J1第9節 横浜M×FC東京(日産)


 ホームのリーグ戦はこれまで全て行っているのだが、仙台戦から今日までACLや先週のアウェイ柏に行かなかったので随分久々な観戦のように思える。
 FC東京の試合は3節の神戸戦をTV観戦しただけなのだが、その時はパス1つとってもパスそのものが目的化されているような停滞した印象であのガーロ臭が漂っていたのだが、ここ数試合は結果も出ているのでそこがどう変わったのか興味があった。ハイライトしか視ていないが前節のセレッソ戦のゴールシーンは個人と組織が融合した見事な展開だったし。

 そう思いつつ試合が始まったのだが、開始から組織としての完成度が見てとれた。例えばマリノスの選手も複数いる狭いサイドのエリアでも慌てず上手くワンツーを使って突破したり、特に左サイドは中盤でボールを持ったら必ず左SB太田が全力でその選手を追い越すなど、チームの約束事が徹底されている感じ。見ていてオリベイラ時代の鹿島を思い出した。こういう細かい戦術の動きはさすがイタリア人監督という事か。
 選手個人では平山がポスト役としてもフィニッシャーとしても体を張り、ゴールを貪欲に目指すプレーだったのが印象深い。今まではどこか甘さを残した気まぐれなプレーだったのが、ついに(というかようやく)真のプロとして戦う男になった―――そんな印象。東京の先制点(決勝点)も平山の低い弾道のシュートのこぼれを東が詰めたもの。

 一方のマリノスは前半は殆ど東京に押し込まれ、後半は引いて1点を守りに入った相手をボール支配率では圧倒するものの決定機自体は作れず。強いて挙げるなら中村のエリアすぐ外からのシュート(権田がパンチングで防いだ)、同じく中村がフリーで打ったボレーがミートせずに枠の大きく上を外れていった場面、それ位か。この試合は珍しく後半頭から2枚代えて、そこで小林の代わりに入った奈良輪が何本かクロスを上げたのだが、どれも大きく弧を描いて権田に難なくキャッチされていた。
 後半開始に小林→奈良輪と書いたが、小林はこの過密日程でほぼフル出場しているだけに、途中で引っ込める位なら最初から奈良輪を使うべきだった。監督の試合後のコメントを読む限り、そもそもこの日程を乗り切るために選手をやり繰りしないといけないとは思ってないようだが。このGWはACL出場組以外も日程は立て込んでいるのだが、今日の東京は前節スタメンのエドゥー、河野をベンチに置いてきた。そういうマネジメントでも差があったな。

 今日は日射しの強い一日だった。数日前に誕生日を迎えた友人をハーフタイムにお祝いした。