スイスの二面性(?)

新オーナー就任でお騒がせのザマックス、スイスリーグから追放
 チェチェン人実業家がオーナーに就いてから“開幕2戦でのコーチ陣全員解雇など、これまで監督4人の解任や複数選手が解雇。さらにファンからのボイコット、全スポンサーの撤退、経営陣全員を解任して開幕戦のチケット印刷ができなくなるなど、何かと騒ぎを起こし”勝点8を取り消された末にリーグ追放と。
 このチームそのものよりも、スイスで起こったと言うのが中々興味深い。この国に対するイメージというとベタに“アルプスと美しい景色”、“永世中立国”というのがまず来てそれから“FIFAやIOCが本部を置いている”といった風になにかとクリーンな印象が勝るんだが、一方でスイスの銀行の秘密保持性の高さがマネーロンダリングや独裁者の隠し口座の温床になっていたりだとか、永世中立の前提として国全体に高度な防衛体制を築いているだとかの一面もあったりする。最近親の跡を継いだ某国の将軍もここに留学してたんだっけか。サッカーでも、スイス代表は派手さは無いけど堅実なサッカーという(あくまで自分の)イメージの一方でこのザマックスだとか、つい最近でもシオンが出場資格の無い選手を起用してペナルティを課せられたのにUEFAやFIFAに反発していたりとか(結局勝点36減の処分)、あまり他国で聞かない類の騒ぎが多くてどこか落ち着かない。
 外からのクリーンなイメージと危うさを抱える内情―――そういう二面性が見えて来るようでなかなか面白いニュースでありました、と言う事で備忘しておく。観光ならアルプスは行ってみたいが。