京都行(2日目)

 京都に行く時は毎回観戦ついでの日帰りなのだが、連休なので1泊。Go toトラベルは新幹線や宿泊費の連休加算であまり安く無かったので個別に手配したのだが、宿代が抑えられて行きに飛行機を使っても費用はそれほど掛からなかった。泊まったのはトイレ、シャワー共用だが内装はリノベされた旅館で税込4200円。寝られる場所があれば良いのでこれで十分。場所は五条駅東本願寺近くの古い町屋が建ち並ぶ路地裏にあり、角から薩摩、長州の藩士やそれを追い掛ける新撰組が飛び出してきそうな雰囲気があった(笑)

 今回は紅葉も勿論だが、京都に行くときは出来る限り未踏の地へ、というのが基本方針なので2日目は洛北を中心に。京都駅から近い寺社や名所はほぼ行ってるので、未踏となると遠いエリアになってしまう。バス、京阪、叡山電鉄を乗り継いだのだが、叡山電鉄は7月の豪雨で市原駅から先が不通となっており、代行バス鞍馬寺へ。

鞍馬寺入口

 さすがに山の方は見頃も過ぎていたが、所々で見事に色付いていた。

鞍馬寺本堂手前より

本堂までは結構な石段があるのだが、寺が運営するケーブルカーがあり、こちらを利用した。
 参拝後は徒歩で貴船神社に向かったのだが、鞍馬寺奥の院を経由する山道で、前日に続いて今日も歩き倒すこととなった。

貴船神社

 夏は流し素麺や川床でも有名だが、今回は参拝後はすぐに下山。そこから先は特に予定を決めていなかったのだが、叡山電鉄車内で沿線の紅葉の名所が紹介されており、一乗寺駅で途中下車して詩仙堂に向かった。ここは江戸時代の文人石川丈山が晩年を過ごした山荘の跡であり、かつ福井の永平寺の末寺ということだったが、夏に永平寺を訪れたのも何かの縁かな。中はこのような見事な庭園。

 詩仙堂の隣には神社があったのでここにも寄ってみたのだが、八大神社と言って、あの宮本武蔵一乗寺下り松の決闘前に参拝したということで武蔵縁の社らしい。本殿脇に銅像もあった。

八大神社
宮本武蔵

 その後は出町柳駅に戻って京阪に乗り換え、京都駅に戻る途中で下車して東福寺へ。ここは京都駅から近い割に行ったことが無かった。紅葉の名所でもあり、その規模に圧倒されそうなほどだったが、とにかく人が多すぎて疲れた。

 前夜の永観堂もそうだが、紅葉は静かに楽しむのが一番だな。その意味では今日は詩仙堂が良かった。

 今回は時間に余裕があれば大阪も巡ろうかと思っていたのだが、この時点で夕方近くなっていたので、京都駅に戻った後帰路へ。

J2第35節 京都×徳島(サンガスタジアム)


■京都行
 今回の旅は元々3月にサンガの新スタジアムに行く予定が試合中止となり今年は厳しいかなと思っていた中で、11月の3連休初日に試合があるということで日程が発表された後から色々計画していた。時期的に紅葉も見頃だろうという期待もありつつ。
 京都なら普通は新幹線だが伊丹から直行バスが1時間に2~3本出ているのを知って今回は初めて飛行機を利用。まぁ朝6:30羽田発だったんで4時起きだったが。伊丹~京都間はバスで50分ということだったが、連休で高速が混んでおり80分ほど掛かった。
 試合は14時なので午前中は亀岡にあるスタジアムに行く途中、洛西エリアを中心に、ということでまずはベタに嵐山に行き、

