ありのままに見よ

 エスパニョールの新スタジアムがまさにこんなスタジアムが横浜にあったら、という理想にドンピシャ過ぎて思わず見入ってしまった。専用スタ、規模、スタンドも青一色で、完璧と言う他無い。


 まぁそれはともかくとしてさすがに移籍は決まるだろうと思ってた所にまさかの交渉決裂という事で色々憶測してみる。
1.合流時期
 色々流れてる情報を総合すると一番の理由はこれか。クラブ側にしてみればリーグ再開後の浦和戦は注目度MAXだからイベントだけでも参加してね、という事だったのかもしれないが(この試合はT○Sが中継予定なのもどこか示唆的だ)コンディションを考えたら6月中の復帰は非現実的。欧州でプレーする選手は去年の夏から丸々1シーズン戦ってきて、6月の代表戦がバカンス前最後の一踏ん張りという位置付けだから、(スペイン、イタリアは未だコンフェデがあり、それがスペインがW杯優勝するとは思えない理由の一つでもある。)これですぐ試合なんてしたらW杯までまともに休めなくなってしまう。年末年始だって天皇杯に勝ち進めばその分休みは減るし、年明けには代表合宿もあるからどの道何日も休暇は取れない。


2.ナ△キとの関係
 最初はこれが不思議だった。中村はadid○sの日本における中心選手なのだが、(詳しくはこの本にその辺の事情が書かれてる)、そんな選手をナイ■マネーで獲得する事に対してだ。年俸の一部を負担する(と言われている)ナイキにしてみればユニだけなく他のアイテムも自社製品で、という方向になるだろうし、中村側にしてみれば全額ナイキの金で雇われている訳では無い以上、セルティックと同じ状況―――ユニだけは△イキ製―――が限界でスパイクなど論外、イベント出演すらNGと考える。この辺の微妙なバランスを崩すような事をやってしまったのかな、と。


 まぁ交渉がストップした以上少なくとも6月中の復帰は無さそうだが、今回最大の収穫は、これでようやくこのクラブのフロントがどうしようもないレベルにあるという事が隠しおおせなくなった点にあるのではないかと思う。少しでもこのクラブを知ってる人は、補強とかチーム作りに置いて強豪と呼ばれるクラブの数段下を行ってるのは分かってるはずで、そのツケが4年連続無冠という現実に現れてるのに、それでもこういう事をやらかしてしまうというのはもはや自浄能力には期待できず、外圧でしか変わりようがない程の域に達している。


 そういえば去年のリーグ最終戦後、ホーム側サポーターが社長に盛大なブーイングを浴びせる姿に手を叩いて笑ってたのはアウェースタンドに居た人々だったけど、結局その哂ってたクラブが半年後には新監督の下でスタイルを変え、若手もどんどん成長しているのを見ると、頂点から落ちた後そのまま低迷するクラブと、また這い上がっていくクラブの違いを見せ付けられた思い。
 結局このクラブがやってるのって現実から逃げているだけなんじゃないかと思わざるを得ない。金が無いならないでそれを認めて身の丈にあった経営を目指すとか効率的な運営を目標にするとか言えばいいのに、育成クラブとか聞こえの良い言葉で言い換えたりするように、厳しい現実を直視せずに誤魔化してるだけなのでは?


 最近このクラブが好きなのか、そうではないのかそれすら自分でもよく分からなくなっている。よく周りにそこを突っ込まれるのだが、自分でも的確な答えが見付からず正直困っているのだ。合併した後1年間殆ど見てなかったというのもあって(まぁ受験勉強中だったという事情もあるが。)あの年を境に決定的な違いはあれど、まぁ地元だし間違いなく一番観ているチームだから他チームに比べて愛着というものはあるはずなんだが、同時に↑で指摘したような、この5年間の運営にうんざりきている面もある。誰も現実を直視しようとしないなら、せめて自分だけは乾いた視点でありのままに見続けたい。まぁ試合中、後の一杯が楽しいから行くというのもかなり大きいんだが(苦笑)そんな年チケホルダーが一人位いても良いと思うが、これは邪道だろうか?