散歩したりしているが、今日は日産スタジアムまで。29節なのはACLの代替日として(多分)。

 着いたのは前半15分頃だったが既にマリノスが先制しており、得点者を確認したらまたまたジュニオール・サントスという。前半終了間際にも決めて3試合で5ゴールの爆発。前で自由に動きたい本人と前線は独力で突破出来るタレント必須のマリノスの、お互いの思惑や特長が上手く噛み合った感がある。
 札幌にもチャンスは無くはなかったがシュートが浮いたり活かせないままマリノスに追加点を奪われる悪循環だった。日曜のアウェイ鳥栖戦が中止となった為試合間隔は空いていたが、全体的に体が重そうだったな。チャナティップの突破力は素晴らしかったがあまり周りのサポートを得られず孤軍奮闘だった。
 後半も畠中、仲川が追加点を決め、終了間際にカウンターから1点返されたが4-1で快勝。後半から仲川、エリキを出せるのは目の前の試合で勝点を獲る意味でも、長い目で見て疲労を軽減するという意味でも大きい。さすがにJSの爆発がいつまでも続くとは思わないが(確かに個人能力は高いが、調子の波が激しく、一度守備のコツを掴まれると沈黙してしまうタイプのようにも見える)、この連戦を乗り切るには選手層の厚さは不可欠なので。言い換えれば今シーズンのこの過密日程は時間が経つほどにボディブローの様に効いてきそうなので、シーズン終盤は上位下位が例年よりはっきり分かれた順位表になっているかもしれない。降格が無い分、下位チームも思い切った起用が出来るのでそれが上位との勝点を縮める変数になる可能性もあるが。

 その他目に付いた選手として、スタメンの松田はなかなか良い動きだった。自分でサイドを仕掛けていく姿勢は大人しいタイプが多く試合で消えてしまいがちなマリノスユース出身の若手には珍しい。遠藤渓太の同時期よりも余程チームの中で機能している。まぁ他の若い選手同様、今はドリブルで仕掛けたり前線で相手ボールを追うだけでも拍手を貰える時期ではあるのだが。このチームのサイドアタッカーである以上ゴールという結果が早く欲しいところ。

 終了時は21:30近くだったが、ウィークデーの良い息抜き。

J3第10節 YSCC×G大阪U23(三ツ沢)


 今週末はマリノスはアウェイ大分ということで近隣の試合を観に行こうかなと思ったのだが、J1は三ツ沢や味スタ、埼スタで試合があったものの上限5000人ではすぐに完売してしまい、J2も首都圏での開催は無し。と言う中でJ3はYSCCの試合が日曜にあったので行くことにした。17時開始というのも帰りを考えると有り難い。思えばマリノス戦以外のJを観るのは開幕節以来か。

 三ツ沢に行くのも今年初めてだったが、公園に着いてみるとここ数年ずっと工事していた市民病院がついに開業していた。

 入り口前にはバス停もあるロータリーやチェーン系の喫茶店も併設されており、メインスタンドから見ても↑のトップ写真のようにその存在感は大きい。個人的にはこのメイン上層部から眺めるみなとみらいの景色が好きだったので少し寂しさもあるが。

 YSCCを観るのは去年のGWG大阪U23は2年振りだったが、両チームとも前回観た時よりサッカーが洗練されているというか、意図の見える攻撃なり守備だった。特にG大阪U23は前回はFC東京U23戦だったが90分通してお互い蹴り合いに終始してちょっとこれはセカンドチームとは言えJ3というプロリーグのレベルでは無いよなぁという内容だっただけに良い意味で期待を裏切られた。丁度アウェイ側に座っていたので監督の森下氏の声がよく聞こえたのだが、90分通して選手に個別の指示や檄を飛ばしていて、ここまでチームとして戦えるようになったのは監督のこうした情熱に依るところが大きいのかなと。

 試合は点の取り合いとなり最終的には5-5という結果。両チームとも取られたら取り返すとばかりに試合中2点以上の差が付くことは無かった。

 今日はガンバのFW唐山を観たかったというのも来た理由の1つだが、相手の高いDFラインに対してサイドからのクロスに抜け出してGKとの1対1から冷静に決めた。まだ高3だけに後半に交代するのかと思っていたらフル出場し、終盤になってもボールに絡んで惜しいシーンが幾つかあった。高さ、速さなどをバランス良く備えたタイプだが、似たタイプを強いて挙げるとすれば長身で裏に抜け出す動き出しやスピードなどはトーレスっぽさがある。これで今季J3で10試合5ゴール、先日トップのルヴァン杯でもいきなり2ゴールと量産中。2002年9月生まれとまさに“アフター日韓W杯”世代だが、今日ゴールを決めたG大阪U23川崎や山口、塚元など2000年以降に生まれた世代はJ1で出場機会を得ている選手が多く、何より久保建英もそう。この世代は丁度小野、稲本ら1979年世代、本田、長友ら1986年世代のように日本サッカーをワンランク高みに引き上げてくれそうな予感がする。唐山に関して言えばまずは今秋のU19アジアでの活躍に期待。