嵐山・渡月橋

その後はレンタサイクルで近辺の寺院を幾つか巡った。

常寂光寺
二尊院
宝筐院

そしてJRで亀岡へ。京都市外で、嵯峨嵐山駅から先は携帯の電波も入らない長いトンネルを抜けるが、実際は同駅から約10分で、京都駅からも30分程。そして何より駅から近い。直線距離で言えば鳥栖と同等、実際に歩く距離なら駅の入口がスタジアムと反対方向にあるので跨線橋を渡る必要のある鳥栖よりも、スタジアム側にも出口があるこちらの方が近いかも知れない。

亀岡駅コンコースよりスタジアムを望む

 駅前では屋台も多く出店しているイベントが開催され、なかなか賑わっていた。スタジアムから駅を挟んで反対側が市街地の様で、スタジアム周辺はご覧の通りの長閑な風景。

スタジアムより望む

■試合
 この試合を観るにあたり、最初はバクスタ2階にしようと思ったのだが一般発売開始日には完売しており、それならばとメインの1階にした。スタジアム全体の印象としてはパナスタをコンパクトにしたような感じ。コンコースからピッチが見える作りなのも同じだが、同じ竹中の施工だからだろうか。日本のゼネコンにもこうやって観やすい専スタのノウハウが溜まっていくのは良いこと。やはり専スタは選手が(陸上競技場よりも)近く見えるのは勿論、ライン際の攻防で外に出たボールがスタンドに入ったり、広告看板にぶつかる音さえも臨場感を掻き立てる。2年前に西京極に行っただけに、余計にその違いを感じた。
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 試合について。今日の試合はスタジアムを見に行くだけなく相手が首位徳島で注目すべきカードでもあった。序盤は一進一退でやや徳島がボールを保持する展開。徳島のサッカーはコンセプトが明確で選手全員迷い無くプレーしていて好感が持てるチームなのだが、相手を崩し切る為に必要な個の力があと一歩足りない、という印象もある。それはシンプルにテクニックやスピード、強さ、パスセンスなど様々な要素を総合しての「個」なのだが、こういった場合、例えば去年の昇格プレーオフの湘南戦の様に、同格以上の相手を当たると最後に差となって現れるようにも。湘南で思い出したが、まさに湘南の様な(やりたいことは伝わってくるがそれが出来る選手が少ない)イメージだな。
 そういった意味で京都は徳島に足りない個を持っていたチームだった。CBのバイスは徳島の攻撃を撥ね返し続けたし、攻撃ではウタカと仙頭が素晴らしかった。特に仙頭はマリノスからレンタルということで注目していたのだが、J2では抜けた攻撃センスで、ボールを持てば何か起こる予感がした。試合中浮き球をヒールボレーで近くの味方に渡したシーンがあったが、それくらい周りが見えて自信と余裕を持ってプレーしていたのだろう。今日は先制点を決めてウタカの2点目もアシスト。
 京都は個人だけでなくチームとしてもコンパクトによくまとまっており、ここまで3連敗中だったのが信じられないような内容で2-0完勝。今節は福岡も負けて長崎が勝利ということで、J2もまだ7試合あるし分からない。最終節は福岡×徳島の直接対決だが、長崎はこの時点で3位でも2位と勝点差2以内なら昇格の可能性は十分にある。福岡も鳥栖も後ろに長崎が迫っている中では引分けでは危なく勝ちに行くだろうし。

 試合後は早めにスタジアムを出たが、駅の改札口で少し入場規制された程度で普通に座れた。宿にチェックイン後、紅葉の夜間拝観というものに行ってみたく、紅葉で有名な永観堂へ。見事な紅葉ではあったが、入場まで40分並ぶ羽目になり、やっぱ紅葉は落ち着いた雰囲気で見るものだなと。

永観堂

 帰りのバスも混んでいたので途中3~4km歩きつつ宿に戻り、初日終了。

J1第27節 横浜M×浦和(日産)


 ACLの関係で11月半ばにしてホーム最終戦。まぁ今年は日程が変則過ぎて節もバラバラで単なる日程管理用のタグ以上の意味は無いとすら思えるほど。観戦した過去5試合を振り返っても24節清水H→21節大分H→33節名古屋H→28節FC東京A→31節鹿島Hと節数は前後に飛びまくり、そして今日は27節でホーム最終戦という。

