年間表彰2012(後編)

 昨日のMVPに引き続き、各賞の発表をば。これは完全に俺の独断(笑)
■年間ベストマッチ

※過去の受賞試合
2005年:バーレーン戦(○1-0/2005.6.3/ドイツW杯予選@マナマ)
2006年:サウジアラビア戦(○3-1/2006.11.15/アジアカップ予選@札幌)
2007年:豪州戦(△1-1(4PK2)/2007.7.21/アジアカップハノイ
2008年:カタール戦(○3-0/2008.11.19/南アW杯予選@ドーハ)
2009年:ベルギー戦(○4-0/2009.5.31/キリンカップ@東京)
2010年:デンマーク戦(○3-1/2010.6.24/南アW杯@ルステンブルク
2011年:韓国戦(○3-0/2011.8.10/親善試合@札幌)

1位:オマーン戦(○3-0/2012.6.3/ブラジルW杯予選@さいたま)
2位:フランス戦(○1-0/2012.10.12/親善試合@サン・ドニ
3位:ヨルダン戦(○6-0/2012.6.8/ブラジルW杯予選@さいたま)
 相手の格ならフランス戦だし、スコアならヨルダン戦だが、この最終予選緒戦をベストマッチにしたい。これまで自分が見てきた最終予選の緒戦はどれも厳しい試合ばかり(スコア上は圧勝だったフランス大会予選のウズベク戦も6-3と大味な試合)だった中で、あっさり3-0で勝ったというのが衝撃だった。この試合の頃は九州にいたので宿のTVで視ていたのだが、休日の埼スタの代表戦に行けなかったという多少の悔恨と共に。

■年間ワーストマッチ
1位:ウズベキスタン戦(●0-1/2012.2.29/ブラジルW杯予選@豊田)
 今年負けたのはこのウズベク戦とブラジル戦のみ。ブラジル戦はスコアこそ0-4だが、(内容も含めた)ワーストでは無かったと思うので、このホームの予選での負け試合に。消化試合ではあったが、ホームで負けてはいけない。

■年間ベストゴール

※過去の受賞ゴール
2005年:中村(俊)(ブラジル戦(コンフェデ杯)同点ミドル)
2006年:玉田(ブラジル戦(ドイツW杯)先制点)
2007年:山瀬(カメルーン戦(親善試合)決勝ミドル)
2008年:玉田(カタール戦(南アW杯予選)ミドル)
2009年:中村(俊)(バーレーン戦(南アW杯予選)FK)
2010年:本田(デンマーク戦(南アW杯GL)FK)
2011年:李(豪州戦(アジアカップ決勝)決勝ゴール)

1位:本田(オマーン戦(H)先制点)
2位:岡崎(オマーン戦(A)決勝点)
3位:香川(フランス戦(A)決勝点)
 先程のベストマッチの続きになるが、この試合の先制点も美しい流れだった。今野がボールを持って前にフィードし、ヒールパス含めたコンビネーションで左サイドを崩して長友が突破し、最後は長友のクロスを本田がボレーで合わせるという。予選のゴールなど決まればOKで内容などどうでも良いのだが、そんな試合ですらこのようなゴールを決めてしまう―――今でも脳裏に強く焼き付いてる。
 2位以下は、この前の酒井ゴートクのクロス→遠藤が絡んで→最後は岡崎、という流れの美しさとゴールの重要度、3位はフランスを終盤の電撃カウンターで沈めた香川のゴール。あの時間帯に相手ゴール前まで走れる選手(長友、香川)を擁しているのは技術以上に重要なポイントかもしれない。

■年間最優秀若手選手
選考対象:U-20世代(今年は1992年生以降)

※過去の受賞者
2006年:本田(2位:西川)
2007年:安田(2位:香川、3位:内田)
2008年:金崎(2位:内田、3位:香川)
2009年:米本(2位:香川、3位:権田)
2010年:宇佐美(2位:酒井、3位:小野)
2011年:久保(2位:指宿、3位:扇原)

1位:柴崎(鹿島)
2位:石毛(清水)
3位:小野(横浜M)
 毎年ナビスコ杯での活躍に影響されるこのタイトルだが(苦笑)、92年生まれ以降ならやはり柴崎かなと。この世代は数年前は“プラチナ世代”などと呼ばれていたのだが、宇佐美や高木は欧州で試合に出たりでなかったり、その他国内所属選手もクラブで定位置を獲得した者はまだ少ない。そんな中でクラブでレギュラー、かつナビ杯決勝で2点決めたこの人が最優秀に相応しいかと思う。高校時代から遠藤の後継者と言われてきたが、その時はパスばかりであまり怖くなかったのだが、あの決勝ではPKに加えて流れの中からゴールも決めた。年間7〜8点取れれば代表入りも間違いないと思う。
 2位以下は、清水で準レギュラーの位置を掴んだ石毛(94年生)とマリノスの小野(92年生)。共に小柄だけど、簡単に当たり負けない軸の強さを持っている。

■年間最優秀コーチ

※過去の受賞者
2009年:手倉森(2位:城福、3位:小林)
2010年:岡田(2位:小林、3位:関塚)
2011年:佐々木(2位:手倉森、3位:吉武)

1位:森保(広島)
2位:手倉森(仙台)
3位:吉武(U16代表)
 Jリーグアウォーズの最優秀監督賞が“原則優勝監督”という縛りに疑問を持ったのもこのタイトルの創設理由の1つなのだが、今年はこのJ優勝監督で文句無いわ。前任者の攻撃シフトから少し重心を後ろに置いてバランスを取り、それが結果に繋がった。ただ、引いて守る相手だと実力差以上に苦しむ傾向があるのでその辺の打開策と来季のACLの結果がどうなるか。
 2位以下は去年と同じ。仙台2位は素直に凄いし、U19がまたもアジアベスト8に終わった中でしっかり準優勝して13年のU17W杯出場権を獲った安定感から。