天皇杯4回戦 横浜M×新潟(日産)


 正直今日はJ2の方が気になっており、野津田の町田×松本に行こうかと思っていたら木曜日頃にチケは完売。それで日産行となったのだが、例によって主管が地元のサッカー協会なので席割が2階席閉鎖、自由席は両ゴール裏のみと普段バクスタの自由席で観ている身としてはどこで観るべきか悩ましい状況だった。考えた末に2600円と普段のリーグ戦を考えたらなかなかお得なSA席(メインスタンドの端)を買おうとしたらホーム側は完売しており、アウェイ側を購入。こういう時でないとこの場所で観る機会はなかなか無い。
 しかしここ最近チケ購入を考えている内に完売というパターンが多いな。普段のマリノスホーム戦は年チケなのでチケ購入という行為自体あまりなく、その辺の感覚が鈍ってるのかしらん。

 試合はまぁここ最近のホーム新潟戦通りという内容、結果だった。新潟がボールを繋いで攻めるものの最後のフィニッシュが甘く、チャンスを逃している内にマリノスが押し返して少ない機会を逃さず勝つ、という流れ。ゴールの時間こそ終了間際で、マリノスは後半押し気味だったとはいえ決定機と呼べるものはそれほど無かったが、大筋はこれまでの展開を踏襲する試合だった。新潟のFWはスタメンに鈴木武蔵田中達也、後半にカリウが入ったが、点取り屋の匂いはせず。やはりラファエウ・シルバ不在の大きさを感じさせた。今季の新潟はマリノス戦に限らずこういう試合が続いていたようで、最後天野がFKを蹴る直前に後ろに座っていた新潟サポの中年夫婦が「これいつものパターンじゃね?」みたいな事を言って苦笑いしていたが、どれだけ質の高いパス回しを見せようと最後決めなければ無意味というサッカーの鉄則を改めて実感させられる試合だった。
 選手個人についてはマリノス移籍が噂されている右SB松原をよく観ていたのだが、オーバーラップして浅い位置から低い弾道の縦パスを多用するのが印象的だった。まだ23歳でSBとしては身長も高い(180cm)という、CFG(海外クラブ)が好みそうな要素を備えている。ちなみにこの選手は宇佐美、柴崎らと09年のU17W杯に出場しており、アギーレ時代に代表にも召集されている(試合出場は無し)。怪我もあったが今年1月のU2アジア選手権メンバーには選ばれたものの室屋の控えで、五輪本大会メンバーからも落選するなどブレイクしそうでし切れない状態なので、マリノス移籍がもうワンランク高みに達するきっかけになるかな。
 そして新潟と言えば忘れてはいけないレオ・シルバ。今日もボランチとして職人の技を見せてくれた。味方のスローイン時などダラダラとした素振りを見せつつボールが来たら急にギアチェンジして相手のマークを外してしっかり受けるというシーンだけでも見応えがあった。来季も新潟はJ1に残留出来たが、そろそろ他チーム移籍という話が本格化してもおかしくない。

 結局マリノス側自由席はいつも座っている辺りまで拡大されたのだが、たまにはこういう場所で観るのも良いな。天気も良く、まさに秋晴れという一日。終了後の寒さと美しい夕焼けに冬の予感を感じつつ、新横浜を後にした。