所感

 今更言っても後出しに過ぎないが、正直、キッカーでこの人が出てきた時は意外だった。本田、中村(憲)、長友辺りかと思ってたんで。
 この選手はどこか人柄がプレーに出てしまうというか、相手との駆け引きで後手を踏むプレーが多い。(ex:体を入れられてキープされる、ボールを当てられて簡単にCKを取られるetc)一方でいいクロスを上げたり、相手陣内深く攻め上がってシュートというシーンもあったりする。それだけのポテンシャルは持ってるのは間違いない。ただ、誠実性や正直さというのはサッカー(というか勝負の世界)では必ずしも善とイコールでは無いのも事実な訳で。
 カメルーン戦の勝利で自信が生まれ、それが好循環して個人とチームが試合の度に高まってここまで来れたけども、最後の最後に最初の部分に行き着いてしまったのか。それはつまり自分の力を信じるか否かという。長友が今大会あれだけやれたのも、遠藤だけでなく本田や長谷部がPKで全く危な気無く決めたのも、全ては確固たる自信があるかどうか、だったのかもしれないな。
 勿論2大会連続でW杯に出て、代表で約60試合に出るというのは並の選手で出来る事じゃない。監督も代わるだろうし、年齢的にも今後代表でどうなるかは分からないが、これでまたもう一段レベルアップして欲しい。


 後半半ば過ぎから息をするのも辛くなる程だった。良い試合だった、なんて言葉は慰めにもならないかもしれないが、心に深く刻まれた試合だった。多少苦さもあるが、総じて言えばポジティブな意味で。前回のスイスもこんな感じだったかもしれない。(大会中無失点のまま決勝T1回戦でPK負け。)ちなみにこの試合は第2次岡田政権Aマッチ50試合目なんだが、トルシエも最後は丁度50試合目だったんだよなぁ。試合前これに気付いて(しまって)この区切りの良さに不吉な予感がしないでもなかったが・・・。


 今は色々な思いが去来してまとまりがないので、とりあえず、残りの大会を楽しむ事にする。寝不足が段々体にキテたんで次が週末で良かったわ。大会が終わったらまた次回W杯23人枠予想でもしようか。