年間表彰2014(後編)

 さてここからは恒例の今年のMVPを。思えば投票制のMVP表彰と言うとあのFIFAバロンドールが人気投票化、もっと言うとメッシとC・ロナウドの二択化していると言われて久しい。人気度、知名度の要素が大きくなり過ぎてしまい、もはや注目は結果そのものではなくて表彰式にどんな格好いい/ダサいスーツを着てくるかぐらいしかない。今年もノイアーでは無くロナウドだろうな。
 と言う中でこの投票なのだが、ここも毎年色々な立場、趣向を持つ友人達に投票して貰っており、主観、思い入れ、印象度100%の投票や、選手ですらない人、果てはマスコット(笑)への投票もあったりする訳だが、それらを総合した結果は何故か納得出来るものとなり、投票全体を振り返るとその年の日本サッカーが何となく伝わってくる。2011年ならなでしこのW杯優勝、去年はマリノス躍進と海外組が軒並み低調(ベスト5に1名のみ)だったのが思い出される、といった具合に。という訳でその点においてだけはバロンドールを凌駕していると自負したい(笑)
 今年は昨年から10名増の50名に投票して貰ったのだが、その分得票者が増えて合計58名の選手(その他含む)が得票した(昨年は47名)。

【選考方法】
投票方法は例年通り各々ベスト5を選んで貰い1位:5pt〜5位:1ptでポイント化してその総合計で選出。仮にポイントが並んだ場合は1位票の多い方が上位、それでも並んだ場合は以下2位→3位・・・5位票の大小で決定。順位票すらも並んだ場合は両者同順位とする。なおこのルールはベスト5のみ適用し、6位以下でポイントが同じ場合は全て同順位と扱う。

【過去の受賞者】

2005年:中村(俊)
2006年:中村(俊)
2007年:中村(俊)
2008年:遠藤
※※※※※※※※※※※※【以降投票制】※※※※※※※※※※※※
2009年:長谷部  (2位岡崎、3位中村(憲)、4位本田、5位前田)
2010年:本田   (2位香川、3位長友、4位闘莉王、5位前田)
2011年:澤    (2位長友、3位清武、4位カズ、5位長谷部)
2012年:佐藤(寿)(2位長友、3位香川、4位吉田、5位カズ)
2013年:中村(俊)(2位柿谷、3位本田、4位大久保、5位西川)

第5位
宇佐美 貴史(G大阪):66pt
ガンバの昇格即三冠はディフェンスの向上と宇佐美の爆発」とクラブでの活躍により、宇佐美が5位。「相棒パトリックを手に入れて見事大復活」と宇佐美が怪我から復帰し、パトリックが途中加入した後にガンバは勝ちだしたのだが、特にマリノス戦の内容でそれは顕著だった。GWに日産で対戦した時は宇佐美は怪我明けで途中出場、試合もガンバが決定力を欠いてマリノスの2−0だったが、夏に万博ではパトリックとスタメンで2トップを組み、試合も2−0ガンバ勝利。宇佐美自身も「ゴールを決めるたび自信を深めていった印象」。
そのプレーは「シュートとあのドリブル突破は観ててすごい」、「身体が強くテクニックも半端ではない」反面、あまり走らず攻撃に専念という日本ではあまりいないタイプだけに「あんま好きじゃないんだけど、いい選手」という条件付き支持も存在する。「今後の代表選出期待も込めて」、「早く代表でみたい」、「アギーレさん、代表呼んでやってよ」と代表入りを望む声は多いのだが、そのプレースタイルと代表のサッカーをどう合わせるのかというのは来年の課題になるだろうか。そんな中で下記コメントが。
他の選手と同様に走らせるか、それともリケルメのようなアンタッチャブルな存在として扱うのか。その問に答えられる度量が今の日本サッカー界に求められている。

