ゴール率

 今日東アジア選手権の代表が発表されたが、メンバー表を見てビビるのはFW全員の得点数を合わせても中澤1人のそれと大して変わらないという事実。この表を見れば誰だってFWのゴール数が少ないのは分かる。では、各FWのゴールが“多い”、“少ない”の判断はどこで分かれるか?これはもう各個人の主観に拠るものではあるが、俺は


得点数/試合数 = 0.5


が1つの基準だと思っている。0.5、つまり2試合に1点以上決めてれば、“よく決める”選手であり、逆に下回れば決定力に難のある(もしくは代表で力を発揮出来てない)可能性が高い。もっとも、これはあくまで目安であって、0.5より少しでも下回れば即そうだという訳ではない。また分母が小さければ値が大きくなる可能性も高いので、(exデビュー戦で決めたら=1)、野球の規定打席みたく、10試合以上に出た選手がその対象。この式を当て嵌めてみると・・・・


(値は小数点第三位を四捨五入)
【現役日本代表クラス】
高原   23/56 = 0.41
巻     8/29 = 0.28
大久保   3/24 = 0.13
佐藤(寿) 3/18 = 0.17
【代表経験者】
釜本   75/76 = 0.99
カズ   56/91 = 0.62
中山   21/53 = 0.40
高木   27/44 = 0.61
久保   11/32 = 0.34
城     7/35 = 0.2
柳沢   17/58 = 0.29
師匠   11/55 = 0.2

 これを見ると釜本やドーハ世代のFWは結構決めてる。今は対戦相手のレベルが上がってると言う点は考慮しなくてはならないが、それでもFWは最終的にはゴール数で評価されるものだと思う。現役世代だとやはり高原が頭一つ抜けてるが、それでももう一歩という所。現状では高原以外は五十歩百歩という感じのFW陣だが、意外にも(?)巻は健闘してる方だとは思う。何だかんだ言われてもうすぐ二桁ゴールで、同タイプの師匠を上回ってるし。もっとも師匠の場合、ゴールの数よりその質(対戦相手、試合のグレード)が高いのだが。
 後、見落とせないのが久保の場合で、トルシエ時代は14試合ノーゴールだった事を鑑みれば、覚醒したジーコ時代で18試合11ゴール = 0.61というかなりの値を叩き出してるのは立派だ。つくづく、この男のコンディションが万全だったら・・・と今更ながら感じてしまうな。大久保もジーコ時代は19試合ノーゴールだったので、久保の様に今後の爆発に期待したい。


【番外編・強豪国のFW】
オーウェン     40/88 = 0.46
ルーニー      14/40 = 0.35
V・ニステルローイ 30/59 = 0.51
アンリ       44/98 = 0.49
F・トーレス    15/46 = 0.33
ビジャ       13/29 = 0.45
クローゼ      37/73 = 0.51
トニ        15/32 = 0.47
C・ロナウド    20/54 = 0.37

さすがに皆それなりの値だけど、興味深いのはビジャ>F・トーレスのスペイン。結構前から真のエースはビジャと言われてたけど、値がそれを証明した形。後、C・ロナウドの20ゴールはポジションを考えると異常としか言いようがない。


という感じなのだが、中盤やDFの場合も大まかにそれぞれゴール率=0.25、0.1が目安になるかと思う。4試合に1点、10試合に1点以上決めたら得点力が有ると言える。だからこそ中澤の13/69 = 0.19という値がズバ抜けてるのが分かるし、(前回も書いたが)このままゴールを重ねてまさかのDFで歴代ベスト10入りを目指して欲しい。FW陣への叱咤の意味も込めて。