ナビスコ杯準決勝第1戦 柏×横浜M(日立台)


 マリノスが4失点というのは観戦でも過去何度かあるが、0−4というのは殆ど記憶に無い。家に帰って記録を見ると、05年に味スタでFC東京に0−4で負けた試合があった。当時のblogを読み返したが、鈴木ノリオの弾丸FKを壁の田中隼磨が避けてそのまま入った、なんてシーンもあったな、そう言えば。
 サッカーで4−0以上のスコアは片方が最初から(あるいは途中から)組織の体を成していないパターンが多いのだが、今日のマリノスはそうでも無く、何度か惜しいチャンスも作り出した。ただ、全体を通して見ると釈迦の掌で動き回る孫悟空とでも言うか、ネルシーニョの想定内だったのではないかと思う。
 柏は前節の大宮みたいな対マリノス戦の秘策と言う程の事はしておらず、少し引いてエリアに入ってきたら激しく寄せる、ボールを奪ったらテンポ良くボールを前に運んでシュートする、という非常にシンプルなものだったのだが、マリノスとしては最終ラインからパスを出そうにも出し所が無く、これは非常に有効だった。またカウンターでテンポ良くボールを回すと言っても前に走り込む味方が複数いなければ出来ない事だし、普段から練習して体で覚えていなければ流れる様なパス回しは出来ないので、これも言うほど簡単な事では無い。そうそうマリノスの最終ラインの苦闘を見るにつけ、中澤は1対1で劣勢だったりしたのものの苦しい状況で最善の選択を模索していたのはさすがだなと思ったものだが、栗原はその辺の我慢が足りて無かった。パスの出し所が無いので左サイド高く張ったドゥトラに大きく展開しようとしてあっさりタッチを割ったシーンがあったのだが、この辺りがもうワンランク高みに到達出来ない原因なのかと思う。
 前半を0−3で終えたマリノスは後半から佐藤を入れて攻勢に出て、柏を押し込んだのだが、古今東西前半を0−3で終えたチームは集中力が切れていない限りまず1点を取りに積極的になるものだ。柏としては試合はこのまま3−0でも十分、マリノスアウェイゴールを許さないのが最優先事項だったはずで、事実その通りにマリノスの攻勢を凌ぎ切ったのだから、やはりネルシーニョが一枚上手だったと言う事だと思う。しかも終了間際にJ・ワグネルのFK(落差のある素晴らしいキックだった。)で4−0にしたのだから。
 第2戦はどうなるだろうか。まぁ今日の後半みたくまず1点を狙う、これしかない。10月の13時三ツ沢と言う事で、晴れればとても良い観戦日和となりそう。終わったら赤レンガのオクトーバーフェスト、なんてのも良いな。