第4位
内田 篤人(シャルケ):78pt
安定感では内田がダントツ」、「最近はどんな試合でも高いレベルのプレーを見せてくれる」、「ワールドカップで最も闘っていた日本人だった。シャルケでも安定。」というプレーの安定感から内田が4位。意外にも本投票でベスト5に入るのはこれが初めてだった。ベスト5どころか09年以降
得票無し→得票無し→30位→得票無し→17位
と意外なほど得票が少ないのは、ポジション、プレースタイルの印象度が他の海外組に比べて薄い故だろうか。後は「頭もルックスもいいなんて、神はなんて不幸な人生を俺に歩ませるのだ」と嘆かせ、「ベッカムのように容姿ばかりが注目されがちだが、プレーにもっとフォーカスが当たってもいい」と言わせてしまう位に武藤同様にルックスで逆に損をしているとか(苦笑)まだ26歳ながらシャルケでもう5季目で、日本人のCL最多出場記録更新中、代表でも酒井(高)が追い上げているとは言えまだまだ不可欠な存在だけに「怪我だけは気をつけてもらいたい」。

第3位
岡崎 慎司(マインツ):84pt
奥寺の記録更新と、ワールドカップ得点者という記録を評価」、「ブンデスリーガで15点取ったと言う実績」、「昨シーズンに続いて点を取っているのはすごい!」とFWとしてのゴール量産が評価されて2位。「しかもマインツで。」という声が2名から寄せられるなど、それを中堅クラブで達成したのが尚更実績を際立たせる。「泥くさい選手に上手さが加わるとより好評価になる…というのを岡野以来に思い出させてくれた。」、「見るたびに上手くなる姿には感動を覚える。」と、この4年で最も成長した(上手くなった)海外組ではないかと思う。
それ以外にも「いまドルトムントに最も必要なのはこの人では...」、「レッズに最も欲しい選手」と引き手数多だが、この手のFWはどんな監督でも欲しがるだろうな。ベストゴール表彰でも書いたが、ヘッドだけと思われた選手が足元も上達してゴールを量産するという点で、クローゼの様に息の長い活躍をして欲しいものだ。「泥臭いゴールを代表でもまだまだ見たい」し、ロシアW杯では32歳だが、まだまだやれるはず。

第2位
本田 圭佑(ACミラン):84pt
ポイントは岡崎と並んだのだが、1位票の数で上回り(本田8、岡崎2)、本田が2位に。今年の前半は殆ど何もしてないだけに、意外だった。それだけこの数ヶ月間のミランと代表でのプレーの印象度が強かったと言う事だろうか。「活躍したかといえば疑問だが、ミランで10番をつけて出場していることだけでも日本人の市場価値を高めているといえる。」という考えもある。ただW杯でもチームとしての結果は出なかったがゴールを決めた数少ない選手で、そして「賛否両論あれど、W杯で日本を笑顔にしてくれたのはあのゴールだけ」だったのも事実。「ブラジルで見た本田のゴールは忘れられません。」という現地観戦組からの声もあった。あのコートジボアール戦でゴールを決めた後ベンチに向かって吠えながら走っていくシーンは、歴代の代表ゴールシーンで最高に痺れるシーンだった。
そして何よりこの選手は運命に立ち向かうというか、困難な状況であればあるほど前に突き進んでいく姿が支持を集めるのかもしれない。そんな声も→「円形脱毛ができるまでストレス抱えてたのにミランで頑張り続けてる芯の強さを尊敬」、「リーダーとして進化した1年」、「真のプロフェッショナルの一つの模範

