J1第24節 横浜M×FC東京(日産)


 今日は、思わず外に出かけてしまいたくなる陽気だった。実際、車で横浜方面まで軽くドライブ。で、所属団体の女子フットサルチームの試合を観る。何人か男連中が来ていたが、ただ1人、フットサルの格好していたのがいたので苦笑。観戦した感想としては、試合らしくなってきたなーと実感。7〜8試合して1敗しかしてないそうで、これからも頑張って欲しい。

 そんな昼間を過ごしつつ、一日の最後を締めるのはサッカー、という事でスタジアムに向かった。


 試合は五分五分の展開ではあったが、東京のカウンターが冴えていた。味スタでの試合では予想外の大差がついたが、あの時は終了間際に集中の切れた2失点+田中ハユマ壁役目放棄による失点、とミスが大半だったから、今回のよう守備に集中していると、こんな展開になるのだろう。0−0のまま後半ロスタイム突入。そして唐突に事件は起こった。


 ピッチに倒れている東京の選手がいる。初めは時間稼ぎだろうと思っていたが様子がおかしい。そのうち両チームの選手がその選手を取り囲み始めたが、全く起き上がる気配が無い。スタジアム内にもただならぬ空気が漂い始めた。

 その時、アウェーゴール裏から「ルーカス」コールが始まった。その時初めて倒れた選手が誰なのかを知った。生で見てるより、TV観戦の方が状況がわかっていたようだ。TVで観ていた友人からその数分前にメールが来ていたし。(電波が集中してて受信したのは少し経ってからだった。)この異様な展開は、救急車がピッチ内に入ってルーカスを搬送した事で、最高点に達したのではないかと思う。

 一瞬、考えたくもないが、最悪の展開が頭をよぎった。“コンフェデ”“フォエ”という言葉と共に。アウェー側から始まった「ルーカス」コールはホーム側でも始まった。もうこうなったら敵味方は関係ない。
 
 スタジアム内はある種の非日常的な空間で、俺もそれを求めて行く事は否定しない。だが、あの時目の前で起こった事は、1人の人間の命が危うくなっているかもしれないという、生の現実なのだ。にも関わらず、それが分からず、遠くの世界で起きているかのような、物珍しげな反応を示している奴が見受けられた。半笑いを浮かべながら。そいつ等は自分が痛い目に遭うまで気付く事はないだろう。命の重みを。人間として最低限の行動を。

 どうやら命に別状は無いらしい。それが救いだ。