 開始は16時だったので昼間は横浜の海方面をブラブラと。着いたのは昼時だったので中華街で昼食。数ヶ月前に行った時は人も疎らだったが、今日は天気の良さもあってか結構な人出だった。刀削麺が食べたかったので店を探して入ったのだが、食べてる途中でレッズユニを着たご一行が入ってきた笑。コロナ感染者は増加傾向にあるが、こういう所で少しづつ日常が戻っているのを感じる。

横浜中華街

 昼食後はバスで本牧ふ頭の先端にある横浜港シンボルタワーへ。山下公園前から向かったのだが、並木道が結構色付いていた。在宅ワークが続くと季節感を失うが、いつの間にか紅葉の季節。

山下公園

 このシンボルタワーは数年前に存在を知って前々から行きたいと思っていた場所。バスか車でしか行けず、護岸工事の関係で1つ前のバス停で下車という中で、1kmほど歩いてようやく到着。

横浜港シンボルタワー

 少し霞んではいたが好天だけに周囲を一望出来る。房総半島もよく見えたし、ベイブリッジやみなとみらいをこのアングルで眺めるのもなかなか無い。

 そしてようやく日産スタジアムに向かったのだがタワーを出た時点で14:40を過ぎており、バスの本数が少ない中でそれでもどうにか元町・中華街駅まで行って特急→菊名横浜線と乗り継いで開始7~8分頃にスタジアム着。労災病院横のスロープを上がり始めた時、微かにDJの「ゴール!」という声が耳に入ったので確認したら開始2分で先制していた。

 まぁ今日の試合に関しては1点くらい見逃しても別に、という試合ではあった。席に着いてから10分もしない内にマリノスは更に2点追加し、前半だけで4-1。浦和のサイドのスペースが空いているので、特にマリノスから見て右サイドはやりたいことを全部やれた感はあったな。加えてJ・サントスのプレースタイルが浦和守備陣と相性が良かったというか、浦和ゴール近くでボールを受けたら誰も止められず、高い確率でゴールに結び付いていた。去年のACLの様に、浦和の守備は対人に強いイメージがあったのだが。
 後半は少し浦和が押し返してマリノスゴール近くにボールを運ぶシーンもあったが、そこから先はサイドからのクロスに終始していたのでマリノスとしては守りやすかった。そういう中でマリノスが浦和ゴール前までボールを運ぶと決定機となり、後半半ばに追加点で5-1。その後はよりカウンター合戦、打ち合いとなり、ATにサイドからのクロスで浦和が1点返すも、その直後にJ・サントスがハットトリックとなる6点目を決め、6-2で終了。ちなみに浦和の1点はマリノスGKオビのキックが味方に当たってのOG、2点目は山中のクロスをマルティノスなので全ゴールマリノス関係者とも言える。

 派手なスコアになったが、12年前の埼スタでの最終節を思い起こさせる試合だった。
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 あの試合は浦和にとってオフトに始まり、ブッフバルトオジェックエンゲルスと続いた1つの時代の終わりを感じさせるものだったが、今日の結果はどうだろうか。色々来季の話も出ているが、今回もまたそうなるようにも。

 あの埼スタの試合も夕陽が眩しかったが、今日も綺麗な夕景だった。丁度今ぐらいからこういう景色を楽しめて、最終節(例年なら12月第1週)の試合後には陽も傾いて長いリーグ戦の終わりを感じさせる雰囲気になるのだが、今日で最終戦なのは残念でならない。
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日産スタジアムコンコースより

J1第31節 横浜M×鹿島(日産)


 先々週の味スタ以来の観戦。この前書いたように今は(天気が良ければ)観戦するのに気持ちの良い季節なのだが、マリノスのホーム戦は今日を入れて残り2試合。11/14の浦和戦がラストという。久々に観戦仲間の友人達もスタジアムに来て、チケは各々購入したのでバラバラで観戦と思いきや1列後ろだったり、通路挟んで隣のブロックだったりと顔の見える距離だった。

