J1第33節 横浜M×東京V(日産)


 今年からいきなりクラシコとか名乗り始めたのは、明らかに多摩川方面の影響を受けての事だろうが、今日の内容は看板倒れもいいとこ。5月に国立で対戦した時は両チームとも今日より高いレベルにあり、内容も多摩川の試合みたく白熱したのだが。

 ↑のようになったのはまずお互いに外国人がいなくなったり入れ替わったりしたのがある。東京Vは日本人だけのスタメンだったが、頼りになるのは土肥、土屋、福西ぐらい。まるで攻撃の形が作れない中盤で唯一当たり負けせずにボールを前に運べたのは福西、守備だけでなく時には最後尾から前線に駆け上がって前を活性化させようと奮闘してたのは土屋だった。後は持ち過ぎてボールを奪われたり、まともに前にフィードも出来なかったりで、順位に即したプレーばかり。しかもこういうプレーを連発するのは主にユース上がりの選手で、ユース時代はあれだけ巧くて将来を嘱望された選手が基本プレーすら四苦八苦している姿はある意味残酷だった。

 それでも試合が2−0(2点目は後半ロスタイム)だったのはホーム側もパッとしなかったからで、サイドを崩しても中で合わせる人がいないパターンの繰り返し。この所センターフォワードに金を使っているが、まともにボールが収まらないため前線で起点が作れず、それが攻撃を停滞させる主因だった。あのボールコントロールではベンチに入れるのもギリギリだと思うのだが、実際は得点力はともかくポストプレーなら確実に上であるはずの大島が、戦力外通告でベンチにも入れず、と。観るべきプレーは狩野のプレーと中澤が復帰した守備陣の安定感、そして松田のゴールくらい。

 はっきり言ってこの前の等々力の試合の方がレベル抜きにしてもお互いに絶対に勝つと言う気迫が伝わってきたし、例え両クラブのサポでなくとも観ている人間の心を揺さ振るものがあった。いくらガチの戦いを謳った所で、実際に出すメンバーが育成シフトで試合内容もこれならむしろ逆効果。スタジアムフードは模倣出来ても、サッカーそのものに関わる事はそれを実行する上での理念なり内実が無いとこうなる。まさしく仏作って魂入れず、と。
 
 と、言いながらも結局今年はホーム全試合行ってしまった。年チケ買った手前1試合も無駄にしたくないという観戦モチベーションはあったものの、平日(水曜三ツ沢)も何だかんだで行ったしな。家から一番近いスタジアムだからフラッと行くには前売買う手間も省けるので試合後そのまま来年分を申し込んだ。ちなみに今日はホーム最終戦に合わせてか新横浜でイベントが開催されており、総合司会が中森友香という事で昔連載されてたWSDフットサル企画を知る者としては是非観たかったんだが叶わなかった。イベントのパンフには94ミス・アッ■トゥボーイの文字。これもまた、時の流れを感じる瞬間の一つ。