天皇杯決勝 G大阪×名古屋(国立)


 およそ開始から65分位までは拮抗した、とてもクォリティの高いゲームだった。ガンバの質の高さは準決勝で観た通りだったけど、名古屋もそれに負けない個人と組織の融合したサッカーを見せて対等に渡り合う。ガンバに先制はされたけど、DFラインは高いラインを維持して前への意識を持ち続けていたから、まさしく一進一退という展開。特に吉田マヤは何度もガンバの縦パスをインターセプトしていた。
 けども後半中盤になって名古屋の攻めが単調になり始め、なかなか決定機が作れなくなったなーと思い始めたら遠藤のゴール。決まった直後はまた前半みたく名古屋が追い付くチャンスはあると思ったんだが、今にして思えばあれで勝負が決まったかもしれない。
 勝ち越されて名古屋は一気に巻と三都主を投入したんだが、おそらく最終ラインとの繋ぎ役兼前の4人(ケネディ、玉田、マギヌン、巻)にボールを供給する役だったはずの三都主がイマイチでそれまでの組織が消えてしまった。で、ガンバのボール回しを奪えないままさらに2失点と。無理せずボールを回すけど、決してコーナーフラッグ付近でキープなどせず、さらに点まで奪うんだからもう見事と言うしかないわ。遠藤、二川は勿論、明神や加地が地味に効いていた。特に加地さんがこんな成熟したプレーを見せるなんて・・・・何だか感慨深い。


 大差は付いたけど、いい試合だった。一緒に観た友人とも話したが、平均年齢がおそらく20後半に差し掛かってそろそろ世代交代を考えないといけないガンバに対して、名古屋はそれより2〜3歳主力が若いので、まだまだ伸び白はあると思う。もう少し完成度が高まれば今日後半半ばまでだったのが90分通して互角に渡り合えるようになるだろうし。しかもよく考えたら来季は三都主闘莉王ケネディ+外国人3人のフル活用がルール上可能。


 友人に手配して貰ったチケがとんでもなく良い席で、席に着いた時、今まで見た事のない国立の風景が目に飛び込んできた。この場を借りて感謝したい。年明けからこんな好ゲームが観られてなかなか幸先がよろしい。