J1前期第5節 G大阪×横浜M(吹田)


■関西行
 今年はここに行ければ後は遠征不要という位に行きたかったスタジアム。だが行けると決まったのが遅かった為、宿の確保に過去最高に難儀した。外国人観光客の急増でここ数年来関西はホテル不足が続いているとのことだが、これまでは何だかんだでビジネスホテルを確保出来ていたのが、今回は桜の開花とモロ被りした為に神戸〜大阪〜京都エリアの手頃なホテルは軒並み埋まっていて、最終的に大阪駅近くのカプセルホテルをどうにか押さえた。
 当日は品川では無く東京から新幹線に乗車。これは一昨年の紅葉の時期に関西に行った時の教訓なのだが、こういう混み合う時期の自由席は始発から混み合うので品川ではなく東京に行った方がいい。無事始発の次の列車で窓際を確保出来た。

 試合は夜なので昼間は例によって京都を周る事にしたのだが、8時半には京都駅に着き、まず地下鉄とバスで東山の銀閣に向かった。この数年で京都の大概の場所は行ったので、今回は出来る限り未踏地+桜の名所を選んだ末、今まで行ったことの無い哲学の道からの南禅寺(共に桜の名所)を主目標、そのついでに近隣の銀閣も行く事に。ついでと書いたが、銀閣の落ち着いた雰囲気は結構好きなのだが。

銀閣の後は哲学の道を南下。距離にして2kmほどだが延々と桜並木が続いていた。

その後紅葉で有名な永観堂に寄ってから南禅寺へ。ここはあの石川五右衛門が上ったという山門が有名で今でも上る事が出来るのだが、高層建築物の無かった安土桃山時代ならば今よりも眺望のインパクトも強かっただろう。

この寺は境内に明治時代に作られた水道橋も通っていて、今でも現役の水路として稼働している。建築当時は寺の敷地内にレンガの建造物は違和感があったかもしれないが、100年以上経った今ではそのレンガ造りも苔や蔦が生えて年代を感じさせ、風景に上手く溶け込んでいる。

 ここまででまだ11時だったので、更に歩いて近くの平安神宮に向かった。

ここも中学か高校時代に行って以来だが、行くと隣接する公園でよさこい系イベントが開催されていたが、この手のイベントは全国どこでもやってるな。当事者達は一生懸命練習してるのだろうけど、開始前に流れる謎の口上やラップ調の歌詞とかを聞く度にいたたまれない気持ちにさせられる。今回も足早に去った。

 近くの定食屋で昼食を取った後、バスで錦市場に向かった。思えば京都=寺社仏閣で、繁華街は京都駅くらいしか行った事が無かった。アーケード付きの商店街で、観光客向けに魚屋でもテイクアウト用の串物を売っていたりする。ハモの天婦羅は美味かった。

 これでもまだ時間があった(笑)市場近くの京阪の駅から大阪に行く事にしたのだが、途中下車して伏見稲荷に参拝。

 その後京阪で京橋→JRに乗り換えて大阪に着いて宿にチェックインしてスパに入って疲れを多少回復させた後、今旅のメインイベントへ。

■新スタジアム
 ガンバの新スタジアムはモノレール駅が最寄りなのだが、今回はJR駅から徒歩というルートを試す事にした。色々情報を集めると試合後のモノレールは埼スタ浦和美園級に混み合うようだったし、どのみち大阪駅に出るにはモノレールだと乗り換えないといけない。それなら多少歩いてでもJR駅に直で行った方が結果的に楽だなと。三ツ沢帰りにもよく丘を下りて横浜駅まで歩いてるし、その辺も問題無い。と言う事で行きは帰りの確認を兼ねてJRの千里丘駅から徒歩で向かい、25分程歩いてついに到着。

 中に入った時、しばらく目の前の光景が信じられなかった。海外のスタジアムの写真をよくネットで眺めて日本にもこんなスタジアムがあったら、などと思ったりしてきたが、いざそれを実際にこの目で見ると、現実を脳内で処理し切れなくなってしまう、とでも言うか。何が良いってスタンドの傾斜だな。程良い角度に設計されており、自分の席(ビジター指定)からガンバゴール裏を見るとまるで壁の様に見えて迫力がある。このスタジアムが“わずか”140億か。ちなみにコンコースとスタンドは仕切られていないので通路のどこからでも中が見えるのだが、こういった構造も節約の成果なんだろうな。

■観戦記
 ようやく試合に触れるが(苦笑)、マリノスは獲得したばかりのカイケとマルティノスが揃ってスタメンだった。さすがに未だ連携は深まってないので攻撃は単発だったが、マルノティノスはいかにも北中米カリブ海地域の選手という速さや跳躍力がありそうなプレー。いきなりゴールも決めたし。ただ、試合中あからさまに判定に不満の意志表示をしたり、ガンバの井手口と審判の見えない所、見えている所でやり合っていたりと感情の波が激しいタイプなのかなとも思わせた。一緒に観戦した友人が「マルティノスは(観客の少ないルーマニアリーグでプレーしてきたから)この環境に感動してモチベーション上がりまくってますよ!」と言っていたが、気分がノればスーパーなプレーを見せてくれそうな反面、自滅退場とかのリスクも高そう。実際この試合でも警告を受けている。

 試合全体を振り返るとマリノスは慣れ親しんだプレーを思い通りやれたかな。基本は守備→少ない手数でカウンターorセットプレーという十八番を担うに足るタレントが2013年以来ようやく揃った。今日の2点も10番のFK+絵に描いたようなカウンター。実は今季はリーグで無失点は無く、毎試合1失点してはいるのだが、「2失点以上しない」「俊輔の左足でどうにかなる」という安心感がこういう結果に繋がっているのかと思う。

 試合後は行きで開拓したルートを通って大阪駅に向かい、大阪にいる友人とも合流して祝勝会を。