 マリノスは22連戦が終わってようやく中5日空き、鹿島は先週土曜に試合があったので中2日という条件での試合。序盤はややマリノス優勢で、前半30分までにカウンター気味の流れから2点取って2-0。1点目はサイドを崩してのクロスから逆サイドの選手(水沼)が飛び込むという恐らくは練習通りの形、2点目はJ・サントスの縦の推進力というか、パスが多少相手に引っ掛かっても跳ね返されず、半ば強引にでも前に通せてしまうので、それがエリア内でのエリキのシュートに繋がった。
 2-0としたのだが鹿島も防戦一方ではなく、マリノスゴール前でのシーンは幾つかあり、またCKからもチャンスがあった。見ていて選手間の適度な距離感だったり組織立った守備や攻撃はオリヴェイラ時代やその後のT・セレーゾ時代を思い起こさせる。あの当時も柴崎や野沢、カイオ辺りによく日産でゴラッソを決められていた。
 などと思っていると前半終了間際に永戸のロングボールをゴール前で上田がトラップしてボレー、これが決まって鹿島が1点返した。最後のシュートは違うが、前に走りながらロングボールを完璧にコントロールしたという点においてはフランスW杯のアルゼンチン戦でベルカンプが決めたゴールを思い起こさせるゴラッソ。ホーム側の観客すらどよめくほどだった。上田はその前からこういうロングボールのトラップを見せていて、その空間認識力においては柳沢を思い出す。まぁ最後のフィニッシュ精度以外完璧という点でも似ているのだが(苦笑)これで今季は出場20試合で5点目。ただスタメン起用された4試合中3試合で点を決めているし、ああいうトラップなどの技術は教えられて身に付くものではないので期待している。本来なら大学4年、大学サッカーを2年半経験してプロに行ったというのは優秀なタレントにとって4年はやや長い中で適正な時間、適切な判断だったと思うし。

 後半はほぼ鹿島ペースだった。マリノスのSBとウイングの間というか中盤脇のスペースを上手く使われて鹿島右SB小泉や左に張ったエヴェラウドがマリノス陣内深くでボールを持つシーン多し。その中でエリキの左のカットインのミドルなどチャンスもあったのだが、ちょっとこれは同点も時間の問題だなという中で、後半30分過ぎに松原のトラップを狙っていたエヴェラウドがボールを奪った後そのまま中央に切り込んでミドルを決めた。まぁこれも打った選手を褒めるしかないゴラッソ。ただ今日のエヴェラウドの出来なら1点は決めてくるだろうなとは思った。
 で、実は3点目は見ていない(苦笑)トイレに行っている時に歓声が上がったので嫌な予感がしたら遠藤のゴールというアナウンス。なのでDAZNでしか見ていないのだが、これも力みの無い見事なダイレクトボレーだったな。その後ATは5分あったが鹿島に上手く時間を使われて試合終了。

 マリノスとしては後半あれだけ鹿島に押し込まれたのは気になる。今季負けた試合でもこれだけ押されたのは川崎戦くらいで他はボール支配しつつカウンターで失点というパターンだっただけに。ACLを前にして意図的に落としているのかもしれないが、去年よりも前線のタレント頼みが強まった感はある。エリキやJ・サントス、マルコスの個人能力に負うところが大きく、それ以外の選手のゴールの少なさが露わになってしまっているというか。このサッカーで結果を出す(上位進出、タイトル)には一定水準以上のタレントが必要であって、その点今のマリノスのフロントは上手く選手を入れ替えつつ体裁を整えているとは思うが、レンタル主体だと入れ替えが激しく、常に新戦力探しに動き続けなければならないのは難しいところだな。丁度流れる水を止めたら池がすぐ澱んでしまうように。
 鹿島は新監督でここまでのサッカーを観ると来季以降は益々強くなる恐さがあった。元々高校、ユース年代のスカウトや国内、国外(ブラジル人)の補強には定評があるし、これでまた来年新しい選手や既存の若い選手の底上げで力を付ければ優勝争いに十分加われる。選手で言うとGK沖はどっしり構える安定感があって、広島の大迫が今はレギュラーから外れているので、五輪代表の正GKも行けるのではと。なかなか国際経験を積む場が無いのが厳しいところだが。

