J1後期第7節 川崎×甲府(等々力)


 今節のマリノスはアウェイで柏戦だが、今日は実家に帰るので柏は遠く、友人と共に等々力行に決定。ちなみに日産スタジアムではケツメイシのライブなので等々力からの帰りはライブ帰りの客と鉢会う危険が高く、武蔵小杉までは実家から車で向かった。

 試合開始から川崎がボールを支配して一方的に攻め込むのだが、こういう展開は甲府の得意とする所でもあり、序盤は川崎にシュートまでは持ち込ませず、打たれてもDFが跳ね返していた。ただこれまでの川崎ならこういう時は攻めあぐねてボールを持たされ、攻め急いだ結果カウンターで失点、という内容だったと思うが、今日はチーム全体から90分トータルで相手より点を取って勝てばいいとでもいうような余裕、プレーに緩急のリズムが感じられた。またパスが相手にカットされてもこぼれに素早く反応したり、すぐにボールを奪い返しに行くようになったのもこれまでとの違いだな。そして前半終盤にCKから大久保のヘッドで先制。
 後半も流れは変わらず、というかむしろ川崎の攻勢が強まっていく。特に中村憲剛の中盤深い位置からエリア内のアタッカーへのピンポイントパスは絶品だった。覚えているだけで3本も通し、その内1本は小林悠のゴールに繋がった(小林のトラップ&シュートも見事だった)。今は若い頃ほど自ら前に走り込んでいくプレーは減ったが、その分中盤でゲームメイクするプレーが際立ち、まさにピルロのような司令塔。マリノス中村俊輔、新潟のレオ・シルバなどと共にその視野の広いプレーはそれだけで観に行く価値がある。
 結局後半も川崎は練習でやった事を実践で試し放題というような内容で3点追加し、4−0で終了した。甲府にとっては2失点目はOG、そして途中出場のダヴィが大久保を突き倒して退場するなど、全てが悪い方に回った試合だった。

 川崎戦を観るのは今年3試合目だが△4−4(湘南)、〇4−2(FC東京)、〇2−0(横浜M)、〇4−0(甲府)と4試合で14ゴールも見ている。湘南戦の様なバカ試合もあったが、友人曰くあの試合で守備をサボっていた森谷、狩野、中野といった選手はその後徐々に出場機会を減らしていったという(3人とも今日は出場機会なし)。今は攻守の一つのバランス点を見付けた状態なんだろうな。今後の懸念点は中村憲剛、大島が不在時は中盤でボールが回らなくなるのと、大久保が去年ほどの調子ではない点かな。大久保は先制点は決めたとは言え、終始笑顔は無く波に乗り切れていない状態だった。まぁタイトルを獲るチームというのはそういう主力の不在やチーム内の意見の衝突すら勝利に昇華してしまうものだと思うが。

 今日の川崎は漫画宇宙兄弟とのコラボで作者デザインの特別ユニ&ハーフタイムに平原綾香が登場してjupiterを歌う企画があった。他にも宇宙繋がりでJAXAとの共同企画もあったようで、こういう一つのテーマで複数の企画を繋ぐ上手さには毎回感心する。等身大の企画というか無理が無いんだな。この宇宙ネタも去年等々力で天体観測宿泊イベントをやった続編的なもののようだし、一つのアイデアから様々な企画を実行し、多くの団体とコラボする点にかけて、このクラブに勝るチームはJには無い。

 そうそう甲府のOGは土屋だったが、その後は前線に上がるプレーを見せ始め、友人と「OGしたDFが点も決める試合って多いよな。」と話していたのだが、帰宅後マリノス戦を確認すると柏の中山がOGとゴールを決めていた(笑)