今節はマリノスはアウェイで福岡戦だが、さすがにこの時期に福岡に飛ぶことは出来ずTV観戦決定。19時開始と言う事で昼間は等々力のフロンターレホーム開幕戦に行く事にした。マリノス戦以外に観に行った等々力の試合は去年6月以来だが、あの時も湘南戦だった。あの試合は湘南が粘ったものの終了間際にエウシーニョがミドルを決めて川崎が勝ち越した。今年は川崎がほぼ戦力を維持した一方で湘南は遠藤、秋元、永木、古林が引き抜かれてしまったので差は開いたかなというのが事前の予想。
と言う中で試合は始まったのだが、川崎の攻撃は相変わらず質が高く、大久保がエリア外からミドルを決めてまず先制。この選手のトラップからシュートまでの動きの速さはさすがだ。ただ湘南も7分後に追い付く、のだがGK鄭成龍のOGという事になっているものの、映像を見ると明らかにGKがキャッチした後のキリノのアフターチャージで本来ならノーゴールというプレーだったな。その直前のクロスに至る、後ろから何人も走り込む湘南のサイド攻撃は見事だったが。
ちょっと面白くなりそうだなと思っていた所に湘南が勝ち越し。右サイドから攻撃して最後は菊池大介が中央から決めたのだが、ゴール直後に場内アナウンスで得点者の名が告げられたかどうかというタイミングですぐに川崎が追い付いた(笑)湘南のDFラインが高い中を大久保→小林と繋いで最後は飛び出したGKを冷静に浮き球でかわして流し込んだ。これで2−2。
この辺りから川崎らしい試合になってきたなと思い始めたのだが、湘南が再び勝ち越した。CKからパウリーニョが右足のダイレクトボレーで決めたのだが、いくら後方から走り込んで合わせたサインプレーだったとは言え、CKでエリア内であんなシュートを撃たせた守備はまずい。前半で3−2とかもう既にお腹一杯な展開だったのだが、終了間際には小林がまた決めて3−3。エリア外からの見事なミドルだった。これでようやく前半終了。
この調子だと5−5も有り得るなと思って後半が始まったのだが、川崎はその期待に違わず開始から攻撃陣を2枚替え(森谷→中野、狩野→森本)し、何度かチャンスを作るもののゴールは生まれず。そんな中で後半30分過ぎに湘南がカウンターから左サイドを突破し、グラウンダーのクロスを最後はファーサイドに詰めていた岡本が決めて勝ち越した。岡本は浦和出身で、練習中の悪ふざけからキレた原口に怪我をさせられたエピソードくらいしか印象に無かったのだが、右DFにもかかわらず試合終盤にカウンターでゴール前まで上がるスタミナと意志は素晴らしかったし、これぞ湘南サッカーというゴールだった。最近監督のチョウ・キジェ氏の著書を読んで改めて湘南のサッカーについて興味が湧いていた所だったので(今日等々力に行く事に決めた理由の1つでもある。)、期待通りのサッカーを見せて貰った。ちなみに湘南はこの岡本の他にも山田、坪井など浦和から来た選手が多いが何かコネクションがあるのだろうか。チョウ氏が元浦和の選手なのでそのツテかな。
ただ残り時間はまだ15分ほどあってこのまま試合が終わるとは思えなかった。予想通り、アディショナルタイムに川崎が追い付く。決めたのは森本だったが、全体的なプレーは今年28歳にもかかわらず働き盛りというより良くも悪くもベテランの動きだった。負傷の影響もあったと思うが、10代半ばからプロの試合に出続けて、身体は既に30代相当なのではないかと思う。その後川崎に1度ビッグチャンスが訪れたが決められず、試合はそのまま4−4で終わった。
4−4というスコアで思い出すのは10年以上前に味スタで観たヴェルディとジュビロの試合。あの試合は終了間際に4−3で勝っていた磐田にPK→中山のキックはバー直撃でヴェルディのカウンター→磐田ゴール前でFK獲得→ワシントンが直接決めて4−4、というラスト数分に全てが詰まったような試合だったが、今回は前半から飛ばしていたな(笑)一緒に観た友人が言っていたが、川崎は得点+失点の合計が昨季1位だったらしい。つまり川崎の試合はゴールを観れる確率が最も高いという事か。その実績に違わぬ試合だった。