 YSCCで印象に残っているのは一時勝ち越しとなるゴールを挙げたオニエ・オゴチュクウ。ゴールはエリア内で左から切り込んで決めた形だったが、特にカウンター時にそのスピードとパワーで前に突き進むドリブルには迫力があった。ナイジェリア国籍だがサッカー留学で高校1年次に日本にやって来た選手でプロ1年目。より戦術的な動きを身に付けたら上位カテゴリのクラブからの引き抜きがありそうなポテンシャルを感じた。

 前述の通り今日はメインスタンドの上層部で観ていたのだが、ここは風がよく通るのでこの時期でも結構快適に観戦出来る。試合が終わってもまだ19時なので帰りは横浜駅で軽く買い物と晩飯を食って帰宅。そろそろ夏休みも終わりだが良い試合だった。

J1第9節 横浜M×柏(日産)


 観戦が再開してからはマリノスのそれもホーム戦しか行ってないので前回から少し時間が空いた。普段なら遠地アウェイの週はJ1に限らず近隣で開催されている試合を観に行ったりもするのだが、個人的にまだ慣らし期間とでも言うか、観戦のリズムやサイクルとでも言うべきものを取り戻すには至っていない。そもそもこの10年以上ずっと年チケでホーム戦で試合毎にチケを買うという行為が無かったので、今のように試合毎に発売日をチェックして購入というのがまず違う(笑)折角なので(+日産だと1階ゴール裏は逆側の様子がよく分からないというのもあり)バックで観ているが、今日は久々にメインスタンドで。丁度記者席の横だったが、柏のスタッフ(分析チームや広報だろうか)もいた。

 今日の相手と言えばやはりオルンガが思い浮かぶが、同時に前線でコンビを組む江坂も見てみたかった。柏にはかつての大津や田中順也など大柄でパワフルなシュートを打てるアタッカーが多いイメージがあるが、江坂もその1人。そんなことを思いつつスタジアムに入ったのだが、友人(チケ完売でこの試合の観戦を断念)からは仲間隼斗をお薦めされた。柏U18出身で昇格出来ずJ2で実績を積んで今年ついに戻ってきた選手というのは知っていたが、プレーを観るのは今日が初めて(のはず)。それほど上背は無いが前で献身的かつ効果的なプレーを見せて去年は岡山で15点取るなど得点力もある。思えば柏のアカデミー出身のアタッカーは単に上手いだけではなく、ゴールやアシスト、あるいは展開など、点を取るプロセスにしっかり関われる選手が多いイメージ。逆に言えば局面では技術を見せるがゴールには関われないとか、ピッチ上で良さを出せず消えてしまい徐々に出場機会を失うようなタイプはあまり見ない。

 試合は開始からマリノスがボールを保持し、柏はカウンターでオルンガにボールを繋ぐという展開だったが、マリノスは柏ゴール前まで攻め込む割に決定機はそれほど多くなかった。前半で惜しかったのは1~2回かな。後半もその流れは変わらなかったが、後半15分過ぎに柏の自陣からの縦パスをCB松原が処理を誤り、そのままオルンガに持ち込まれて最後は畠中もかわされて失点。松原はそれ以外ではよくオルンガを抑えていたと思うが、点が取れない時間が続くとこういう決定的なミスが起こって失点に直結するというのはよくあるパターンではある。
 その後もマリノスがボールを支配する展開は変わらなかったが、やはり攻め込む割に、という内容。このサッカーで勝つ(≓リーグで上位に食い込む)には個人で打開出来てゴール&アシストを量産出来るタレントが必須特に両サイドだな。今は仲川が不在で今日は水沼&エリキがスタメンで途中から相模原から戻ってきたばかりの若い松田、大津が両サイドを担ったが、エリキ、松田は個人で仕掛けるプレーを見せていたが、水沼、大津は周囲と連携してフリーな状況を作り出したり運動量で貢献するなど、そもそもそういうタイプではない。確かにオナイウのゴールは中央でのコンビプレーでGKのタイミングを外したシュートで素晴らしかったが、それを1試合に2回、3回披露できる程では無い訳で。仲川が戻ってくるまではマルコスの中央からのゲームメイクや得点力が頼みだろうな。

 同点後は柏も再びカウンターでゴールを狙いに来て、特に終了間際はマリノスゴールに近付いたシーンが何度かあったのだがそのまま試合終了。そうそう今は基本拍手のみの応援なので試合中ピッチ上の選手の声が良く聞こえるのだが、今日は中村航輔の声が響いていた。逆サイドにいる時すら朴よりも声が通ってた程で。プレーを観るのは久々だったが体が大きくなったように見えた。この選手はまだその身体能力をセービングに完全には活かされてない印象があるし、キック(特にパントキック)も改善の余地有りかなと思うが、今年で25歳ということで代表レギュラーを期待している。