2014年日本最優秀選手
遠藤 保仁(G大阪):92pt
という訳で今年の最優秀選手は遠藤に決定。以下コメントを。
文句なしの最優秀選手!」、「チーム3冠という実績を鑑みて」、「ここにきて(リーグ)MVPとか涙でますわ」、「代表も復帰したし、JでもMVPとるし最高」、「運動量、パスの精度と日本屈指のスーパープレーヤー」、「いつまでも遠藤に頼ってちゃいかんと思うが...ピルロのように息の長い活躍を期待」、「同世代が引退していくなかで、この人がいなかったらガンバの優勝は無かった。」、「もうすぐ35歳という年齢で過密日程を安定して戦い抜くための術(適度に手を抜くとこも含めw)さすが」、「30歳以上の僕らにいい刺激を与えてくれている」、「数少ない国内組代表としていつづけてほしい!!
W杯では出番が限られ不完全燃焼に終わり、その後は代表からも外れ、海外で言うシャビやビジャの様に選手生活の余生期に片足を踏み込んだのかと思っていた。が、秋から猛烈に巻き返してクラブで三冠&代表復帰と。しかも「往年の名選手の晩年にありがちな若手の介護を未だ受けていないところが凄い。」現在代表148試合。この記録は何処まで伸びるのか。

※6位以下はポイントが並んだら同順位扱い。赤字は女子、青字は監督、緑字は選手、監督以外。

6位:54pt
武藤【FC東京】
7位:35pt
山岸【浦和→山形】、大久保【川崎】
9位:20pt
西川【浦和】
10位:19pt
柴崎【鹿島】
11位:17pt
東口【G大阪】
12位:13pt
田中(隼)【松本】
13位:12pt
佐藤(由)【長崎→引退】
14位:11pt
カズ【横浜FC
15位:9pt
佐藤(寿)【広島】
16位:8pt
柳沢【仙台→引退】、
17位:7pt
矢野【元ザッケローニ通訳】、長谷部【ニュルンベルク→フランクフルト】
19位:6pt
太田【FC東京】
20位:5pt
サポーター、興梠【浦和】、中村(俊)【横浜M】
23位:4pt
U-17女子代表、佐藤(優)、齋藤、中澤【横浜M】、阿部(浩)【G大阪】
植田【鹿島】、豊田【鳥栖】、香川【マンチェスター・U→ドルトムント
31位:3pt
小林(久)【鳥栖】、秋元【湘南】、藤原【新潟シンガポール
中井【R・マドリー・アレビンA】、谷口(き)【選考者某氏友人】
36位:2pt
柿谷【C大阪バーゼル】、中村(太)【千葉】、菊池【湘南】、小林(悠)【川崎】
中村(武)【LeadOFF Sports Marketing】、長谷川【G大阪監督】
43位:1pt
柏木、阿部(勇)【浦和】、高木(俊)、石毛【清水】、南野【C大阪】、矢島【横浜M】
盛田【甲府】、中田(浩)【鹿島→引退】、藤本【熊本→引退】、エスクデロ【FCソウル】
サイ・ゴダードトッテナム・ホットスパー・アカデミー】、反町【松本監督】
oni【品川CC横浜】、時国【FCエンフィールド】、高橋鍼灸師】、【元横浜FC強化部長※故人】

・6位は武藤だった。「停滞感のある代表に刺激を与えてくれた。」、「監督が変わると必ず一人はいるスーパースター的な要素を沢山もつ」とブラジルW杯以降の象徴的な選手であり、「今年一番テレビでも雑誌でも拝見してて代表でも注目されてた人で見ない事がなかった」、「今後のサッカー人気を支えてくれそう」、「これから楽しみ、というのが理由の全て」という将来性と「イケメン、慶應」、「イケメン武井壮」、「育ちの良さ感や品の良さにひきつけられる」とプレー以外の要素込みの投票多し。そのプレースタイルは「体幹が素晴らしく外国人選手にも当り負けないフィジカルも武器」かつ「決定力があって頭のいい原口元気みたいな感じ」で何より点が取れるのが素晴らしい。日本には上手くてもゴール、アシストが少ない選手(≒実戦向きでは無い選手)が多いだけに。