 試合後は友人と帰ったが、観戦出来るのはこの試合が今季最後のようなので、休日の昼間にこうして友人とスタジアムで観戦出来る喜びを噛み締めつつ帰宅。

J1第28節 FC東京×横浜M(味スタ)


 水曜から中2日での観戦。今週末のJ1の多くは24節を戦うが、マリノスは水曜が33節で今日が28節。ACL絡みで一足早くリーグ戦を消化せざるを得ない為だが、これで今日でリーグ戦28試合を消化することになり、最も少ない広島、鳥栖、湘南、仙台の23試合とは5試合の開きが。各チーム日程や消化試合数が不揃いな辺りはどこかプレミアっぽさもある。

 味スタでもアウェイ席が解禁となり、遠目には例年と同じくらいの埋まり具合。

 ちなみに自分はバクスタ2階のアウェイ寄りにしたのだが、周りに殆ど人がおらずのんびりとした観戦となった。DAZNで映ってないか後でチェックしたい(笑)

 試合はいつも通りマリノスがボールを支配しFC東京がカウンターという展開だったが、前半はチャンスとしてはFC東京が多かった。マリノスがボールを支配する割に決定機自体はほぼ無かったのに対して、東京はエリア内フリーでクロスに合わせたシーンやゴール前中央でフリーで受けたシーンなど2~3個決定機があったと思うが0-0で折り返し。
 後半も早々に永井がエリア内でDFをかわしてフリーでシュートを打ちながら吹かした場面もあったのだが、直後J・サントスが立て続けに2点を決め、そのすぐ後には松原を裏拳で小突いたアルトゥール・シルバが一発退場してほぼ試合は決まった。2点目は相手DFのクリアが味方に当たり、そのこぼれが目の前に転がってきたというラッキーな面もあったが、JSは戦術を超越した嗅覚、身体能力、あるいはそれらを総合した得点感覚がある。今日は自陣ゴール近くまで戻って守備するシーンもあったりサッカー選手として粗い部分が磨かれている印象がある。ただこの選手も去年のマテウス同様にレンタルなので、来季は恐らく欧州に移籍するであろうオルンガの後釜として柏のCFに収まっているはず。ここがレンタル主体で編成する弱みではある。
 その後もマリノスペースで試合は続き、東京の攻撃で恐かったのはアダイウトンの突破くらい。やはり攻撃は個々のセンスに依存している部分が大きいので攻撃に連続性が無いんだな。ATはカウンターから更にマリノスが2点追加して4-0で快勝。4点目はエリキが左から切り込んでGKのニアを抜いた形だったが、この前の大分戦といい、この選手は本当にこの形が上手い。GKが最も注意するゾーンのはずだが、シュート力そのものもさることながらGKの間合いを外すタイミングや足下をDFの影で見えないようにするポジショニングも良いんだろうな。

 帰りは西調布経由で。今の時期は昼開催が多く、試合が終わる頃は丁度夕方で帰りも遅くならないし、そこまで寒くもないので観戦に一番適した季節。

J1第33節 横浜M×名古屋(日産)


