2008J展望その1

 やっぱ18チームもあると細かすぎて順位予想はあまり現実的ではないので、友人と同じくより大まかなカテゴリ別で書きたい。


■カテゴリA(優勝を狙える)
鹿島、浦和、G大阪、川崎

 これが欧州のビックリーグならば、優勝争いと同時にCL出場権の有力候補といった所。この4クラブが他の14クラブとの違いを生んでいるのは


1.基本技術
2.バランス
3.+α
4.↑3つを具現化するフロントの力


だと思う。この4クラブ観てて思うのはどこもトラップに時間を掛けないとか、敵の嫌がる所にしっかり走り込んで、そしてまたそこにパスがちゃんと通るとか、基本原則が出来てる。バランスと言うのは年齢構成や(特に攻撃陣に)有能な外国人を擁している、という意味で、3点目は、例えばガンバだったら華麗なパス回し、浦和ならば堅実な守備、鹿島はいつの時代も4−4−2で中盤ボックスのバランス重視、川崎だったら速さと激しさ、という基本に加えてそれぞれの特徴(=ブレない軸)も持っているという事。
 この中で川崎は守備陣が高齢化&佐原の移籍で層が薄くなってやや厳し目。攻撃力ならリーグ最強クラスなのだが。去年の結果でクラブ全体がタイトルを熱望してるので、それならば敢えてナビスコに注力するかもしれない。
 で、単純に戦力を足し算すればガンバなんだが、ここは毎年シーズン中のある時点で停滞するっていうジンクスが引っ掛かる。どんな強豪でも34試合フルパワーで戦えるはずは無く、必ず訪れる停滞期をいかに凌ぐか(=勝点を拾うか)がある意味勝負の分かれ目だと思うんだが、そこで気になるのが鹿島と浦和の動向。昼に週プレを立読みしたら浦和は夏場に外国人DFを獲る予定らしく、さらに言うなら同時期だと予想されるポンテの復帰は何よりの補強となる。鹿島はもしかしたらナカタコがスイスのシーズンが終わった後にも復帰するかもしれない。シーズン中の移籍はどうしてもコンビネーションの問題が付き纏うけど、去年小笠原が復帰してそれが起爆剤になったように、ハマれば中だるみしがちなリーグ戦に刺激を与えられる可能性もあるので、そうなるとこの2クラブか。



■カテゴリB(優勝は厳しいが、カテAの一角を崩す可能性は有る。)
横浜M、清水

 もしJが前後期の2ステージ制ならばこの2クラブも優勝の可能性はある。ベストメンバーの11人で1発勝負なら上の4クラブとやっても十分勝ち越せる戦力は持ってるし。ただ、17試合という中距離走と違って34試合の長いマラソンで物を言うのはやはり↑で挙げた4項目で、その点でこの2クラブは少し劣る。
 マリノスの場合は+αの点でまだチームとしてのアイデンティティが見えてこない。俺の中ではずっと今の浦和みたく守備が基盤でそこにファンタジスタが攻撃を指揮、というイメージだったんだが、それを大きく変えようとするのは良いけど、毎年監督を変えてすぐに根付くものかね。これまでの練習試合を見聞きする限り、去年と同じく結果が出るまで少し時間が掛かりそう。ただ、去年の監督を続投させる選択肢も無かった訳で、やはりそういう選択をしてしまうフロントが本当の意味でサッカークラブの運営を分かってないというのが一番の問題かもしれない。ピッチ外(ex.スタジアムのグルメ充実化とか)はまだ良いのだが、肝心のピッチ内に関わるマネジメントがカテAクラブに比べてかなり見劣りする。日産に拘らずに良いGMを一人連れて来るだけでも大分変わると思うのだが。
 清水は基本技術もあるし、技術を基盤にしたパスワークっていう特徴もあるけど、若手を獲り過ぎて人材がダブつき気味だし、FWが未知数なので今年も多分4〜6位に落ち着く。せっかくユース代表、五輪代表クラスの逸材でも試合に出れなければ伸びが鈍るんだから、甲府辺りともっと連携強化して今のうちに経験積ませないと、気が付いたら期待通り成長したのは獲った若手の半分以下でした、て事になりかねない。