・同率7位で大久保と山岸。大久保は何より「2年連続得点王は立派」、「単独での2年連続得点王という記録を評価」、「3年連続を期待して」と連続得点王になったのが大きかった。まぁ一方で「ブラジルではがっかりだった」とか「言動が残念すぎるのは本当にもったいない」とかの声もあったのだが(苦笑)ギリシャ戦で右からのグラウンダーのクロスを枠外に外したのは、いくらピッチが雨でぬかるんでいたとはいえQBK級のプレーだったと思うのだが、あまり指摘されないのはやはりクラブで結果を残したが故か。
 山岸については某選考者のコメントを全文引用させて頂きたい。ここに全てが詰まっているので。
今年の日本サッカーを語る上で外せない選手。Jリーグ初のゴールキーパーによるヘディングでのゴール。現場にいたが最初は何が起きたのか分からなかった。ネットにボールが入っているのを見て震えた。涙がこみ上げた。何より山岸が来てからモンテは戦うチームになった。今年のモンテの昇格は彼なしには語れない。シュートストップも未だ衰えず健在。」
他のチームに行っても浦和の選手が活躍するのはうれしいもの」というコメントもあったように、この選手は浦和からの途中加入だけど、浦和から移籍したGKは他クラブで堅実なキャリアを築く印象がある。この山岸や西部(川崎)、徳重(神戸)、大谷(北九州)など。レギュラーでなくても第2GKとして不可欠な存在といった感じで。来季は数年前までレギュラーだった加藤が大宮に移籍するようだが、上記の例に続くだろうと思う。

・GK最高順位は山岸だが、その他有力選手では東口と西川、そして秋元が得票
東口
3冠の立役者は、遠藤でも宇佐美でもなくこの人
ガヤだったら間違いなく優勝はなかったはず
(万博での川崎戦で)小林悠のシュートを止めたのはスーペル
キャッチやパンチングという基本技術が高水準で、岩下の尻拭い役としてもポイントが高く(笑)
西川
今シーズンの浦和を支えたのは西川
浦和の失点を前年からほぼ半減(56⇒32)させた。
移籍後1シーズン目でここまでチームに馴染み成果を出してるのもさすが。
キーパーはフィールドプレーヤーの一人であると改めて認識してくれた選手
秋元
横浜時代はいいキーパーだけど、勝負弱い印象だったが、愛媛で自信をつけて今季ブレイク
3名とも代表入りや川島越えを期待する声も多かった。

マリノス勢は中村(昨年MVP)に続いて齋藤、中澤、佐藤(優)、矢島が得票。愛憎籠った様々なコメントが寄せられた。
中村
相変わらずマリノスで頑張り続けてくれることへの感謝!!
中澤
全試合にフル出場をし、チームのリーグ最少失点にも貢献
齋藤
自分が観に行った試合で点を取ったから。
矢島
何もしてないのに常に体調不良、怪我を繰り返す。よっぽど練習に力を入れているんだろう。
そして佐藤だが、今季は途中からポジションを掴んで豊富な運動量でチームを活性化させた、とは別の要素で得票。敢えてコメントは載せないが、内容は察して欲しい。

・J2勢では山岸に続いて田中(隼)が得票(決して前のトピックから連想した訳ではありません)。「山雅の昇格のためにすべてを捧げ」、「半月板を負傷しながら39節まで全試合フル出場し、松本山雅のJ1昇格に大きく貢献」した姿が「かっこよすぎ」で「ひたすら感動」これに尽きる。

