ウルグアイ戦

 試合を視ていて、南アの頃を思い出した。アンカーを置いて、前は3人、そしてフィジカルを重視した戦い方が。やはり細貝はこういうサッカーで活きるな。ザックの時はチームのボール回しのリズムに合わず、それが最終的にW杯エントリー落ちした原因と思うが、今の戦いなら当たりの強さという武器を活かせる。
 ただそれでも南アでは遠藤がいたが、今日の中盤は森重、細貝、田中とパスでリズムを作るタイプがいなかったのが、攻撃が本田頼みで単調になった理由だろうか。終了間際に入った森岡は鋭い縦パスを入れていたので、今日出番のない柴崎と共に次戦もっと長い時間見てみたい。中盤が3人ならアンカー、ゲームメーカー、攻守に幅広く動き回るタイプ、の3人が一番バランスが良い。最後のタイプは南アの頃で言う長谷部だが、当人ももう30歳を迎えたので若い世代でそういうタイプがいれば。マリノスの兵藤、ブンデス2部にいる田坂も上手くハマると思うんだが既に両人とも29歳。と考えている中でセレッソの山口蛍なら行けるんじゃないかと。細貝級の守備に攻撃センスもあるし。
 しかし今日のサッカーはなかなか手堅くて、失点は全てミスがらみで、去年のウルグアイ戦みたく不用意に何度もカウンターを浴び続けるという事は無くなったが、その代わりに攻撃のチャンスも減った。勿論、新監督緒戦だし攻撃の形が出来てないという面はあるにせよ、“攻守のバランス”というのは難しいものだな。以前WSDの連載だったと思うが現レアル監督アンチェロっティが「サッカーとは丈の短い毛布のようなもの」と言っていたのを思い出す。毛布を胸元に上げれば足元が、足元に下げれば胸元が、という風に攻撃/守備両方に偏れば必ずもう片方が疎かになり、そのバランスを見付けるのが難しいという意味だったと思うが、まさにその通りで。

 監督の志向と今日本にいる人材を考慮したらベストは↓か。
GK:川島
DF:内田、【高くて強いCB】、吉田、長友
MF:細貝(森重)、山口、柴崎
FW:本田、大迫、岡崎(香川)
 CBと言うと今日の坂井は経験不足を露呈してしまったが、五輪世代以外で高さのあるCBというと国内では未だに中澤、闘莉王、栗原の30代がまず名前が挙がる中で、20代半ばで見込みのありそうな選手を必死で探した結果がこの選考。今後も我慢して使いつつ、同時に五輪世代の岩波、植田、西野らの成長を待つしかない。