準優勝

 にも関わらず優勝者を差し置いて世界選手権代表となったこの人を見る度に、昔スピリッツでやってた浦沢直樹のHappy!に出てくる主人公のライバルを思い出さずにはいられない。名門出のお嬢にして実力者、そして世間的には好感度最高だが、裏では超陰険に主人公を罠に嵌めて世間一般の評価をどん底に落とすというキャラクター。この漫画って全編殆ど主人公が虐げられる救いの無い展開の連続で、よくこんなmasochisticな漫画描けるなーと思いながら読んでたけど、このライバル(竜ヶ崎蝶子だったか)はそれはそれでいいキャラだった。
 そのイメージとこの人が凄い被る。10代の頃はまだマスコミがY△W△R△とか名付けてしまったようなイメージ(これも浦沢作品が元ネタだったな)を保っていられたと思うが、婚約した辺りから徐々にその(これまでのイメージとは違う)姿を現し始め、新婚旅行をTVに独占取材させた事で多くの人々が抱いていたその疑念は確信に変わったと思われる。丁度あの時は小○伸二も結婚した時で、とんでもなく美人な△野夫人のウェディング姿を見たすぐ後に同じ格好をしたあの人の写真を見た時は“うわ・・・”という言葉以外出なかったわ。


 だが、準優勝でも代表に選ぶ感覚は分からなくは無い。おそらくこの人は勝負師としては超一流なんだろう。2度五輪の決勝で負けてもまた挑戦したり、3度目でついに頂点に立った後もモチベーションを落とさずに連覇出来る精神力を見ていれば、そうしたくもなる。実力と人格は常に一致するとは限らない。この人はある意味最強のヒールになり得る素質があったのに、無理にアイドルにされてしまった悲劇って所か。


 そういえばHappy!はドラマ化されたけど、このライバル役の小△麻央の演技が下手すぎて全く魅力的じゃなかった。米倉△子があと10歳若かったら結構ハマってたかも。見るからに悪そうだし、ってテレ朝でやったドラマのイメージそのままなんだが。まぁ悪=強さの意もあるが、この2つを備えた人はなかなかいないな。周りにも。当たり前か。