・今年は初めて名を聞く人が多かった。選考者のコメントを紹介。
中村 武彦氏(LeadOFF Sports Marketing)
世界から見た日本サッカーという視点で日本サッカー界に徐々に影響力を及ぼし始めている。すぐに欠かせない存在になる。
アメリカサッカー界を中心にスポーツマーケティングコンサルティング事業で活躍中。ここ数年アメリカに渡る日本人選手が増えている裏には同氏の力があるようだ。
高橋 普美雄氏(鍼灸師
ゴットハンド。トップアスリートの活躍の裏に彼あり。
ブラジルに渡った日系一世で、鍼灸師としての腕がブラジルサッカー界で人づてに伝わり、ロナウジーニョを始めとした数多くのスター選手が治療を受けているという。
時国 司氏(FCエンフィールド)
台湾出身で同国U-19代表の経験を持つ。中高大と日本の学校で学び、卒業後はGSに入社、MBA取得後に現在はイギリスの投資会社に勤務する傍らフットサル選手としても活躍中と言う「スーパーエリートサラリーマン」本表彰は厳密には日本代表に入る資格のある選手だが、数年前にFIFAの規約が変わって、他国のユース代表歴を持っていてもフル代表の公式戦に出ず、また当該国の国籍を有していれば代表の変更OKになったので問題無し。

・ザックの通訳だった矢野氏が7ptゲット。以下コメント。
冷静。プロ。己を全面出すことなく、しっかりと足跡を残した。
ただのザッケローニの通訳ではなく、よく考えて意思を伝えていたと思う。
9月に日本橋タカシマヤで開催された代表シェフ西氏とのトークショーに行ったのだが、西さんから女性人気をイジられてたのを覚えている(笑)著書も発売日に買ったまま積読中につき年末年始で読み進めたい。

鳥栖の小林が3pt得票。その理由は「ガンバの三冠は彼の同点弾がなければあり得なかった」から。結果論だが33節ロスタイムのあのゴールが無ければ浦和が優勝してたんだよな。その意味ではシーズン最も重要なゴールの1つと言えるか。

・有力選手では香川が僅か4pt、長友は得票無しだった。それなりに試合に出てた長友はともかく、香川については今年のプレーを見ればまぁ妥当ではあるな。思い返しても印象に残ってるのはW杯前にコスタリカ戦で決めたゴールとドルトムント復帰緒戦で決めたゴールぐらいしかない。そろそろ年齢的に選手としてのピークを迎えつつあるだけに再起に期待したい。

・10月に急逝した奥にも一票が投じられた。「03年、神戸戦のだめ押しFKを今でも思い出します。」03年1stステージの優勝が掛かったホームでの試合だった。日産社員招待デーで記念Tシャツも配られて(今でも寝巻に使用してるw)。確かCKからの中澤2発とこのFKの3−0で勝って優勝を決めた。パスも出せて点も取れて運動量も豊富という万能型で、今のJなら仙台の梁勇基が最もタイプが近いだろうか。冥福を祈りたい。

・今季で引退する選手達への惜別票も。
柳沢
久しぶりに引退を惜しまれる選手
簡単に見えるゴールを外し、難しく見えるゴールを決めるのはやはり非凡な才能ゆえ。
中田(浩)
私の青春の選手
ちなみにだが、今は他に中田姓の有力選手がいないのにこの選手には(浩)が無いと不自然な気がして付けてしまう。別の中田(現旅人)がいた頃からの癖で。
藤本
大宮の落ちない伝説は常にこの人とともにあったような気がする。
そして意外な事に代表経験者を置いて引退選手の中で最も多くの票が入ったのはこの人だった。
佐藤(由)
足が速いわけでも、フィジカルが優れているわけでも無かったが、魂を込めたクロスで03、04年は横浜で共に歓び、至福の時を過ごしました。
急遽長崎でセンターバックをやったり、波戸の引退試合で1人キレッキレの動きをみた時、サッカー選手の矜持みたいなのを見た気がした。
ゴール、アシストやタイトルの数、代表選出といった名誉はサッカー選手の価値を測る指標だと思うが、それ以外にも重要な要素がある事をこれらコメントから教えられる。MVPを選ぶ投票で1位に2人も推したという事実からも。