 前回の日産スタジアムからもう1ヶ月以上か。過密日程ながら意外と行かないものだな。この試合から日産の2階席やアウェイサポの入場、太鼓の使用が解禁され、今回はバクスタ2階へ。まぁ今迄アウェイサポ入場禁止と言ってもそれはグッズを付けた人の入場であったり専用の席種を販売しないという意味であって、これまでもメインスタンドのアウェイ側にはユニやマフラーこそ身に付けていないが明らかにアウェイチームの好プレーに反応している人が結構いたりもした(笑)本来の趣旨が多くの人が遠距離移動することによる感染拡大の阻止である以上、横浜近辺に住んでいてアウェイチームを応援している人がルールに従って観戦するのは何の問題も無い。それはともかく試合が再開されて3ヶ月半が経ち、試合前に久しぶりに2階席からピッチを眺めながらようやくここまで来たというある種の感慨もあった。シーズン終盤には2月の開幕時に出来るだけ近い状態で観戦出来ることを願う。

 今日のマリノスは先週土曜のセレッソ戦からメンバーを伊藤、畠中、松原以外8人入れ替え、名古屋は日曜のアウェイ川崎戦から両SBのみ入れ替えて9人同じという対照的な布陣。名古屋は日曜の試合後にそのままこちらに残っていたらしいが、それにしたってメンバーがほぼ同じというのはさすがフィッカデンティというべきか。
 試合は序盤からマリノスがボールを支配するが、直近で観戦した大分戦、清水戦と違うのは前線の迫力不足だったかな。相手ゴールエリアまではボールは運べるのだが、そこから先に進めない。まるで2年前を見ているかのようだった。やはりこのサッカーは最後は前のクオリティ次第な面はある。そんな中での先制点はエジガルが中央でボールを収めて左に展開、そこから松田が低く速いクロスを上げて走り込んだエジガルが合わせるという、普段からこういう練習しているんだろうなという綺麗な展開だった。
 後半は少し名古屋が押し戻したが主導権はマリノス。名古屋は攻撃はマテウスの突破や金崎のキープ力など個々のプレーに依存している部分が大きく、ボールを奪ってもなかなか前に運べないシーンが多かった。後半途中に山崎が入るとこの選手のポストプレーが加わり、後半半ばに中央で山崎が落としたボールをマテウスが決めて同点。山崎は湘南のイメージがまだ強いが、本当にポストプレー職人というかゴール数はそれほどではなくとも試合中にこういう仕事が出来る選手だよなぁ。2年前のルヴァン杯決勝でマリノスが湘南と対戦した時も、前線でドゥシャン相手に上手くボールを収めていたのは覚えている。
 何となくこのまま1-1という予感もしたが、マリノスはエリキや前田を入れて前線をテコ入れし、そして終盤に中央に入れたパスを渡辺が相手DFと競り合いながら合わせたのが絶妙なループになって勝ち越し。最近は水曜の試合専任という印象があるが笑、この選手もようやく本領発揮といったところで、今日の試合もボールを持った時の落ち着きや判断力はさすがヴェルディユース出身というプレーだった。因みに今日のスタメンにヴェルディユースマリノスユースと並ぶ3人(ヴェルディ:渡辺、畠中、和田、マリノス:水沼、天野、松田)。ATは5分あったがこのまま逃げ切ってマリノス勝利。

 日曜の川崎の勝利で今季のリーグ優勝の可能性は無くなったものの天皇杯やACL出場権を争う上で残り試合も決して消化試合では無い中でまず1勝。正直残り試合数や対戦相手を考えると厳しいのも事実だが。上でも書いたが、このサッカーで見た目の美しさだけでなく結果も出すには各ポジションに相応のタレントが必要であって、今は渡辺の様にその才能を伸ばす時期になっている面もある。

J1第21節 横浜M×大分(三ツ沢)


 久々の土曜のホーム戦なのでチケ発売後すぐ買ったのだが、予報を見ると傘マークで、確率は日を追うごとに下がるどころか台風接近でとうとう100%になる始末。雨の三ツ沢は毎年引き当たってる気もするが、これだけ降るのは2年前の仙台戦以来か。
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 いつも通り横浜駅から岡野町まで歩き、そこからバスで向かったのだが、閉店したダイエーの建物が取り壊し中だった。
 

