盛者必衰

 「ローマ人の物語」のポエニ戦争の章の最後に次の一文がある。100年、3次にも及ぶローマとの戦い、そして最後は3年もの籠城戦の末に遂に陥落し炎上したカルタゴを前にして、ローマの総司令官スキピオエミリアヌスは次のように言ったという。
今われわれは、かつては栄華を誇った帝国の滅亡という、偉大なる瞬間に立ち会っている。だが、この今、私の胸を占めているのは勝者の喜びではない。いつかは我がローマも、これと同じときを迎えるであろうという哀感なのだ。


 涙に暮れるリーベルサポーターや暴動、催涙ガスや放水車、炎上する周辺地域といった終末感漂う映像を見てふと↑が思い浮かんだ。オルテガクレスポアイマールサビオラetc丁度自分の中高生時代と被るから余計印象深いんだが、何人も名選手を生み出してきたチーム、そんなチームでさえ、このような結果を避ける事が出来ない―――永遠に勝ち続けるチームなど存在せず、自分の好きなチームもいつかはこのような降格や敗退等の厳しい運命が待ち受けるのだろうけども、だからこそ今の勝利であったりゴールであったりに感情が昂ぶるのか。完全に部外者だけども、この映像は何故か胸が詰まる。