・友人の中からoniが得票。昨年に続いてなのでもう常連だな(笑)「神奈川県2部、アマチュア界の星(たぶん)」であり「これからも溢れんばかりの情熱と献身性でチームを牽引してほしい。

■審査員特別賞
本表彰は日本人選手を対象にしているが、外国籍の選手、監督への投票もあったので、まとめて表彰。まぁ必ずしもポジティブな結果と限らないが。。
ザッケローニ
日本代表だけでなく、日本サッカーに多くの刺激や経験を与えてくれたんではないだろうか?結果が全てのスポーツだけれども、一歩ずつ噛みしめて進んでいく我々日本人にとても貢献してくれたのでは?労いと感謝を込めて
なんだかんだでありがとう。かわいいから何かの形で戻ってきてください。
パトリック
前所属のチームではまったくと言っていいほどフィットしなかったので、今回もどうなるかと思っていたが、加入直後から驚くほどフィット。本来持っているポテンシャルを思う存分に発揮し、宇佐美とともにJ屈指のツートップを形成、優勝に貢献(ベストイレブンにも選出)。来季はシーズン通しての活躍に期待。
フォルラン
まさかあんな結果になるとは…

【振り返り】
接戦という意味では2年前は1位2位が僅か1ポイント差だったが、今年は回収の終盤まで上位4名が最後まで拮抗していて誰が1位か分からなかった。その中で1位票を最多の11票獲得した遠藤が最後に抜け出して受賞と。ちなみに以下に順位別の票数も記載しておく

順位別票数上位五傑
【1位票】
遠藤11、本田8、内田7、宇佐美6、武藤4(※岡崎は山岸、佐藤(由)と並ぶ2票)
【2位票】
岡崎13、本田7、内田6、遠藤4、大久保3
【3位票】
武藤7、内田・宇佐美5、岡崎・大久保4
【4位票】
宇佐美5、岡崎・柴崎4、遠藤・本田・大久保3
【5位票】
武藤5、本田・山岸4、遠藤・宇佐美・田中(隼)3

岡崎は1位票の少なさを、2位票の13票獲得でカバーしたというのがこの選手らしい(笑)後は武藤、柴崎の名が目立つが、この両名は所謂“若手枠”としての選出という側面もあったかもしれない。
ここまで競った理由としてはやはり10年の本田、11年の澤といった「今年はこの選手」とすぐに思い浮かぶ活躍をした選手がいなかったという点が挙げられる。クラブで安定して活躍していたのは岡崎、内田だが、W杯での結果や所属クラブやポジション、プレースタイルが地味なのが少し印象でマイナスしたかもしれない。(2人ともW杯で健闘した方だったが。)本田も今年の前半は活躍とはとても言えなかった。国内組も宇佐美は序盤戦を怪我で欠場し、代表未選出だったのがマイナスに作用しただろうか。その中で遠藤は例年に比べて特別良かったとは思わないのだが、W杯を除いて波の無い安定したプレーぶりで、つい先月には代表復帰し、凄いミドルまで決めたというインパクトを残した。それがこの結果に繋がったのかなと。

 ちなみにこの投票を始めたのはある意味遠藤がきっかけでもあって、08年にガンバがACLを制して当然遠藤がアジア最優秀選手に選ばれると思ったら、ウズベキスタンのジェバロフが受賞という表彰したアジアサッカー連盟以外全員理解に苦しんだ選考があり、それに対して某サッカーライターが友人・知人のアジアサッカー関係者に投票して貰って改めて遠藤を個人的に表彰したという記事を読んだのが発端。元々日本のMVPがあれば良いなと思っていたので、なら自分も同じ様に(スケールは違うが)周りの友人に聞いて選べば面白いかなと。幸い、周りにサッカーに様々な形で関わり、各々こだわりを持つ友人に恵まれていたというのも有り。

 来年はアジアカップがあるので、10年、11年の様な選考を期待しつつ、表彰を終えたい。これでようやく年が越せるな。。