ダイエー
 この辺りも東急ハンズが無くなり(モアーズに移転)、河合塾も移転して大きな建物が随分姿を消した。跡地は未だ駐車場な所が多いが、何かしらの再開発計画でもあるのだろうか。

 そんなこんなで三ツ沢に着いたのだが、ここでポンチョを購入。実は今まで持っておらず、雨天時は普通の雨合羽を着ていたのだが、せっかくの機会?なので。鞄も持参したポリ袋に入れて準備を終え、いざ雨の落ちるメインスタンドへ。

 水曜にルヴァン杯敗退が決まったマリノスだが、まだリーグ戦、ACLが残っている。リーグ戦は逆転優勝と言うのも憚られるほど首位川崎に離されているが、残り試合が消化試合かと言えば全くそんなことは無く、言わば天皇杯(2位まで出場)、来季のACL(3位以内)の出場権を懸けた予選と言うべき試合が続く。そして2位FC東京とは勝点差10以内なのでまだ十分射程圏内。
 前半はややマリノス優勢ではあったが同じ3バック同士のミラーゲームというか、両チームとも守備がよく機能して0-0。大分は最終ラインから丁寧にビルドアップし、前が詰まっていれば躊躇無くGKまで下げて作り直す、これを何度も繰り返して前にスペースが出来た時にサイド起点にマリノス陣内に攻め込むサッカー。特にマリノスの前線がボールを追っても落ち着いてボールを回すシーン、そしてGKムン・キョンゴンのフィードは素晴らしかったが、その分攻撃は淡泊というか右サイドの田中を始めサイドの突破力に依存している面が大きく、決定機は作れず。
 大分としては前半の流れのまま後半も戦い、少ないチャンスをものにするというプランだったかもしれないが、後半10分にクロスのクリアを松原がエリア外からミドルで決めてマリノスが先制。そしてその約10分後に大分のパスミスを拾ったJ・サントスがこれまたエリア外から巻くような見事なミドルを決めて2-0。ここで勝負あったかな。その後は途中出場のエリキがGKのニアを抜くゴールを2つ決めて最終的には4-0となった。
 試合中LINEしていた観戦仲間の友人(オンライン観戦)が理不尽系ゴールと言ったように、4点とも大分としては上手く守っていた中でそれを無力化するゴールだった。その意味で前線のタレントの差が勝敗を分けたとも言えるが。こう言っては身も蓋もないがJ・サントスやエリキは今の戦術を完璧に理解しているから試合に出て、点も取れている・・・のではなく結果を残せるタレントだから試合に出ているのではないかな。そう考えるとグァルディオラ時代のバイエルンでのレヴァンドフスキを思い出したりもする。グァルディオラとしてはああいう典型的な9番タイプよりはメッシ、アグエロなど小柄だが俊敏で巧いタイプを好みそうなものだが、レヴァンドフスキは試合に出れば結果を残す(9分間で5点取ったこともあった)故に使い続けたんだろうなと。

 そうそう終盤には22年度の加入が内定し、特別指定にもなった筑波大の角田がJデビュー。まだ3年だが、今年、来年と結構出番があるようにも。2年後にはプロに慣れる期間など不要なくらいの即戦力になっていることを期待。筑波と言うと川崎の三笘や清水の西澤など即戦力が多いイメージがあるだけに。常々、大学サッカーの重要性は理解しつつも大学2~3年時点で力を付けた選手、上を目指す選手にとっては4年間は長いとも感じていた。武藤、室屋などの特例もあるが角田の場合は在学したまま両立してどうなるかちょっと注目している。

 帰りは市民病院前のロータリーから横浜駅直行バス(先週横浜FC独自か?と書いたがチームに限らず三ツ沢開催時はいつも行われるようだ)にすぐ乗れて18時過ぎには駅に到着。さすがに90分雨に打たれて冷えたので、龍王でラーメン食って温まってから帰宅。