5年前

 近頃朝晩の冷え込みが激しくなる一方で、朝はまだ良いが、帰り道の寒風は身に荒ぶ。今日は特に風が強く、冬の前触れのような天候。その風が都会の塵を飛ばしてくれたのか、オフィスの窓から見える夕焼けは眩しすぎる程で、帰り道の夜空も随分と澄んでいた。

 丁度5年前もこんな天気だった。2001年11月7日(水)。目黒線南北線埼玉高速鉄道に長時間揺られた末に、何故か浦和美園でなく東川口で降りてそのまま埼スタまで歩いた。帰り道に浦和美園が激混みするから東川口直行ルートを開拓するとかの名目で(苦笑)それでも結構歩いて疲れ始めた時に、視界が開けてあの白い屋根が彼方に見えてきた時は、何とも言い知れぬ達成感(?)があったな。まだ試合開始まで5〜6時間もあったのに。
 開門まで暇潰しにスタジアムの周りを散策したら本当にコンビニの一軒も無い事に驚愕しつつ、日も暮れて寒さも厳しくなった頃に開門→入場、場内に入ってその巨大さとピッチの近さに驚き、目の前にブッフォンやらデル・ピエロやらがアップしているのが信じ難かった。ブッフォンがGKとは思えない引き締まった肉体だったのをよく覚えている。

 で、あの時はゴール量産中だった柳沢のボレーがあり、ドニの同点弾があり、の引分けに終わった試合であるが、試合以上に、スタジアムまでの道のり〜並び〜開門〜帰路の一連の流れが印象深い。

 十年一昔というが、五年でも相当昔に思える。あの場所も区画整理で行く度に周辺道路が変わり、最近じゃ駅前に○オンまで出来たが、そのイメージは、初めて行った時に東川口から歩いて白い屋根が見えてきた時と変わらない。遥かなる埼スタ(爆)埼スタに行く時はいつも軽い小旅行気分で楽しくなるが、今に続く代表戦当日の流れを含め、その原点は5年前の今日に違いない。