アジアカップ予選 日本×インド(日産)

 定時と共に会社を飛び出したおかげで、一旦家に帰る余裕があった。思うにKick offがTV中継の関係で19時→19時15分or20分になったのはほんの数年前だったと記憶しているが、社会人になった今はこの15分がとても貴重でありがたく思う。前は文句しか出てこなかったけど。


 前半は本当に酷い内容だった。引いた相手を崩せないのはまぁありがちな展開だったが、パスミス連発は勘弁してくれ。今年の緒戦じゃないんだから。
 おそらくハーフタイムにはジーコから相当檄が飛んだに違いない。後半になると、全く違うチームになっていた。結局終わってみると6−0。昨日最低でも5点、出来れば7点以上と書いたらその中間に落ち着くとは・・・なかなかやる事がニクいね、このチームは(苦笑)
 相変わらず、得点者が分散しているのはやや残念だったけど、FWが全員決めたのは喜ばしい。特に佐藤(寿)のゴールと久保の2ゴールが特に印象深い。誰かが言っていたが、佐藤(寿)の得点シーンのボールを受けてからシュートまでの動きは大黒を彷彿とさせる。常にシュートチャンスを窺うその姿勢、いいね。それから久保はやっぱり化物だな。1点目なんて日本人で久保以外に決められるFWはいるのだろうか?ボールを蹴るだけで精一杯なのに、あんな体勢崩しながら枠にしっかり入れるなんてとんでもない男だ。本当にこの男と中村と中澤だけは無事6月を迎えて欲しい。久保はもうボスニア戦に出なくていいよ。出ても出場時間限定の方向で。得点決めてるからって無理させるとまた持病が悪化するかもしれないし。
 新戦力と言えば、長谷部は少し消極的だったように思う。無難にパスを捌いていたけど、無難過ぎたな。W杯は厳しいが、代表入りたての頃は誰だってこんなもの。日本の攻撃の司令官になれる素質は持っているんだし、その第一歩をこの目で見れたんだから良かったと思いたい。数年後には、“長谷部もあのインド戦から成長したな〜”なんて言っている事だろう。



 試合後、人も大分いなくなったスタジアム内でぼんやりと目の前の撤収作業を眺めていた。試合直前に来て、終わればあとは帰るだけ。朝から並んでこそ、サッカーの醍醐味が味わえる――――毎回思う事だが今日もやはりそんな思いが沸き起こった。その意味でフィンランド戦は楽しかったよ。色々働かされたけどチケ代+交通費以上の価値は確実にあった。では今日の試合は?チケ代通りの価値、とでも言うべきか。少しでも長く“サッカー”を満喫していたくて、少しでもチケ代以上の価値を得たくて、しばしベンチで黄昏る。今日は久々に会う仲間も結構いたんで、再会を楽しむのも良かったかもしれないが、それ以上の“代表戦が醸し出す雰囲気”に心惹かれた。キリンカップは土曜の埼スタとかでやってくれないかなー。またあの雰囲気を体感出来るのならば、喜んで朝から行くよ。先ずその前にチケ取りという難関があるにはあるが。


 何はともあれ、直前に行っても場所があったのは皆のおかげである。今日朝から並んでくれた仲間達には感謝したい。多少羨ましさを感じつつ。